機体解説 RGM-89XJ ジェガンJ型量産試作3号機

ジェガンJ型はA型の改修機てあるA2型の運用データを基に開発され、新型バックパックへの換装によるジェネレータ出力およびスラスターの強化、ガンダムMk-Ⅱで使用されたビームライフルの改修型を装備、A2で評価が高かった四連装ミサイルランチャーを搭載した後期型シールドの採用など大基であるA型を遥かに超えるスペックを持って生み出された。その性能はUC計画で生み出されたジェスタやジェガンの後継機として後に開発されたグスタフ・カールを超えるとされている。しかし、当時のアナハイムの主流がUC計画だった事、J型の採用に軍縮傾向の国連軍上層部が難色を示した事からUC.0095時点では初期試作機3機および量産試作機3機の計6機が生産されたのみで制式採用型が各部隊に配備されたのは小型MSであるアナハイム製のRGM-109ヘビーガンの初期不良による配備遅滞が問題化したUC.0110頃だった。

アナハイム内の開発競争と軍縮という壁に当たりJ型開発は凍結されたが、高機動試験機という名目で非公式に開発は続けられ、更にJ型の性能に興味を持ったサナリィがアナハイムのJ型開発陣を密かに支援し、国連軍上層部とパイプがあるサナリィの口添えで運用試験機という扱いで量産試作3号機がイズマ事件に出動していたロンド・ベル隊所属第10独立艦隊旗艦[ペガサス]に配備された。ペガサス配備後は同艦専属MSパイロットであるドゥー・ブル大尉がパイロットとなって運用された。元々ドゥーの機体はRGM-89Sスタークジェガンであったが、任務中の損傷により一時的に使用不能となっていた。更に艦隊自体が独立部隊という事からMS配備数が元から少ない中で艦載機が減るという緊急事態という事で緊急補充機として配備されたという経緯もあった。

ペガサス配備後はドゥーの専用機として運用され、元ムラサメ研の強化人間であったドゥーの操縦技術も相まってこれまで計測された以上の性能を叩き出し、ペガサスに派遣されたJ型開発主任のビリー・チャンを驚愕させた。その一方で実験機とは言え実戦を想定して配備されたため損傷も多く、最初は損傷を気にしていたチャンたちも、配備から暫く経つとスクランブル機並みの塗装の剥げ程度では何も思わなくなったという。

イズマ事件後半の11月27に発生したミネバ・ザビ暗殺未遂事件ではコロニーのドッキングベイを強行突破したペガサスより出撃。市街地という悪条件によりジオン残党のテロリストたちが操縦するブルーディスティニーおよびザクIIにより大損害を出しているサイド6軍警および特殊急襲部隊SATを支援するべく僚機のエグザべ・オリベ少尉のザクIIS型と共にコロニー内に展開。ドゥー機はこの戦闘でテロリストのザク4機を撃墜。更に命がけで人がいない再開発エリアへブルーディスティニーを引き付け、攻撃により機体が中破していたSATのシイコ・スガイ機を発見。ブルーディスティニーが止めを刺す直前に割り込んだ。後にミネバと護衛のマリーダ・クルスをガランシェールへと送り届けたエグザべ機が合流した事によりブルーディスティニーは撤退。暗殺を防いだ。なお、ペガサスへの帰投中にコロニー内で軍警機にテロの容疑者として追われていたアマテ・ユズリハ操縦のジークアクスを発見。ジークアクスは手に乗せているニャアンを庇っている状態で飛行していたため逃げるのに精一杯であり、更に"何らかの原因"によりアマテの不安定な精神状態とジークアクスのΩサイコミュが同調して異常現象を起こしかけていたため軍警機との間にドゥー機が割って入り追撃を止めさせ、暴走寸前のジークアクスに低出力にしたビームライフルを放ち…。

ドゥー[怒りを鎮めるんだマチュ!]

そしてマチュおよびニャアンをジークアクスごと回収してペガサスへ帰還した。