瞳に焼きつくプリズム
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テーマはキラカードの立体化です。「SDイラストの立体化」というより、「カードダスそのもの」を立体として顕現させることを目的とした作品です。
SDガンダムネオバトルカードをモチーフとしたカードベースです。前回の武者精太と同じくカードフレームは額縁と解釈して前面に出し、さらにその前にエフェクトなりを出して階層的な奥行きを出しました。キラキラもただの背景にはせず、キャラを包み込む空間と解釈して壁面を構成。文字などもなるべく立体として形を持たせる方向性で作りました。キラカードがそうであったように、ライティングしたり角度を変えたりしてどこにホロの輝きがあるか探せる立体です。
ひし形の物理的なキラホロエフェクトも製作。クリアオレンジで塗った透明プラ板に100均のオーロラシールを貼ってUVレジンを塗る。やや水っぽい質感になってしまうけれど、ちゃんと光を反射して存在感を持って欲しかったのでレジンは厚めに塗りました。キラカードにあったひし形のホロ模様、あるいは目に見えた虹色の輝きを形にするイメージで、今回はそれを前に飛び出すような空間演出として配置しました。
ゴッド本体について
■可動軸を追加。フィンガー踏み込みポーズ固定だけれど、ニュアンスは様々に出せるような仕様。
■塗装は下地に焼鉄色を筆塗り。手甲などにはゼウスシルエットゴールド、照り返しとして金色でドライブラシも少し。上からクリアイエローを吹けば、元祖SDゴッドガンダム真のハイパーモードの成型色っぽい感じに。一応キャンディ塗装なのでライティングでまた印象が変わります。
■瞳はタミヤエナメルの水色をつまようじで載せ、さらに水性ホビーのホワイトを針で載せた。瞳は左右で形が違い厚みがあるので角度によってはちょっと破綻するが、色んな表情を出せるのでこのまま採用。
■日輪は三つに分かれてる解釈にし、立体物として左右から見た時に視差を感じられるような取り付け角度に。黄色の日輪に3ミリ軸をつけ、後ろ二つがセットで動く。動きを表現する他、カードベース内でぶつからないように調整するための可動。
右目は少し下に垂れるほどレジンを盛ってしまい失敗したのだけれど、リングライトでライティングするとちょうど涙目のような模様に。こういう表現の仕方もあるんだなという発見がありました。
■目はメタリックグリーンで塗装、UVレジンを薄く塗ったあとに100均のオーロラシートを乗せて硬化。さらにまたUVレジンを塗って若干厚みをつけて完成。この写真は瞳をまだ付けてない頃の物なので、輝き方が分かりやすいかも。
SDガンダムといえばドッシリとしたでかい足というイメージを持ってる人もいると思います。「立体のSD」は確かにそうなのだけど、「イラストのSD」では動きの表現のためか足が極端に小さくなることが普通にあります。この小さくなるパースを立体で拾ってるのがスペリオルディファインの特徴の一つ…なのですが、立体物としては見る方向が限定されすぎてしまうのと、ゴッドフィンガーの見たいアングルはこれでいいのか、と思うところがあるのでこの辺りをいじっていきました。
■固定ポーズとしては固さがある印象なのでより有機的なポーズに変更。右腕はバックパック側につけ、バックパックの可動で右腕を動かす。BB戦士239シャイニングの「股間でなくサイドアーマー側に脚が付いてる可動方式」から抽出した「動かした時に干渉するものがある場合、干渉するものの方に可動の起点をつくるべし」という発想をかなり極端な形で活かしたもの。背中から腕が生えてるようなフィンガーの踏み込みポーズを再現できる。同様の発想で、小さい左足はリアアーマーの可動軸で一緒に回転可動。退縮した脚が前側に来て見た目が破綻するのを防ぐための可動でもある。
カードベースについても。
■クリアオレンジで塗装した透明プラ板でカードベースを作成。背面はC字に曲げ、壁面は3ミリ穴で接続、固定。ホロ部分はダイソーのホログラムデザインペーパー。
■額縁となるカードフレーム部分は同じく100均の連結ディスプレイベースの端を切り取ったもの。立体物として奥行きを感じられるように覗き穴のような隙間の形状をつけて少しアレンジ。
■太陽☆マーク部分は、100均の☆マークの型からUVレジンで作成。中には銀のホロペーパーとオーロラシートを入れた。
■背面の集中線のような演出パーツはダイソーのラッピングタイのゴールドを使用。空間にラインを入れるのに便利なアイテム。ネオジム磁石含めUVレジンでまとめて硬化、接着。カードベース側にはマグネットシートをテープで付けただけ。
■右の側壁を縦に長い物に交換すれば、パース付きカードダスにもなる。
写真だと肉眼で見えてるようなホロの虹色が全然撮れなくてメチャクチャ苦戦したのですが、この写真は肉眼での虹色の見え方に一番近い印象です。
文字は立体化するにあたって、カードダスそのままの大きさ・色・位置に置くだけでいいのかけっこう迷ったので、まだまだ他の表現も模索して行きたいところ。
空間の中に入れられるので、ゴッドにオレンジ色の照り返しも付きます。透明フィルムに雲っぽい塗装をして重ねれば、夕暮れのような表現なんかもできそうです。キラカードを知らなくても、純粋に空間表現として面白い・応用していけるものを作れたと思います。
ホロに包まれた空間は、100均の円柱のディスプレイケースにホロシートをつけるだけでとりあえず手軽にできます。手前に同じく100均の額縁でも置けばだいぶ様になる。デメリットとしては、緩い曲がり方でない限り写真で写す時にホロシートに光の反射のスジがつきます。
下の写真は当初考えてたものを一通り作っていったん完成した状態です。これもプレーンで良いのですが何か足りない、製品的なものじゃなくて作品にする、万人受けする無難さではなく主観をちゃんと入れていこうと決めたものの、そこからが大変でした。ポケポケなど色んなカード、ペーパーシアター、シャニマスの舞台セット及び演出、松尾高弘さんのインスタレーションなど、もう色々参考にしました。なにを作ったら立体化なのか、なにを作ったら完成なのか、「自分が良いと思ったもの」みたいな抽象的なものを作る場合この辺りが一番難しいですね。
なので日の当たる車の後部座席で延々とキラカードを見てた時、一体なにを見ていたのかよーく思い出しながら作ってました。カードダスを立体化するとはなんぞや、という事については無駄に真摯に向き合って作れたと思います。光源としてのホログラムシートの手前に、物理的な反射層として透明プラ板を置くやり方はまだまだ色んな表現を試していけそうです。
カードダスを立体化するとは?
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