「逆だろうが!こんなものを宇宙から降ろせるなら、一人でも多くの兵を宇宙に帰せ!」
ジオン公国軍パイロット、アイザック・クラーク中尉は激昂した。
先ほど、テキサスの荒野に降下された巨大なコンテナを回収してきた。中には見たことのない新型のMSが積まれていたが、これがおそらく、彼らの指揮官グレン・G・モーレン少佐相当官が以前言っていた”秘策”の正体だろう。
「貴様、口の利き方に気を付けろ!」
ウォルフガング・クリンガー大尉も、負けじと声を張り上げる。先の戦闘で”お気に入り”のカルア・ヘイズ軍曹を失い、分かりやすく苛立っている。戦いの滾りの捌け口がないのだろう。
「死ねば階級もクソもねえだろうが!!」
ウォルフガングの叱責も、もはや、アイザックには何一つ響かない。
「いいのか?今この場で一番腕が立つのは俺だ。てめえらみたいなクソが死ぬのはどうでもいい。俺は宇宙の同胞のためにこの命を使いたいね。お前は、どうだ、こんな狂った成金野郎のお遊びに付き合って死ぬのか?」
駄目だ。もう、感情の抑えが利かない。貴様、と、ウォルフガングが、こめかみに血管を浮かせて顔色を上気させたが、貴公子然とした優雅な声が二人のやり取りを遮った。
「カルア・ヘイズを失ったのは痛手だったな。」
アイザックから向けられる、激しい憎悪と不信など露ほども気に掛けず、グレン・G・モーレンが言う。一昨日、地球連邦軍の攻撃を受けた拠点は既に占拠されていた。その拠点を挟んで、この2日間小競り合いが続いている。
「心を通じる者を失った貴公の悲哀も、察するに余りある、大尉。」
美しい青い瞳に、哀れみに満ちた光を宿し、ウォルフガングの肩に手を置いて労う。
「あれは、良い兵士であると同時に、良い女だった。わたしにも分かるぞ、"ナハト・イェーガー"よ。」
アイザックは、憎悪を通り越して、口を開けて唖然としている。
「何より、戦略上で大きな痛手だ。この”秘策”、我がモーレン社が総力をあげて手配した新型MS、ゲルググは、わが隊秘蔵の”ニュータイプ”カルア軍曹に運用させる予定だったのだからな。」
敵の十八番の空挺奇襲。新型MSには、携行型のビームライフルと、機体背部にビームキャノンが装備されている。これにカルアを乗せる。基地に残ったドダイで、敵の空挺部隊を空中待ち伏せ、撃破する。
これがグレンの”秘策”だった。
「ニュータイプならば、敵の位置も察知できよう。」
「馬鹿か。」
戦争はコミックブックの超能力バトルじゃない。たかが一機のMSと、一人のパイロットの存在が、戦況を覆す秘策になどなるものか。アイザックはそう言いたかったが、わざわざ口に出すのもばからしかったので、やめた。
「カルアは生きている。」
ウォルフガングが腕組みをして、貧乏ゆすりをしながら話し始めた。
戦場に打ち棄てられていたカルアのドムは、外部からコクピットがこじ開けられていた。機体は手足を切断され、戦闘不能になっていたが、十分に原型をとどめ、コクピットの中もきれいなままだ。おそらく、生きて、捕虜にされている。
苛ついてか、あるいは笑みをかみ殺してか、奥歯を噛みしめる表情が、アイザックにはなんとも情けなくも俗っぽく見えた。
「では、奪還作戦だな。良いじゃないか、仲間のために命を掛けた戦いに身を投じる。英雄にふさわしい!」
グレンが嬉しそうに言う。アイザックは、もう好きにしろ、と吐き捨てる。
「山奥の赤鬼を退治して、姫君を助け出すサムライの話があったな。いや、炎の館に眠るブリュンヒルデを助け出すのは、不死身の英雄ジーク・フリートか。いずれにしても……」
自分に酔ったような口調でひととおり呟いた後、グレンはにこりと微笑む
「敵の居城に囚われた姫を助け出す、運命の騎士は君だ、ウォルフガング大尉。」
■■■■■■■■■■■■■■■
一昨日、捕虜にした敵パイロットを抱えて帰還したジン・サナダ曹長を見て、トニー・ローズ曹長は目を血走らせて、女じゃねえかと叫んだ。捕虜にした女兵士という状況が、戦場帰りで血を滾らせる兵たちの気性を刺激したらしい。
ジオンの女パイロットはすぐさま独房に入れられ、厳重な警備が敷かれた。捕虜を拘束するためよりも、むしろ、味方の狂気から守るための趣が強い。
