FP/M-77 GUNDARM PHARACT UNDINE

元来、飛行能力を持ち空中戦性能の高い機体に定評のあったペイルテクノロジーズであるが、他のベネリットグループ御三家を抑え、新たなる市場開拓のために経営戦略AI『A-1』(エーイチ)が導き出した一手は水中用MSの開発であった。

ニューゲン「我が社は起業以来、経営戦略AIの情報分析によってどんな情勢の時でも、間違いを犯すことなくここまでの成長を遂げてきた。」

カル「でもまさか、そのAIの出した次なる戦略が水中用MSの開発とはね。」

ネボラ「水中戦用機は、御三家ではまだどこも手を付けては居ない分野よ。スペーシアン企業にはノウハウも実績も皆無の難しい分野。」

ゴルネリ「でもつまりは文字通りのブルーオーシャン！開拓に成功すれば市場を独占して大きな利益をあげられるわ！例のパイロットの方はどうなっているのかしら？ウィンストン主任？」

ベルメリア「はい、強化人士3号の対データストーム処理は完了していますが、強化の副作用の影響か、人格に幼児退行的な現象がみられまして、、、現状では18歳の容姿に対して、5歳児程度の精神年齢のもようですが、MSの操縦に関しては問題なく行えています。」

カル「まだ強化処理には課題がありそうね。まぁ、いいわ。所詮は使い捨ての駒なんだから。ファラクト開発を最優先で進めなさい。」

四人「風向き、変わりそうね！」。

水中用MSの開発に乗り出したのには、公には出来ないもう一つの隠された理由があった。

ファラクトはMS開発協議会の取り決めで現在は禁止されている技術、GUNDフォーマット搭載機として設計された機体であった。ベネリットグループ内部とはいえ、水中は最も監視の眼が行き届きにくい領域。ペイル社首脳陣にはGUND-ARMの開発・試験を極秘裏に進められるという算段があったのだ。

ファラクト・ウンディーネはペイル社の開発した水中戦用MSである。ファラクトの試作機をベースに、同社製のフライトサブフライトシステム・ティックバランのプラットフォームを流用して開発された水中支援システム・ナックラヴィーをドッキングさせることで、水中戦能力が付与されている。

もともと、ペイル社製の機体群は流体力学的に抵抗が抑えられたものが多かったため、既存の設計を流用できるこのプランが採用された。

簡易的な変形機構が取り入れられており、MSでありながら、水の抵抗を最小限にした水中での高速移動を可能とした。

水中における減衰率が高い為、ベネリットグループで主力となっているビーム兵器の代わりに、アンダーウォーターライフル、高周波モーターブレード、中型魚雷などを装備する。

またファラクト専用ガンビットのコラキは、水中版のアクア・コラキに置き換えられ、機雷的な使い方や、スタンレーザーを網の目のように張り巡らせることも可能である。

「はぁ〜あ〜❤︎ こんな綺麗なビーチがあるってのに、使い道はMSの試験と演習なんてね〜

勿体ない⭐︎」

何故か水着姿になっているセセリアは、砂浜に立てられたパラソルの下ではしゃぎ調子だ。付き添いのロウジはいつも通りの制服姿で日陰にいる。

「決闘者はペイル寮エラン・ケレス、ゼオニック寮インゼル・アルノルト

 双方、魂の代償を天秤に」

「我がゼオニック社も水中用MSの開発に一つしかないこの試験区域を使いたいのに、御三家の圧力か何か、ここ最近ずっとペイル社に独占されていて使用許可が降りない。自分は、この“宇宙の深海”の使用権を所望する！」

 「でぇ〜、エラン先輩はこの決闘に何賭けるんすか？」

 「え？えっとぉ、けっとうとかよくわかんないんだけど、僕は勝ったら学食のパフェ食べたいなぁ🍨」

(せんぱぁ〜い、凛々しい顔して、こんな子供じみたギャップ❤︎そりゃあ学園中の女子の母性をくすぐるわね⭐︎)

