エピローグ
−ルシファーの物語−
先ず天に神界あり。
神は地上にエデンを作り、人を住まわせ天使長ルシフェルに命ずる。
“人々に光あれ”
“御意、御心のままに”
人々の守護を仰せつかったルシフェルだが、不思議に思う。
“何故、人々は正しき心と悪しき心を持つのか?”
どんなに正しい人間でも、悪しき行いをしてしまう。
ルシフェルには理解できなかったのだ。
長い時間、とても長い時間、人々を見ていたルシフェルはある日、ひとりの男性に憑依する。そして、この世の理不尽を知る。
またある日、ひとりの女性に憑依する。そして、家族愛を知る。
そうして様々な人々に憑依し、人々を理解していったルシフェルだったが不意に気付く。
それは穢れていた自分自身。
以前のような光溢れる眩い姿ではない自分自身。
そして彼は天界に座すことが出来なくなった。
人々を身をもって知る事で堕天してしまっていたのだ。
そう、彼は“ルシファー”になっていた。
地獄に落ちたルシファー。
だが心が闇に落ちたわけではなかった。
彼は地獄に落ちた人々を救おうとしていた。
しかし、深い闇の中にいた彼は自身でも気付いてなかった。
人々を理解しようとする自身。
人々の闇は世の中の理不尽により増幅する。
肉体を持たない天使が人々の闇を本当に理解する事は本来出来なかったのだ。
だが、”理解“してしまった。
そう、気付けば闇に飲まれていた。
ルシファーは気づいたが遅かった。
だが魂までは穢れきってはいなかった。
光の心はルシファーから分離し、地上へ消えていった。
ルシファーの闇は地上へ強く影響していった。
そしてそれは地上へ伝わり、地上に魔王が生まれた。
魔王はこの世の理不尽をなくす為に生まれた。
全ての生けるものを支配することで、全てを平等にする。
それは、闇の救世主だった。
ルシファーの魂は光を求めた。
この地上に天界のような光を。
そしてそれは、光の救世主を求めたのだ。
こうして、光と闇の戦いは始まった....。
......闇の中からそれは生まれた。
魔王「.....何者だ?」
??「ククク....。姿ノ、見エヌ、我ニ、気付クトハ、流石ハ、魔王....。」
魔王「貴様、この世の者ではないな?」
??「.....イカニモ。我ハ、冥界カラノ、使者...。イヤ、死者トモ、言ウカ....。」
魔王「そんな貴様が何しに来た?我輩をあの世に迎えに来たとでも申すか?」
??「残念ナガラ、ソウデハ、ナイ。我ハ、魔王ニ、仕エニ、来タノダ....。」
魔王「ほう。この世の者ではない貴様が、何のために?
冥界に死者が欲しいのか?」
??「ククク....。ソウデハ、ナイ、魔王ヨ。
我ハ、魔王ニ、世界ヲ、治メテ、貰イタイノダ。」
魔王「ほう?」
??「冥界ニハ、“穢レ”ノ、多イ、罪深イ、魂ガ、増エテ、イル...。
冥界ハ、死者ノ、魂ヲ、浄化スル、場所...。
ダガ、“穢レ”タ、魂ガ、余リニモ、増エスギタ...。」
魔王「我輩が世界を支配すれば、穢れた魂が無くなると?」
??「ソウダ...。“穢レ”ハ、心ノ、闇カラ、生マレル。
他人ヲ、羨ミ、不平等ヲ、訝シム、ヤマシイ心ガ、魂ノ“穢レ”ヲ、生ミダス、ノダ....。」
魔王「我輩が世界を支配すれば、そうならぬと申すか?」
??「ソウダ....魔王。オマエハ、全テニ、平等、ダ。
優秀ナ者、秀デタ者、美シキ者、闇ノ者、悪シキ者、弱キ者、全テ、関係ナク、支配スル。
.....闇ノ、救世主、ナノダ。」
魔王「ふっ、いいだろう。貴様を我輩の配下としてやろう。」