身辺の世話をさせるため、若い女性の衛生兵も付けられた。その衛生兵、クララ・クライン伍長が、ジン・サナダを呼びにコンパートメントを尋ねてきた。
「発言は、要領を得ません。ただ、"赤鬼"……ええとガンダムのパイロットを、つまり、曹長を呼べ、との一点張りで……。」
クララを付き従えてきたケーン・ディッパー中尉も、すまないが、尋問に協力してくれ、とジンに頭を下げる。
ジンは、いつも通りの模範的な兵を擬態し、上官の要求を快諾した。
尋問室に入ると、捕虜の女は後ろ手に縛られ拘束されていると言うのに、ジンの姿を見て、パッと表情を明るくした。
「やっと来てくれた!」
まる1日も放っておいて、どういうつもり、と、ティーンの女学生が恋人を責めるような口調で言う。
「氏名と階級を教えてください。ファーストネームは聞いていましたね。」
相手のペースには合わせず、椅子の正面に立ち、事務的な口調で訊ねた。カルアというファーストネームは、戦場から連行する際、コクピットの中で向こうから一方的に告げられていたから、知っていた。名は体を表すというか、悪酔いする安酒のような名前だと思った。
カルアは、ジンの事務的な態度を見て、ムッと顔をしかめた。
「なんで、そんな、普通の人みたいに話すの?」
「普通の人?」
カルアの指摘は、ジンにとって最も触れられたくない部分に踏み込むものだった。
「だって、そうでしょ。その気になれば全部壊せるのに。」
とりあえず無視して、尋問を続ける。
「ファミリーネームと階級は?せめて階級は教えていただきたい。ご協力願います。」
ジンは事務的に続ける。
「ヘイズ。カルア・ヘイズ。ジオン公国地球方面軍所属のパイロット。階級は軍曹です。」
質問に応えなければ、相手にしてもらえないと観念したのか、軍人らしく無感動な声で返答した。
「分かりました、カルア軍曹。南極条約に基づいて、貴官の身柄は保証します。貴官の所属する部隊の布陣や規模などを教えていただくことは可能ですか。」
「嫌。」
子どものように頬を膨らませ、そっぽを向く。
「あなたの質問に応えたのだから、今度はわたしに付き合ってよ。」
「貴官からの質問は、貴官の人権と身分、身柄の保証にかかわる範囲でしか応じられません。
「違う、あなたのこと!ちゃんと教えて!」
「本官の個人情報も含め、軍務にかかわる事柄は機密事項です。」
「隠したってどうせ分かるのに。」
ジンは、手元の書類から目線をあげ、カルアを見た。
「どういうことだ?」
「ニュータイプだから。」
「誰が?」
ジンは、ドキリとした。
「わたしが。この間の戦いで、分ったでしょう。その気になれば、わたしはあなたの中にどこまでも入っていける。」
ニコリと笑い、こともなげに答える。
「では、本官のことを知りたいのなら、その能力をお使いください。わたしは軍務規定に基づいた尋問の範囲内でしか、貴官と意思疎通を行えません。」
「……じゃあ、話すことはないよ。」
形の良い唇を尖らせ、カルアはうつむいた。意外と長いまつ毛が、頬に影を落とすのを見て、ジンは一瞬、キョウ・ミヤギを思い出してしまった。
「……!」
カルアが、パッと顔をあげる。
「いま、他の女のことを考えたでしょ?わたしが、目の前にいるのに!」
「違う。」
「違わない!好きなの?そいつのこと?」
「やめろ。」
「その言い方、さっきと違う。感情的だ。大事なものを守りたい人の言い方だ!」
「うるさい、いい加減にしろ。」
「南極条約!」
「問題のない範囲のやりとりしかしていない。」
自分の中の、キョウ・ミヤギの存在を感じ取った。ニュータイプというのは、本当らしい。
「……どこまで読み取った?」
機密事項、たとえばガンダムや、部隊の規模にかかわることなどが読み取られてはいないかを、ジンは懸念した。
「そういうのは、興味ないから、できないよ。これ、たぶん、あなたのことにしか使えないと思う。」
つまり、ジンの心情を察知することに特化していると言うことが。質問の意図も、言葉にしていないところまで、明確に把握している。
「あなたがいるのは、遠くにいてもわかったもの。言ったじゃない、ジン・サナダ、わたしたちは運命につながれているって。」
