HGUCガンダムMk-Ⅱです。
「REVIVE」ではなく旧モデルを使用し、肩関節や脚部のスソ処理など気になるポイントを絞って改造しました。
コンセプトは“『ガンダム・センチネル』の世界線にあるはずのカミーユ・ビダン中尉機”です。
TV放映当時、夢中で組んだ初代1:144キットを思い出しながら作った“青春決着モデリング”。少しでも共感する方がいてくれたら嬉しいです。
ベースにしたHGUC旧キットの素性がいいので、ポイントを絞って改造してみました。
肩関節/前腕延長&形状変更/頭部延長&取り付け位置変更/下腹部延長/股関節の3軸化/スネ&足首/各部ディテール追加等
“マッシブなプロポーションがMk-Ⅱの特徴”と言われますが、背面から見るとスネ後部や膝のフレーム関節がむき出しになっていることで、試作機らしい華奢な印象も演出されていることにあらためて気づかされます。
足首はつま先側の各面を削りこみ、カカトパーツを2mm幅詰めればこんなにスッキリ。アンクル・アーマーはネオジム磁石接続です。
バルカンポッドとバズーカも足してフル装備。
「REVIVE」が発表されたとき、いかり過ぎてるいかり肩や昔の不良の“ボンタン”のようなスネ形状に「ちがう、そうじゃない」という違和感を覚えました。
手許にあった「グリプス戦役セット」の旧HGUCキットをあらためてよく見たら、頭部形状もプロポーションもこちらの方が断然カッコいい。
キット化に際し、コンセプトデザインを起こしたカトキハジメの素晴らしい仕事ぶりにあらためて脱帽です。
別売りの「システムベース」を使った整備風景。
ジャブロー急襲作戦での降下ショット(のつもり)。快晴の早朝に、パパッと撮ってみました。
ガンダムMk-Ⅱのデザインが人を惹きつけるのは、大河原邦男と永野護、そして藤田一巳という稀代のデザイナーたちの描いた線が、1体の中に凝縮されているからだと思います。
原型であるRX-78に新概念であるムーバブル・フレームを組み込み、2/4輪界から得た外装カウルのシルエットで包んだ機能的デザインは21世紀の今でも決して色褪せていません。当時小学生だった自分にも、日本サンライズ (当時)の情念が伝わってくるようでした。
今回、脚部にスジ彫りを集中させましたが、参考にしたのは、1985年当時盛んに発表されていた大河原邦男のイラストに、小田雅弘や千草巽といったトップモデラーのフルスクラッチ作例です。温故知新といったところでしょうか。
肩関節改造の目的は“フレームごと前後運動させること”です。
・キットの2軸ポリキャップ(以下PC)をボールジョイント状のものに交換して、フレーム側も接続軸を移植。フレームパーツ自体も削り込んでいます。
・肩の構造は、前後装甲と中央スラスター部の3ユニット構成に改め、スラスターは旧HGUC「百式」の肩からエッチングソーで切り出して流用。左上に見えている小さなボールジョイント(=RG「ストライク」の腰スカート接続部)で接続。
・ボディ側は背面パーツの肩口を現物合わせで慎重に切り欠いて、可動のクリアランスと強度を確保。
・手首はカトキ版RX-78のように処理したかったので、「GMクゥエル」の手首部分をカットして接着。元キットから2mmほど延長されて、納得いくバランスに。
下半身の改造いろいろ。
・股関節は塗装の利便性や保持力も考慮して、ボールジョイントから3軸構造に。軸構造自体は「GMⅢ」のキットから移植。受けは「ターンA」の球状パーツを基部ごとMk-Ⅱの太腿に接合し、隙間はポリパテで。ここで2mm程度延長されているはずですが、太腿本体やスネなどの延長は一切行わず。
・腰部サイドアーマーは、キットのままだと前後の断面が味気なさ過ぎるので、折れラインに合わせて1mmプラ板を貼り厚みをもたせました。チラッと見えたときにお気に入りの改造部分です。
・膝関節とスネパーツは目立つ部分なのでディテールアップ。スネ前面やアキレス腱等のシリンダー接続部は、エアフィックスの1:48ヘリのローター基部などから。
キット素組み → 肩と股関節工作終了時 → 基本工作完了時。
肩と脚以外では、頭部を前後延長したり、バックパックのアームをボールジョイント接続にしたり、全身細かく手を入れています。
塗装に使用したのはファレホとタミヤアクリル。エアブラシと筆を適宜使い分けています。デカールは米英露独いろいろな国(苦笑)の各種スケール航空機モデルから。
さて、これにフライング・アーマーとGディフェンサーも追加装備させてやりたいですよね……?
コメント
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カッコイイです!
旧HGUCは仮組までしたことがありますが、スネから明らかに大きいソールへの繋がりが不自然に感じたものの技術もなく、どのように修正して良いか解らず放置してしまいました。
でも、JUGEN様のこの作品はスソの形状からサイズ調整したソールのバランスが自然で見事な解答だと思います。
また、前腕もVer.Ka風の形状にすることで力強く見えます。
でも、いまだ自分にはとても真似できませんが…(笑)
お褒めのコメント、ありがとうございます! プラ板とポリパテを使っただけの基本改造なので、やはり元キットの形状の良さによるところ大かなと思います。現在、リック・ディアスを作っているところなので、完成後にアップする際にはそちらとの共演も楽しみにしてもらえたら嬉しいです。
リバイブやRGはおろか、MGも超えているように見えます。特にふんだんにディティールが加えらえた脚部にめを奪われました。
細部まで注視いただいたコメントありがとうございます! RGのパーツ分割は細かい反面、プラの厚みそのままだと嘘くささが抜けないというか、スケールを考えながらこういうディテール処理もアリかなと思います。
原点は『プラモ狂四郎』、聖典は『ガンダム・センチネル』。アラフィフのオッサン・モデラーです。「いつか作りたい」の「いつか」は今だ!
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