??「ククク....。宜シク、頼ム...魔王....。闇ノ、救世主ヨ...。」
魔王「貴様、名はなんだ?」
??「....我ハ死神....。名ナド、無イ...。」
魔王「では我輩が名付けてやろう。
貴様は正に“死”そのもの...。貴様はこれから“デス”と名乗れ。」
デス「....我ノ、名....『デス』...。」
魔王「『デス』、貴様は我が配下、四魔将の一人として迎え入れる。魔影衆を任せる。よいな?」
デス「....御意....。」
黒「ほう、貴殿が新しく四魔将に加わったという者かのぅ。」
デス「...ソウ、ダ....。」
黒「儂は四魔将が一人、外道衆頭目『黒』である。貴殿とは同胞という事になるのぅ。」
デス「....。
オマエノ魂ガ見エル....。
オマエノ、魂ハ“穢レ”、キッテイル...。」
黒「ほう、貴殿なかなかいい度胸じゃ。」
デス「我ハ、死神...。我ニハ、魂ノ”穢レ“ガ、見エル....。」
黒「わはは!死神とは面白い。やられる前にこちらからやるか…?のぅ、魔王よ?」
魔王「双方、戯れも大概にするがいい。」
黒「わはは!まぁ、冗談じゃ。儂は新たな戦場に向かう。
貴殿も戦場に早よう出てこい、死神よ。わっはっは!」
デス「.....アレガ、魔王軍、四魔将ガ、ヒトリ、カ。
....実ニ、罪深イ.....。ククク....。」
魔王「『黒』には東の地を任せてある。他の四魔将は各地方へ遠征中だ。
『デス』、貴様は北の地を任せよう。」
デス「.....御意....。」
−北の魔城−
デス「....来タカ、勇者ヨ....。」
勇者「貴様が死神か!!」
デス「ソウダ。我ハ、死神....。」
勇者「貴様のせいで多くの仲間が散っていった...!これ以上、貴様の好きにはさせん!!」
デス「勇者ヨ、死トハ、救済...。何故ソレヲ、理解シナイノカ....?」
勇者「なんだと!?」
デス「死スル、事デ、コノ世界ノ、苦シミカラ、逃レル事ガ、出来ル....。コレゾ、唯一ノ、救済...。」
勇者「ふざけるな!残った者の苦しみはどうなる!」
デス「....理解、セヌカ....。生トハ、苦シミ....。」
勇者「違う!生きる事は喜びだ!」
デス「....オマエノ、強イ光.....。光ヲ、持ツノモ、罪...。強イ光ハ、強イ陰ヲ、産ム....。」
勇者「ならば全ての人達を光で照らすまでだ!」
デス「....ソレハ、傲慢....。傲慢ダ。罪深イ....。
貴様ノ様ナ、優レタ陽者ヲ、隠者ガ羨ミ、ソレガ、嫉妬ヲ、産ミ、魂ノ、穢レヲ、産ム。貴様ニ、闇ニ住ム者ヲ、理解、出来ルノカ...?」
勇者「人の心の光を俺は信じる!人は闇に負けたりしない!」
デス「所詮ハ、陽者...。貴様ニハ、理解、出来ヌ。ナラバ、貴様ニモ、死ノ救済ヲ、与エヨウ....。」
・デス−レイス
“冥府の衣”により、実体を持たず、さらに視覚認識も出来なくなってしまう死霊形態。
空中を浮遊し、神出鬼没に出現し、”死神の鎌“による暗殺を行う。
この世に生きることを“苦しみ”と考え、対峙する相手に苦しみを与えない様、一撃必殺の攻撃と、魔力による睡眠誘導を行う。
その為、レベルの低い者は認識することさえ難しい。
弱点は強い光であり、勇者の持つ“光の剣”にて、この形態を打破することが出来る。
勇者「俺たちの心の光が!今こそ闇を照らす!!」
デス「グオオオ....。眩シイ....。」
勇者「姿を現したな!!俺たちは貴様の存在を許す訳にはいかない!!覚悟しろ!」