そういえば、自分は名乗っていないことを、ジンは思い出した。
「ね?わかったでしょう?」
上目遣いに囁いてくるその顔が、得体の知れない妖艶さを帯びる。
「愛しているわ、ジン・サナダ。あなたの手で、わたしを壊して。」
ひどく、艶めいた表情で、カルア・ヘイズはジン・サナダに、その歪んだ思いを改めて告げた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「彼女は危険です。早々にジャブローにでも送るべきだ。」
尋問室から出るなり、ジンはケーンに報告を始める。
「彼女は、いわゆるニュータイプです。人の心を読む。」
「何だと?」
「しかし、どういう理屈かはわかりませんが、俺の個人的な思考にしか、その力は使えないとも言っていました。」
一応、補足してみる。
「どこまで本当のことを言っているかは分からんぞ。」
それは、そのとおりだ。
「クララ伍長は、そういう、思考を読まれて、というような瞬間はなかったか?」
ジンは、カルア付の衛生兵に尋ねる。彼女は、一瞬顔をこわばらせたが、いえ、そのようなことは、と否定した。
「とにかく、曹長を連れてこい、と。曹長のことを……その……」
「愛しているから?」
躊躇うクララの言葉を、ジンは面倒くさそうに引き継いだ。
「そうです。それです。」
「とにかく、俺はもう尋問には協力しない方がいいと思います。」
そうきっぱり告げると、ジンは自分のコンパートメントに戻った。
ひどく、疲れていると感じた。
■■■■■■■■■■■■■■■
「大丈夫だよ、言ってないから。」
カルアは、ジンに嘘をついた。力を発揮するのは、ジンに対してだけではない。かと言って、知りたいことがなんでも分かるというほど都合の良いものでもない。自分の力の仔細は、実のところカルア自身にもよくわからないのだ。
しかし、自分に付けられたこの衛生兵、クララ・クラインが、グレンに買収されたスパイであることは、顔を見てすぐに分かった。ウォルフガングが、自分の情報網から入手したと思い込んでいる情報も、おそらくこのスパイが流したものだろう。
クララは、何も答えずに、拘束さているカルアにそっと水を飲ませた。
「あなたみたいのを付けてくれたってことは、助けに来てくれたりするってことかな?」
「分かりません、それは……。」
クララは末端にすぎない。降ろされてくる情報と、得た情報を、決まった手順で、決まった場所、人に、伝えるだけだ。それだけで、コロニーに住む母への仕送りが倍増するというのだから、思わず食いついた。だが、今回カルアの担当に付けられたことは全くの偶然だ。敵の諜報の手が、人事にまで及んでいるとは思えない。
「このままだと、わたし、ここからもっと後ろに送られるでしょう。」
クララは、答えない。たぶん、答えなくとも伝わってしまうことだ。
「それは、いやだ。彼と引き離されたくない。」
「わたしではどうしようもありませんよ。」
クララは正直に伝える。
「駄目だよ、協力してくれなくちゃ。」
してくれなければ、お前の身の上をばらす、と、言葉の裏にプレッシャーがある。クララは、恐らくこの魔女に屈するだろうと、自らの弱さを自覚してため息をついた。
「もっと、彼と話をしたいの。ね、お願い。」
意中の異性との仲を取り持つのを、友人に頼むかのように、カルアは笑顔で言った。
■■■■■■■■■■■■■■■
一昨日落とした拠点が、再び奪取されたという一報が、夜半に入った。先陣には、例の赤いザクがいたらしい。そして、猛々しい働きをしたグフがいる。そのどちらかが指揮官らしい。
「私を助けに来たんだよ。もうじきここまで来るよ。」
あれほど拒んだというのに、なぜかまた尋問に付き合わされているジンに、カルアが楽し気に語る。
「無理だ。こっちは増援もきているんだぞ。」
MSも中隊規模で増援が入ってきている。不愉快なことに、キョウ・ミヤギのいる部隊も、予備戦力に投入される予定だと知らせが入った。
「それでも、やるよ。グレン少佐は、頭がおかしいから。」
「グレン少佐?君の部隊の指揮官か?」
「カルアって呼んで!」
「……分かったよ。」
