HG1/144 MS-09 リック・ドム シャリア・ブル専用機(GQ)を、ガイア機を改造して製作しました。同スケールのシャリア・ブル大尉(宇宙世紀0079時点)のノーマルスーツ姿のフィギュアも併せて製作しています。
ドム好きモデラーとしては、どうしても2026年2月のキット発売まで待てませんでした…!
■頭部
モノアイはハイキューパーツルミドーム2蛍光ピンクに置き換えました。賛否はあるかもしれませんが、好みで指揮官機特有のブレードアンテナをプラ板で自作して取り付けています。完成後の強度を確保するため、モノアイガードの上面に0.9mm幅のBMCタガネで溝を彫ってから接着しました。
ジークアクス公式サイトに掲載されている設定画によると、十字のモノアイガードの外側はレッド、内側はブルーに彩色されている(ように見える)ため、塗装で再現することにしました。
■胸部
エッチングパーツやプラ材を貼り付けたり、スジ彫りを行ったり、ピンバイスで開口するなどして、モールドを追加しました。
好みで胸部前面装甲の下部を一部切り欠き、デザインを変更しています。
■スカート・腰部
パネルラインやハッチをスジ彫りで表現し、塗装時にシェードとハイライトで強調しました。
腰部後方のスラスターのノズルは、ハイキューパーツ製のメタルスラスター(8.0mm×2個)とウェーブ製のU・バーニアSサイズ×4個を使用しています。ノズルの内側は、足裏と同様にホワイト下地にクリアオレンジとクリアレッドを吹き付けました。
■脚部
接地性を向上させるため、足首のボールジョイントをプラ材で6.0mm延長しました。強度と剛性を確保するため、φ2.0mm真鍮線で軸打ちを行うとともに、接着材は耐衝撃の瞬間接着剤を使用しています。以前、ガイア機とトクワン機を製作した際、足首を5.0mm延長したのですが、よりフレキシブルな可動を確保するため、それよりも長めにしました。
足首を延長したことによりスカートのフチに隙間ができますが、エバーグリーン製の凹凸モールド入りプラ板のスライスをアーチ状に接着することにより、隙間を目立たなくしました。
足の周囲には、好みでウェーブ製の小型リベットを24個貼り付けています。
■胴体の延長
腹部のボールジョイントを3.0mmほどプラ板でかさ上げすることにより、胴体を若干延長しました。これにより、可動に支障が出ないように配慮しつつ、プロポーションの変更と可動範囲の拡大を行うことができました。
■1/144シャリア・ブルのフィギュア
ビルダーズパーツのフィギュアを改造して製作しました。元のフィギュアは直立したタイプであり、ヘルメットを切り取って手に持たせるとともに、頭部をランナーから削り出しました。ジークアクス世界線での宇宙世紀0079、階級が大尉であった時のノーマルスーツ姿を再現しています。
■カラーリング
胸部・腕部・脚部ブルー…ウルトラブルー+インディーブルー
両肩・両ひざ・腹部…ティターンズブルー2
腰部バーニア等…ミディアムブルー
モノアイガード・レッドのライン…パンツァーレッド
スカート…メカサフSUPER HEAVY+コバルトブルー少々
ヒート・サーベル(使用時)…ゴールデンイエロー
ヒート・サーベル(未使用時)、その他グレー部分…メカサフLIGHT
足裏、関節部分…スターブライトアイアン、スターブライトジェラルミン
■バーニアの塗装
熱を発して光り輝き噴射するさまを塗装で表現したいと思いました。ホワイトの下地に、ノズルのフチにクリアオレンジとクリアレッドをエアブラシで吹き付けています。
以前製作したガイア機はクリアオレンジのみ、トクワン機はクリアブルーのみでしたので、今回初めて2色のグラデーションにしてみました。
■仮組状態
塗装前の状態です。白色や灰色の部分はプラ板・プラ材・市販パーツを貼り付けており、分かりにくいとは思いますが、各所にスジ彫りを入れています。
■ジャイアント・バズーカ
グリップの三角形の支柱をφ0.8mm真鍮線で自作し、耐衝撃の瞬間接着剤で固定しました。また、肉抜き穴は0.3mmプラ板で塞ぎ、ウェーブ製のリベットを貼り付けています。照準器内にハイキューパーツの金属製プレート及びルミドーム2蛍光ブルーを設置し、精密感を高めてみました。弾倉周辺を中心にプラ板とプラ材でディティールを追加しています。