デス「....ソレコソ傲慢ト、イウモノダ。我ノ本当ノ姿ヲ見タ者、モウ、楽ニ死スル事ハ出来ヌゾ...。ククク.....。」
・デス−サイズ ヘル
『デス』の本来の姿。冥府の衣を闇の翼として展開し、空中を飛ぶ。
姿を消したり、暗殺攻撃をしなくはなるが、闇の空間を展開する事で、敵の動きを制限する。
死神の鎌による斬撃は真空による鎌鼬を起こし、対峙する敵全体を攻撃する。
また、また凍てつく冷気の魔法を駆使し、動きと体力を削っていく。
その冷気を直接受けると魂ごと凍りつく。
また、直接斬撃を受けると全身に麻痺を引き起こしてしまう。
“死による救済”という慈悲を取り払い、残忍な本性を現してしまう、悪魔の如き形態である。
勇者「コレで貴様も最後だ!!」
デス「....ククク.....。オマエ達ハ余程、苦シミガ欲シイトミエル....。
イイダロウ。地獄ノ苦シミヲ、生キナガラ味ワウガイイ....!ソシテ苦シミニヨル穢レヲ、ソノ魂ニ刻ミコムノダ....!!」
勇者「その紅い玉は!?」
デス「魔王ノ魔力...。コノ”変幻の紅球“ノ魔力ヲ見ルガイイ...!グ.....グオオオ......!!!」
勇者「なんだコレは!?」
デス「グオオオ.....!!
コウナッタ以上、モウタダデハ死ナセヌ!
四肢ヲ引キ裂カレナガラ後悔スルガイイ!」
・デス−スカルドラゴン
魔王の持つ魔力”変幻の紅球“により変質した姿。
魔王の竜の魔力と融合し、死を司るドラゴンとなる。
死を与えるより苦しみを与えることを目的とし、その爪や噛みつきよる攻撃は強い毒を含み、傷を放っておくと細胞が壊死してしまう。
また強力な勢いの冷気ブレスを吐き、最悪の場合、受けた部分の細胞が死滅する。
凍てつく波動は、敵の状態変化を無効化する。
回避能力は大幅に低下するが、体力、防御力、攻撃力は大幅に上昇、死を与えるよりも苦しみを与える事を優先させる様になる。
その為か、魔力もドレイン攻撃を行ってくる。
また空中を飛び、突進攻撃を繰り出す事もある。
デス「グルルル....!!マダ抵抗スルカ...。罪深イイイイイーッ!!
貴様達ニハァ、地獄ガ待ッテイルォォォ...!」
勇者「....まだだ!必ず貴様を倒す!!
この世は俺達が必ず守ってみせる!
貴様は冥府に還るがいい!!」
.....聖騎士軍と魔王軍の戦いは続く....!
友情出演 オヤジーズ
・天使ルシフェル せんざきさん
・魔王アースリィ NOKさん
・魔王軍四魔将『黒』 ダイスケさん
・魔王軍四魔将『??』 wagunaさん
・魔王軍四魔将『??』 D.sakuさん
・聖騎士『勇者』 dachさん
Special thanks!!
Twitterでやっている企画用の作品になります!(#dach聖騎士軍vsNOK魔王軍で検索🔎)魔王軍の四魔将のうち一人、悪魔、死霊系の長として作成しました。オヤジーズの皆さんには写真協力お願いしました。ありがとうございました〜!
コメント
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フードが不気味さを倍増させてますね
めちゃくちゃ好みドストライクですよ!
(*≧∀≦*)
しかもドラゴン形態まであるとは驚きです!
さすがはoyzさん!脱帽です
フードは上手くいきましたね〜。
悪魔で可変って言ったらベアゲートさんの作品でめちゃくちゃ雰囲気出てるのがあるので、めちゃくちゃ意識しました。(´ω`;)
自分が今出来るギミックが詰め込めたと満足してますっ!!