この数十分で、彼女のペースに合わせてやれば、カルアはへらへらと情報を漏らすということを、ジンは学んだ。ここまで分かったことは、彼女は孤児出身だということ。上官のウォルフガングという大尉が面倒を見てくれたこと。アイザックと言う腕利きのパイロットがいること。その他にも、カルアが部隊内で置かれていた、人間性を否定されるような劣悪な環境について話した。
荒み切った身の上で、壊れてしまったのだろう。ジンの、わずかな人間性というか、庇護欲が刺激される。
ジンは諦めと有効性の選択と、そしてわずかな同情から、こいつの”ごっこ遊び”に付き合ってやることにした。
「俺の負けだ、カルア。認めるよ、俺は君を愛している。」
「やっと言ってくれた!」
カルアが顔いっぱいに笑顔を浮かべる。
これまで狂気を隠してきたことに比べれば、この程度の擬態は何ということもない。
「グレン少佐ってのは、誰だ?」
「わたしたちの部隊の指揮官。本当の指揮官は大尉だし、戦闘隊長はアイザック。だけど、金で買った少佐の地位について、わけのわからないことばかりやっている。」
腐り切った将兵を部下として付けられている。その上、お前のような壊れたヤツまでいる。まあ、まともな指揮官ではなかろう、とジンは思った。
「自分のことを選ばれた英雄だと思っているから、変なことばっかりやる。たぶん、わたしを助けに来るのがかっこいいと思ってるから、やるよ。」
「少佐は前線に出てくるのか?」
「うん、いつも、赤いザクに乗っている。」
有益な情報だ。
”亡霊狩り”。ばかげた任務と思っていたが、その対象も負けず劣らずの大バカ者だと分かり、ジンは思わず声をあげて笑ってしまった。
「少佐も君を物扱いか?」
カルアは首を捻る。おそらく、生活の一部なのだろう。ジンの言うことの意味がよく分からないらしい。
「君には分からないだろうが、カルア、それは酷いことなんだよ。俺は自分の愛する人を、そういう風に扱う連中を許せない。」
ジンの台詞を噛みしめるように、カルアは瞬きをしながら口角をあげる。
「何これ、言われたことのない言葉。」
ジンのカルアに対する庇護欲と、敵将たちの横暴に覚える"正義の怒り"は、歪んでいても本物だ。そういうやつらは、許せない。
「俺は、そいつらを壊したい。カルア、俺に協力してくれ。」
え?と、カルアは不思議そうな声をあげる。
「わたしは、あなたに、わたし自身を壊してほしいのだけれど。」
「違うな。俺は、君以外の物を壊したい。君を守るためにね。俺は君だけを傷つけない。」
何それ、と呟いた後、うっとりと表情を緩め、そして、パッと明るい笑みを浮かべる。
「素敵。そういう感情も、この世界にはあるのね。」
落ちた。
初めから、こうすればよかったのだ。
「ねえ、キスして、ジン・サナダ。」
ひどく、艶っぽい表情を浮かべて、カルアが見つめてくる。この誘いに乗るのは、流石にやりすぎだ。捕虜のカルアと、今の自分には、明確な"力の差"がある。発覚すれば、これまでの模範的な軍人の"擬態"を根底から打ち砕いてしまう、危険な行為だ。
ジンはためらった。しかし、意を決して、新たな"擬態"を演じ切ることにした。そんな自分に、驚きを禁じ得ない。
黙って唇を重ねてやる——瞬間、宇宙に、意識が飛んだ。
不覚にも、快楽を感じてしまい、動揺して唇を離した。
「俺に任せておけ。俺が君に、世界の正しい有り様を見せてやる。」
~~~~~~~~~~~~~~~
「提案があります。」
敵の動向を見定めるための打合せで、ジンが発言を求めた。
「許可する、ジン曹長。」
コヴ・ブラック少佐が、いつもどおりの気だるげな声で応じた。
「カルア・ヘイズを囮に、例の赤いザクをおびき出せそうです。」
ジンは、カルアから引き出した情報を皆に伝えた。腐敗した敵の状況と、カルアの荒んだ身の上という、二つの惨状に、ケーン・ディッパー中尉は顔を引きつらせている。
「よくそこまで聞き出したな、プレイボーイ。」
トニーが刺々しい声をあげる。なぜかカルアがジンに個人的な興味を示している。そのことが気に食わないらしい。ジンは、取り合わずに続けた。
「敵の指揮官、赤いザクの”少佐”は、カルアを奪還しにここを目指してくるでしょう。」
「……どうやって、おびき出す。」
”デューク”が尋ねる。
「自分の機体に乗せます。」