■全体の塗装について
下地にメカサフSUPER HEAVYを使用し、それをプレシェードとして生かしつつ基本色を塗装しました。その後、ホワイトを加えたハイライト色を作り、広い面の中央や各パーツの上側に薄っすらと吹き付けています。一つの面にシャドウとハイライトを意識的に入れることにより、立体感や重厚感を演出することができたと思います。基本塗装終了後、ブラウン系のエナメル塗料でスミ入れを兼ねたウェザリングを行いました。
レッドのラインは、①下地のグレーサフ吹き、②おおまかなラインを定めてホワイト吹き付け、③その上にレッドを吹き付け、④マスキングテープ貼り付け、⑤再度グレーサフ吹き、⑥基本色塗装、⑦ハイライト吹き付けの順序で塗装しています。
なお、マスキングテープの幅は0.4mmと0.7mmの2種類を使用し、ラインのサイズにメリハリを付けてみました。
足裏や腰部のノズルは、光沢クリアをオーバーコートすることでツヤ有り塗装を行い、それ以外はツヤ消しで仕上げています。
■デカールワーク
機体各所にレッドのラインを入れて賑やかになったため、うるさくならないように意識的にデカールの使用を抑えました。設定画に描かれているマーキングの位置やかたちを尊重しつつ、それ以外の部分については、できるだけサイズが小さくてホワイト一色のものを使用しています。
ジオン公国章はガンダムデカールを使用しましたが、それ以外は手持ちのヴェルテクスデカール、アンプコーションデカール、ロボデカール等からチョイスしました。
■肩部
形状に手を加えず、塗装時にレッドのラインを0.4mmマスキングテープを使用して塗装で表現しました。左肩にジオン公国章のデカールを貼り付けましたが、やや小さめのものをチョイスしてみました。
■ヒート・サーベル
ジャイアント・バズーカのランナーの直径が丁度良かったため、ヤスリで整形して使用することにしました。柄との接続はφ1.0mm真鍮線を使用しています。ガイア機のキット付属のヒート・サーベルは、個体差かもしれませんが折れ曲がっており、真っすぐに伸ばすことが難しかったので硬いプラ製に置き換えた次第です。
発光状態の色ですが、カードゲーム?のカードの絵柄で黄色に描かれているのをネット上で見つけたため、ゴールデンイエローで塗装しました。
■電磁ハーケン
形状の変更は行いませんでした。拳との接続は付属のリード線を使用せず、φ1.0mm真鍮線に置き換え、勢いよく射出するさまを表現してみました。
■過去作品との比較
左からトクワン専用機、シャリア専用機、ガイア専用機と3体そろい踏みさせてみました。製作順序は、①ガイア機、②トクワン機、③シャリア機であり、3体に共通したディティールを追加しているところもあれば、機体により異なるモールドを追加している箇所があります。
パープルを基調とした共通の機体色ではありませんが、なんだかジェット・ストリーム・アタックができそうな雰囲気?になりました。
















コメント
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はじめまして!
コメント失礼します!
めちゃくちゃカッチョいいですね!
♪───O(≧∇≦)O────♪
まさに理想的なリックドムです!
自分も作る時の参考にさせてください!
(*´Д`*)
RYU-Zさん、ありがとうございます!
何かの御参考になれば幸甚に存じます。
RYU-Zさんの作品群もポイントを押さえた改造やこだわりの塗装で、カッコいい作品ばかりですね。私もぜひ参考にさせてください。
シャリア・ブル専用リック・ドム、待っていればキット化されますが、モデラーの性(さが)で製作してしまいました。
ただし、設定画にはないブレードアンテナや各所のレッドのライン等、再現したい機体としてブレない程度に独自性を盛り込んでおり、こういった遊びがガンプラの懐の深さの一つだと思います!