「Alea jacta est  この決闘を承認、これより双方の合意のもと決闘を執り行う。立会人は決闘委員会　ブリオン寮セセリア・ドートがつとめまぁ〜す。」

 「両者、向顔⭐︎」

 インゼル「勝敗はMSの性能のみによって決まらず。」

エラン「えっと、そうじゅうしゃのわざのみによってきまらず？」

二人「ただ、結果のみが真実！」

セセリア「フィックス・リリ〜ス♪」

ゼオニック社はグループ内では御三家ほどの力は無い中小企業者だが、水中用MSの分野ではこれまでも何体も実用化に成功した先駆者だった。

そのことを証明するかのように、自由自在に水中を泳ぎまわり潜水能力を見せつける。

対してファラクト・ウンディーネは潜水形態に変形すると、深い海の底へと潜ってゆく。人工とはいえど、その海底は深く、光を寄せ付けない深淵のようだ。

エラン「お魚をつかまえるときはね、まずはじっとしずかにまちぶせしなきゃなんだよ。」

ファラクトは深海の闇に佇み、アクアコラキを放って静かに網を張った。

そうとは知らずに、派手に動きを見せつけていた敵機は勢いよく突っ込んでくる。

エラン「お魚、かかったね！ぱーめっとすこあ発動！」

ファラクトのシェルユニットが光を放つと、アクアコラキから放たれたスタンレーザーにより、敵機は網にかかった魚の如く動きを奪われた。

インゼル「なにっ！機体が動かない⁉︎」

エラン「お魚いっちょあがりだよ！」

ファラクトのアンダーウォーターライフルは、いとも容易く網にかかった獲物を仕留めた。

セセリア「え？決着ついた？勝者、エラン・ケレス! エラン先輩〜ぃ⭐︎これで学食中のパフェ食べ放題ですね〜♪おごってくださいよ〜♡」

夏の終わりまでに水中用MSをもう一体作りたくて、ずっと構想していました❗️両方とも既に再販がひと段落して手に入りにくい状況だったんですが、ファラクトは6月にBOOKOFFで、30MMは8月23日の再販を待ってようやく制作スタートです。

ファラクトと30MMのアタックサブマリンのミキシングと言うのもおこがましいようなドッキングですが、予想通り文句ないシルエットにまとまって方向性が固まります。

世界観は違いますが、AOZのバリエーションイラストにも出て来そうな藤岡建機先生風、横斜め下向き角度が好き(gundam-kao3)

水の精霊をモチーフとしたファラクトの水中戦仕様ということで、メインカラーはライトブルーのキャンディ塗装としました。(夏の終わりまで時間が無いのに、なぜか手間暇かかるキャンディに手を出してしまった😅)

整形色が黒に近い色だったので、黒下地は作らずそのままシルバー→薄めのクリアブルー(クリアブルーのクリア2倍割り)3層、トップコートは無しで仕上げました。

久々のキャンディ塗装で、前回した時とは使っているエアブラシも塗料も変わって、コツを取り戻すのにまた少し難儀しました💦

一層目で大きなムラを作ってしまい、その修正の為に全体的にも最初のイメージよりも青が濃くなってしまいました(zaku-kao4)

下はこんな感じでファラクトを横に向けただけですが、簡易変形機構は意外とまとまった見た目になりました。微改造ポイントはフロントアーマーのオレンジのパーツを上下分割して、現れた3ミリ穴にタンクを接続できるT字状パーツを作ったくらいです。

シェルユニットは毎度おなじみ、ブラックライトでビコーンする虹色パーメット塗装🌈

アクアコラキのスタンレーザーもプラ板に蛍光塗装✨

今回のストーリーは、ペイルの4ババに、セセリアにと濃いキャラ祭りに❗️エラン4号がクール、5号がチャラ男なら、かつて居たはずの3号はショタキャラだ！

ほら、強化人間って何か人格崩壊するのがガンダム世界の常でしょw

決闘の相手役は7月に作ったアッガイくんに務めてもらってマス(gandam-hand2)

アニメでは全く登場しなかったアドステラの水中用MS。本編でずっと空を飛んでいたイメージのファラクトを、大胆にも水中用MSに仕立てましたがピッタリだったと思います⭐︎

夏休みの宿題を何とか間に合わせた気分です🍉