おいおいおい、とトニーが大きな声をあげる。
「勘違いすんなよ、てめえ!戦場をなんだと思ってやがる!!22部隊のバカップルどもよりもぶっ飛んでるじゃねえか!」
「……絆されたか。」
”デューク”が呟く。
「いえ、敵の指揮官、グレン少佐と言うらしいですが、自分を英雄視した異常な男だと、カルア・ヘイズが証言しています。敵に囚われた仲間の存在を知れば、自らそこに肉薄するはずです。自分のガンダムに、ジオンの捕虜が人質がわりに乗せられているとでも、諜報を使って情報を触れ回ってください。上が求める、ガンダムと赤いザクのロボットプロレスの画を、意図して作り出せます。」
「あの女の話を、そこまで信じられるか?」
ケーンが、至極当然の疑問を口にする。とにかく、カルアの言動は倒錯している。
「曹長には、嘘を言わないと思います。兵士としては支離滅裂な言動を繰り返していますが、曹長への、その……恋慕と言うか、思いは、本物ではないかと。」
クララがジンを援護する。彼女にとっても、渡りに船の状況だ。
「……女の勘、か。非合理的だ。」
「"デューク"の言うとおりだが……。」
ケーンは、呟きながら、既に常識的なことが通用しない、この北米の地獄に思いを巡らしている。シャアのザクを模した敵機。学生服のようなふざけた格好のドム。ジンの、鬼神のような戦い方。そもそも、勝ち目もないのにこうも粘るジオンの兵たち。何より、カルアという異常な存在。戦いそのものの狂気が、皆の感覚に毒を巡らせ、麻痺させているように感じる。
「戦場の異常性に、賭けてみるのも手じゃないか。」
カルアの毒気に当てられたかのような空気を打ち破ったのは、コヴ少佐だった。
「どうせ、この戦争は何をやっても俺らが勝つ。つまらん物量戦で捻り潰すより、一か八かの賭けっていうのに、燃えてみたくないか?なあ?」
コヴ少佐の眼が、ギラリと光った。
【#33 Poison / Dec.7.00079 fin.】
ヒロイン、カルアのイラストばかりになってしまいました(gundam-kao10)
いつものことながら、ガンプラ投稿サイトなのに、すみません(gundam-kao10)
ストーリーも、何というか、不穏というか、気色悪いものを積極的に取り入れているので、不快感が強いかもしれません。申し訳ありませんが、ジン・サナダの物語を描き切るにはどれも必要なピースで切れませんでした(gundam-kao10)
ちなみに、コメント欄に久々のニュータイプ出現。
アナベル・サトー少佐が、ボンボンが私財で新型MS投入という展開を当てらていました笑
投稿は今のところ1作品ですが、ミリタリー感とジオン愛が溢れるサトー少佐の作品ページはこちらです!
カルアミルクカラーのゲルググ、いかがでしょうか。
03のマーキングは、ザクデザートタイプの余りですが、このマーキングをしたらグッとかっこよくなった気がします。手前味噌ですが、めっちゃ気に入っています。
肩のオバケのマークは、ヨッチャKIDさんがコラボで作ってくださった、"パッチーズ"をパクって、100均のシールを使いました。
グレンがカルアを乗せるために調達したので、マークはカルアに考えさせていたという設定です。
・
次回、
MS戦記異聞シャドウファントム
#34 The battlefield of madness
狂気が、戦場を支配する——。
なんちゃって笑
今回も最後までお付き合いくださりありがとうございました。
また次回のお越しもお待ちしています。
オリジナルストーリー第33話
コメント
コメントをして応援しよう
コメントにはログインが必要です
ドダイYSに乗ったゲルググキャノン! 凄い(語彙力…) これはいいですね ゴーストのパーソナルマークもいかしてる! 久々にゲルググ組みたくなりました
モーレン少佐…スコッチウイスキーのグレンモーレンジーですね?聞き覚えのある響きだなと思ってました まだ試したことはないので飲みたくなりました 笑
まさかクララと…捕虜とキスは優越的な地位を利用した虐待行為で軍事法廷ものですが、ストーリー上仕方ないですね 笑 この共闘がどうなるものか? 漢達の激闘が唸りを上げて迫りくる…次回に乞うご期待!