おおおおー!コレもカッコいいですね!
シャリアブルのグレーヘアも素晴らしいです。
いやーすばらしい重量感です♪
大根おろしさん、コメントをいただきありがとうございます!とても励みになります。
シャリア専用機を製作するにあたり資料を集めたいと思い、ジークアクスのTVシリーズ第2話を配信で確認しました。シャアとシャリアの2人がソロモンに奇襲攻撃を仕掛けるシーンで、本当にチラッと一瞬しか映っておらず、しかも暗闇のせいで機体色が判然としない状況に啞然…。したがって、主に公式サイトの設定画を参考にして製作することにしました。
設定画をよく見ると、十字のモノアイレールの内側が青、外側が赤に見えるため、そのように塗装していますが、バンダイの発売予定のCGモデルではそうなっていないため、本当のところはよく分かりません…。
重量感については、シャドウとハイライトを意識的に入れてみたことが功を奏しているのだと思います。最近、模型誌で筆塗を推奨した記事が散見されたり、筆塗モデラーさんの活躍が目立ってきたり、ワカメのような影を付けて模型を2Dのように表現された作品を見かけたりしています。筆塗りによる立体感を強調する手法をエアブラシのグラデーションで真似てみたところ、効果がでたのだと考えています!
素晴らしい完成度の高さ😆
超かっこいい👍👍👍
しかも違う意味でのトリプルドム🤩
それぞれの機体のこだわりも素晴らしい👍
cinnamon-1さん、素敵なコメントをいただきありがとうございます!励みになります。
さすがに3機目の製作となると、組立説明書を見なくても作れるようになるとか、やってみたかったことをリベンジできるとか、手を抜いても完成度に影響しない箇所が分かる?など、メリットがありました!短期間で立て続けに3機製作とは、どんだけリック・ドム好きやねん!とツッコミが入りそうではありますが…。
写真ですが、トクワン専用機、ガイア/オルテガ専用機、シャリア専用機と3機そろい踏みとなり、御指摘のとおり期せずしてトリプル・ドムのような恰好になりました。元の素材キットは同じなので、塩味・味噌味・醤油味といった風味の違い?を楽しんでいただければ幸甚大です。特に主兵装のジャイアント・バズーカですが、製作時期が異なるとはいえ、同じ武器なので細部が異なるのはおかしいと言えますが、モデラーの性(さが)で、作るたびにディティールが増してます。( ゚Д゚)
毎度惚れ惚れする出来栄えです❗️
なんも言えねぇ〜😅
シャリア・ブルのフィギュア、塗装が凄い👍️
ふと… GQのドム、脚が3本あるのは、ガイアとオルテガが、マッシュのドムから持ってきたと思ってたので、普通のドムは脚2本だったりしませんかね😅
T-Nonさん、コメントをいただき、ありがとうございます!励みになります。
ジークアクス本編に登場した黒い三連星(実質2人)のリック・ドムですが、ご存知のとおり、マッシュのドムの脚部を流用したという事実は劇中で触れられていません。ですが、確証はないものの、もしそうだったら激戦を潜り抜けてきた戦士の絆を感じられて胸熱になりますね!
“普通のドムは脚2本”説は面白い推察だと思います。実際にプラモではアクションベースを使わずに自立させるのは困難なため、宇宙用にドムが改装された際に背面に脚を付け足されたと考えるのが自然なのかもしれませんね!
カラーと一般機との差別化に寄与してる頭部アンテナが特徴的^_^
okinasanさん、ありがとうございます!
ブレードアンテナを付けてみるアイディアを思いついたのはよかったのですが、ザク系MSのブレードアンテナのパーツを家中捜索したところ、これといってジャストサイズのものが見つからず、仕方なくプラ板で任意のサイズと形状に切り出して自作することにしました。設定とは異なりますが、一般機との差別化は確かにできたと思います!
主に1/144ガンプラ、1/35恐竜、ウルトラ怪獣のガレージキット等をマイペースで製作しているリーマン週末モデラ―です。
X(旧Twitter)→ https://x.com/Ayapons45
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