さすがです!!まずストーリーの内容がもうドストライクです
そしてそれを表現できる技術力が素晴らしすぎる
コメントありがとうございます!
冒頭のプロローグは、せんざきさんのルシファーと、オヤジーズの聖騎士vs魔王軍のやり取りを見てて思いつきました!
この企画に芯を持たせたかったのと、『デス』の行動原理もしっかりさせたかったので力が入りましたね〜!
コイツは「この世=不幸」て思ってますので。
可変機構も上手く出来ました〜。(´ω`
ガンプラなのに魔法陣から召喚されても全く違和感無いほどの死神感!!
フード的な頭部がヤバい感じ出しまくりでカッコいいです。
コメントありがとうございます〜!
今回そういえばあんまり多くのキットは使ってないんですよね。よく考えたら。
デスサイズヘルとバルバトス。
いや両方とも悪魔か。
つーことは、チョイスが良かったんですかね〜。(´ω`
フードはお気に入りっ!!
完成おめでとうございます(^^)
鎌に付着した血が禍々しさを増す死神と思いきや、まさかの2段変形!
魔力を帯びてドラゴンに変形(゜o゜;
続きが気になります(^^)
コメントありがとうございます!
今回は、『死霊』『死神』『ドラゴン』の3形態!
実際にどの形態もお気に入りなんですよ〜。ドラゴン形態もが上手く写真撮れなかったかなーってちょっと反省〜。(;´∞`)
完成おめでとうございますー!
フードをかぶったようなデザインにどこか不気味さを感じさせられてかっこいいですわ☺️
そして、まさかのドラゴン形態!可変ギミックやオヤジーズの皆さんの作品とのコラボ!
楽しませていただきました☺️
コメントありがとうございます〜!
デスサイズヘルをベースに、頭部はフード被せたいな〜っと、バルバトスの肩アーマーを被せたら…!サイコーや!!
とソッコーで決定!!
ドラゴン化もやりたかったんで、ギミックが上手く決まって良かったです!
オヤジーズの皆さんとのコラボ楽しかったです。GUNSTARDOMでもやってみたいですね!
oyzさん、完成おめでとうございます🎵
流石の可変にoyz劇場(オヤジーズver)を楽しく見させていただきました( ≧∀≦)ノ
……「のう?主よ、我の出番はまだかね?」とうちの四魔将もせっついてきます(;´_ゝ`)
コメントありがとうございます〜!
今回のストーリーは、オヤジーズの皆さんに出演協力をしてもらって、満足のいくものが出来ました!ありがとうございますデス。
….「残リノ四魔将….。会ウノガ、愉シミ、ダ…。」
完成おめでとうございます😊
可変もさることながら、毎度のoyz小説も楽しませて頂きました👏
「儂も登場したな。デス、中々良いやつかも知れんな。まぁ、悪くない(めちゃくちゃうれしいw)」
コメントありがとうございますデス。
今回は冒頭のプロローグがお気に入り!
『デス』の行動原理もそこからキテますデス。
『黒』とのやりとりは是非ストーリーに絡めたかった!キャラめっちゃ立ってますからね〜。
これからも宜しく頼みますデス。(´ω`
フォース“GUNSTARDOM”可変開発室 室長。
可変機が大好き!作品毎にストーリーを書きます。最近小説みたいになってガンプラの写真が挿絵の様になってます。
嫁がガンプラアンチでナイショで深夜のみで制作。なので塗装は筆です。(´・ω・`)
oyz (オイズ) 可変開発室長さんがお薦めする作品
すーぱーるなまりあ
すーぱーはまーん様
オイズッガイ
SD⇄リアル ストライクガンダム
クルーゼ隊のコロニー強襲から辛くも逃れたアークエンジェルだっ…
μガンダム
宇宙世紀0093年。シャア・アズナブルは新生ネオ・ジオン軍を…
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どーも、こんにちは!可変開発室のoyzです! 今回は、“可変…
可変検証試作型サザビー
宇宙世紀0093年。シャア・アズナブルは新生ネオ・ジオン軍を…