そのまま、ネタとして頂戴しました!すみません!!
いつもありがとうございます(gundam-kao6)
お、グレンモーレンジィ、気づいていただけましたか!笑 わりとお手頃な価格で飲みやすいです笑 高級とも言えず、安酒よりはちょっと見栄を張る感じですかね笑
北米は敵も味方も腐りきっているので、もう、すべてがえげつないんです笑
ヤバいですね笑
戦闘だけてはないこういうシーンの展開があるからこそ、やすじろうさんの作品は深みと魅力が増していくんでしょうね☺️今回も読み応え抜群でした!
ゲルググのカラー、変わっていてお洒落だなと思ったらなるほどカルアミルクだっだんですね😳これまた面白い発想ですね!カラーリングのアイデアとして実に面白い🤔
いつもありがとうございます(gundam-kao6)
そう言っていただけると嬉しいです。ガンプラ投稿サイトなのに、ダラダラと会話劇と、ヒロインのイラストと、イチャイチャしたシーンばっかりあげているので、誰かに怒られないかいつも心配していたので笑
カルアミルクカラーが、案外ハマってわたしも気に入っているのですが、これ、SEEDに出てきた水陸両用機の色だと、今朝気づきました笑
今後のストーリー展開がとても気になる回でした
あれもこれも伏線かぁ?と脳みそ刺激して妄想爆発です(>_<)
妄想爆発と言えばキャノン2機完成までもう少しです、妄想しながら製作進めるの本当に楽しいです(#^^#)
やすじろうさんのおかげだ(⋈◍>◡<◍)。✧♡
いつもありがとうございます(gundam-kao6)
伏線回収というか、カタルシスが生じるようには描いていく予定ですが、ここから数話は苦しい展開が続くと思います……お付き合いくださると嬉しいです(gundam-kao5)
母娘キャノンは公開されますか??すごく楽しみです!!!!
ぜひ、今後もご一緒にお楽しみいただけると嬉しいです(gundam-kao6)
毎回楽しみしてますので、素晴らしい展開お待ちしております(わざとプレッシャーコメ)(笑)
公開しますよ(#^^#)
勝手に妄想して娘の生い立ちや名前まで決まってます(笑)
外伝お楽しみに^^
やすじろうさんならすぐ分かると思いますが、娘の名前は6文字です
ヒント「ッ」の文字が含まれますwww
6文字……もしや、アーd……違うかなぁ……
あたり(#^^#)
意味、初めて調べましたが、キョウ(峡)とも親和性のありそうな意味でした。素晴らしい設定です(gundam-kao9)
ホントに子ども出てくることになったらそのままごっつぁんしたいレベルのアイディアです(gundam-kao6)
MS投入待ってました!!カルアミルクカラーのゲルググお洒落ですね(*^^*)!!オレンジや赤のデカールによって引き締まった感じも有りますね!!おばけマークはジンの手で逝きたいカルアの気持ちがそうさせたのかなぁ?ビームライフルにビームキャノン。。。ガチにエース機じゃないですか^^;そりゃあアイザックもこの戦況下でブチ切れますよ、、、お守りをこんな時期迄させられて次々と周りは宇宙へ帰って居るのに最後迄居残り。。。受領したゲルググ、スペック通りにガンダムを凌駕して頂かないと部下達から更に顰蹙買いますね(・・;)。。。押忍やすじろうさん、自分が家内の誕生日週間及び自身の人事異動で忙しく暫くガンスタ見れて無い間にご丁寧に紹介頂き誠に有難う御座います(TдT)感謝ですm(_ _)m!!私はニュータイプでは有りませんよーwそして例の如くガンプラ触る暇も無く。。。制作進んでません^^;まぁ息抜きって口実でHG一機とGフレーム二機は家内に隠れてパチ組みはしてましたがお話に載せるかは悩んでる所です。。。兎に角読み進めて行ったら急に自分の紹介が有ってビックリしましたよwwwゲルググの活躍に期待してますね(*゚∀゚)b”!!
いつもありがとうございます(gundam-kao6)
ゲルググキャノンて、実はあんまり好きじゃなかったのですが、今回使ってみたら結構かっこよくて、食わず嫌いだったなと反省してます笑
皆さんアイザック好きみたいですね、応援してあげてください笑
うちは、展開予想が当たると、わたしに、勝手にページを紹介されるシステム?になっています笑
お忙しい中いつもご覧いただきありがとうございます!今後もよろしくお願いします!
キャノンやバズーカにミサイル等背負ってる、担いでる機体はおそらくですが男の子なら何歳になっても好きなんだと思いますよ(*^^*)ww
お化けマークは、カルアの自己認識ですね。
ふわふわして、自分という存在の意義も、周りの勝手なイメージだけで作られて、勝手に利用される、怪談のおばけ、狂言回しにすぎない自分、みたいな。いてもいなくてもどーでもいー、くらいの存在であれ、という彼女の願望も表しています。
あと、壊れているようでいて、彼女は割と正気なので、自分は可愛いと思ってます。だから、マークも可愛くしてる。ミヤギと違い、カルアはそのへんはしたたかです。戦士というよりサバイバーなので。
なるほど!!確かにカルア自分の事可愛いって自覚絶対に有りますよね(*^▽^*)押忍やすじろうさんの描く彼女の笑顔がミヤギのそれとは違いますもん!!早くゲルググ乗って貰って戦場を華麗に舞って頂きたいです(*^^)b”お話も佳境ですが頑張ってください!!次回も楽しみにしてます(正座待ち)w
元は北欧神話ですけど、キルヒアイスと金髪の小僧の艦に結びついてしまう💦
カルアミルクカラーのゲルググキャノン⁉️
愛憎渦巻くストーリー❗️
たまらん展開ですね~👍️👍️👍️
いつもありがとうございます(gundam-kao6)
銀英伝、未履修が悔やまれるシリーズです(gundam-kao10)利用しているサブスクで配信しているものがないので、さらえないんですよね、でもめっちゃ興味あります(gundam-kao2)
カルアミルクカラーは、というか、この第3部のMSのカラーは割とふざけて決めてるのですが、それなりにまとまっていると自分でも驚いています笑
この後もさらに狂気が渦巻く予定ですが、どうかお見捨てにならぬようお願い申し上げます笑
銀英伝、絵は古いですが、オリジナル版の方が好きです😍銀河英雄伝説というより、銀河声優伝説(zaku-kao2)アムロがこんなちょい役に⁉️
コウ・ウラキが何話しても、帝国側の主役、ラインハルトにしか聞こえませんでした💦
横道それてゴメンなさい🙇♂️
アイザックの激昂、めちゃくちゃいいです。
人間味があって、芝居じみてなくて。かっこよ。さすがの常識人。笑
グレンの英雄を演じて自分に酔いしれて鼻につく感じ。
自分の大事なおもちゃを取り返したいだけのウォルフガング。
ジンサナダの擬態し続けているという構図たまらんですね。どいつも跳ねまくっている。
ゲルググめちゃくちゃいいです。パーソナルカラーも品があってかっこいいし、おばけのマークもいかしてる。見どころが多かったです😙。
いつもありがとうございます(gundam-kao6)コラボもありがとうございました(gandam-hand2)
わたしもアイザックが好きになってきました笑 彼は、前回のブリーフィングとかでも割と芝居してるんですが、他の奴らがぶっ飛びすぎてて、紛れてますね笑
グレンとウォルフの読み取りは流石です、完璧です(gandam-hand2)ジンもなかなかクソ野郎ですね笑
ゲルググ、これもふざけてカルーアミルクの色にしてみたんですが、なんかけっこういい感じになって気に入っています笑
何回も言いますが、こちらこそありがとうございました!
ゲルググ、まじでオリジナルないい配色だと思いますよ。かっこいいっす👍👍
ありがとうございます!
なんかすごい気に入っちゃったので嬉しいです(gundam-kao6)
ゲルググ投入は意表をつかれました😆
ジオンもビーム兵器で攻撃となると、連邦側も驚きと、今まで通りの被弾、破損ではすまされないですよね。
謎のニュータイプ少女、カルアの素性が描かれたことは、より作品を楽しむのに必要ですね😉
丁寧な作品作り、さすがですね😆😁
次回作品も楽しみにしてます😊
最終決戦の構想は決めて描きはじめたのですが、ジオン側の秘密兵器、何がいいかなぁ、と、思うと、大戦末期なのでゲルググしかない!と思いました。予想を裏切れていれば幸いです(gundam-kao6)
カルアの素性は本当に……描くべきか迷いましたが、第3部は邪悪なものを描き切ると決めていたので、読者離れを覚悟して描きました(gundam-kao10)
最後までお付き合いいただければ嬉しいです(gundam-kao10)
安心してください!読者は離れませんよ👍 ガッツリ付いていきます😆
そのお言葉、ありがたいです(gundam-kao9)今回、AI先生とめっちゃ相談したので笑
最終話まで書き終えているので、微調整しながら出していきます(gandam-hand2)今後、新機体も登場しない予定なので、ここらからまたハイペース更新になりそうです。
ソロソロですね🤩
先ずは画の事を🙂ザクとグフのツーショットが良いですね🤩✨そして、ゲルググがドダイに乗る🥰💕珍しい画は凄く良いです🤩👍✨
さて、此の二人どうなっていくことやら🙂次を楽しみにお待ち申し上げておりますm(_ _)m
いつもありがとうございます(gundam-kao6)
ウォルフガングのグフ、夜戦用ということで、ミディアムブルーとティターンズブルーにしてみたんですが、塗り終わったみると普通のグフみたいな色になってました(gundam-kao10)シャアザクと普通のグフって、ラインナップではよく並ぶイメージありますが、ストーリーの中では確かに並び立つシーンはないですよね笑
ドダイにゲルググ、どうやってG13部隊と戦わせるかと考えた時、すぐ思いついたのですが、違和感というか、ゲルググ重そうだから乗るのかな、と、今心配になってきました笑
まあ、乗せますし、飛ばします笑
次回もお楽しみいただければ幸いです。よろしくお願いします。
ゲルググが登場すると、ああ、大戦も末期だなぁとしみじみします。
ドダイはゲルググも乗せることができるんですね。この絵は見たことがないので驚きました。ドダイでかい!
いつもありがとうございます(gundam-kao6)
大戦も末期ですが、うちのキャラクターたちもだいぶ末期です笑
ドダイ、積載量はどうか分かりませんが、乗っかったので乗せてみました笑
最初はこれに、さらに、リックドムのビームバズーカ持たせてたんですが、さすがにやめました(gundam-kao10)
ぶんどどデジラマストーリー投稿アカウントです。励みになりますので、ストーリーのご感想・誤字脱字の訂正など、ぜひお気軽にお寄せください。
技術がないので、基本的に無改造。キットの基本形成のままですが、できる限り継ぎ目けしや塗装などをして仕上げたいと思っています。
ブンドド写真は同じキットを何度も使って、様々なシチュエーションの投稿をする場合もあります、あしからず。
F91、クロスボーン、リックディアスあたりが好きです。
皆さんとの交流も楽しみにしておりますので、お気軽にコメントなどもいただけますと、大変嬉しく思います。
よろしくお願いします。
(作品投稿のないアカウントはフォローバックしかねますのでご了承ください。)
押忍やすじろうさんがお薦めする作品
目次(MS戦記異聞シャドウファントム)
HG 陸戦型ガンダム+ジム改・改修型 "パッチーズ"
ガンキャノン(親子搭乗機)
MS戦記異聞シャドウファントム #interlude The…
MS戦記異聞シャドウファントム#41 The longest…
たぶん、今日も、完璧だ。この3年、それは変わらない。そう、…
MS戦記異聞シャドウファントム #interlude The…
砂漠特有の足場の悪さが、機体の自由を奪ったわけでもなければ…
Reunion. —SHADOW PHANTOM IF ST…
こちらの投稿は、SenGokuさんが作られた作品に、わたくし…
MS戦記異聞シャドウファントム#40 Magic hour …
ヘント・ミューラー少尉は、存在を抹消されてしまった特務G1…