SDコマンド戦記・Gアームズのマスクコマンダー系機体をキャリバーンモチーフでつくった後継機です。SD機体のリアル体型版かつ後継機ということで、新鮮な印象を持てるようなアレンジも入れました。作ってて気づいたこと、思ったこともツラツラと書いていこうと思います。サムネはキットの箱絵で銃を向け合っていた二機を共闘してる感じに変えて繋げた、正しく二次創作的な発想の構図です(pcだと、僕の個人ページやSDコマンド戦記タグなどに飛んで右上のボタンでサムネサイズの表示を変えると大きめの隣り合った画像が見れます)。
胸周りの着想はX(旧ツイッター)のこちらのイラストで、パッと見で「なんかピーキーで速そう」と思わせる見た目を目指しました。胸はパーツが盛られているというよりは、パーツ自体が前後に肥大化して見えるように。強調したいのは胸周りなので、そのシルエットをボカしてしまうほどのパーツの追加はなるべく控えて、シンプルな機体がでかいライフルを持ってる印象も残すようにしました。
横から見たシルエットは、くの字に・弓なりに見えるようにしました。足は30MMのエスポジットのもので姿勢制御用の脚ですが、逆関節っぽい取り付けになって新鮮な感じになったと思います。他バックパック上部はギャプランのもの、左もものライフルはエアリアル、ロッドライフルに付いてるのはリゼルのパーツ、手はシュバルゼッテ、胸はジャンクの足先などを組み合わせたものです。
マスクは少しうつむいたときに胴や首回りと同化して見えるようなものにしました。30MMシエルノヴァオプションパーツのマスクの下半分にアスタロトの額をつけたものでネオジム接続になっており、マスクの摩擦がかかる部分をちょうどアンテナなどのクリアパーツにくるようにして着脱時の塗装ハゲ対策をしました。マスクのクリアランス調整だけは毎回うまくいってる気がします。モノアイは緑のクリアランナーにレジンを垂らし、ネオジム磁石にレジンで直付けして光が反射するように。
僚機と。
シェルユニットはセリアの釣り用ホロシールのオレンジ、他発光部などはダイソーの装飾テープを貼りました。腰は2mm延長、スジ掘りは一か所のみ、プラ板少々、あとはデカールで情報量を水増ししました。
本体色はMrカラーのセミグロスブラックとMSライトブルー、赤がスーパーイタリアンレッド、フレームなどがHJVパープルグレー、金色が黒下地にブルーゴールド、青色部分の差し色に水性ホビーのすみれ色。ロッドライフルはティターンズブルー2と水性ホビーのエアリアルグレーで、本体とは配色パターンを若干違うものにしました。
ライバル機のキャプテンガンダムと。
飛行姿勢などでロッドライフルの末端が下にくるとちょうど赤い脚と重なるような位置にくるので、赤いパーツが一か所に集まって花びら的な印象になります。赤い脚部が脚と花びらのイメージを兼用してる感じなので、突起状のパーツをたくさん付けずとも最小限のパーツ構成で花びら的な放射状のシルエットを取れるのも面白いと感じました。また、ロッドライフル末端も本体も共に三角錐的な立体感があるので、三角錐が入れ子になってるような感じがします。これらは意図して作ったわけでなく、塗装後に動かしてる時に初めて気づけて面白い体験でした。
二人の共通敵として前回作ったエアリアルを。以下コマンダーキャリバーンという機体があったらどんなことが起こるか、想像したシーンをポージングと構図を工夫して画に起こしていこうと思います。なんだかんだ写真撮影だけで2週間以上かかってしまいました。
二人が同じ対象に視線を向けているだけ。単純な構図ですがこれだけで二人が共闘・協力関係にあることを示せるので好きな構図です。
腿のライフルには横に取手をつけました。こういう体についてる武装って銃口が前を向いてるだけだとイマイチ何をしてるのかわかりづらいけど、取手をつけて握らせると途端にポージングになって「狙っている・身構えている」といった意図が可視化されわかりやすくなる気がします。ガンキャノンのキャノン砲に手を添えるか否かの違いみたいな感じですね。おしゃれなデザインの取手が作れたら、色んなところに取手を付けてみても面白そうです。
が、早々にやられるキャプテン。エフェクトはビームサーベル刃や30MMの爆発エフェクトを前ボケさせて撮影したものです。黒いビットエフェクトは前回のエアリアルの時にUVレジンで作成したもの。
ビットエフェクトを「奥行きや動きの流れを表現できるツール」と捉えて、試行錯誤して配置してみました。ビット軌道のカーブは前ボケさせて画角から一旦出したうえでもう一度画角に入れると、画面外の空間的広がりを少し表せると感じました。有線兵器やヒートロッドなど細くて長いものならなんでも応用できそうな表現です。この写真は少し広角気味に撮りました。
マスクはネオジム接続なので多少上下に動かしたり、片側だけ上げて呪術廻戦の五条悟のように片目だけ見せたりできます。
「逃げるばかりで埒が明かない!」
「…方法なら、ある…!」
水星本編でもあった運ぶシーン。こういう体が密着した接触表現って塗装ハゲリスクが2倍どころじゃないんで、固定ポーズ作品でないかぎり完成作品ではあまり見ない気がしますね。水星で言うとジェターク兄弟戦のハグとか名シーンの方ではあると思うけど、塗装的制約のせいでそういう表現をした作品が世に出てきづらい、なんてこともあるのかもしれません。
継承したビットオンフォーム。配色はちょっとチグハグになるけど、チグハグだからこそ出るカッコよさを目指しました。本編でもビットの色は改修型のままで、改修型のキットを合わせて買うと継承を再現できる、みたいなギミックがあっても面白かったのかなと思います。継承させるために改修型を見つけて買って帰る時なんかは、さながらエリクトを運ぶスレッタがオーバーラップする体験になりそうです。子供の頃にそんな体験したら一生忘れなさそうですね。とはいえ、昨今の入手事情を鑑みたらビット同梱はやっぱり大正解。
ビットは腕と腿のとこ以外はネオジム接続です。エアリアル系の作例は多いけど、エスカッシャン周りのクリアランス確保についての情報があまり共有されておらず、塗装ハゲ対策は中々苦労した箇所です。
モビルスーツはライフルにまたがらない。けど、またがる瞬間があるとしたらなにか、と考えたのが股下からの背面撃ち。原作で見た通りとにかく我武者羅に突っ込んで避けてたらありえるかな、と。
キャリバーンはバンダイホビーサイトなんかでもビットで攻撃してる感じの写真が載ってますが、むしろキャリバーンってビットに攻撃「される」側の機体ですよね。ここは素直にビットに攻撃される姿を描いたり表現していいんじゃないかと。過去のガンダム作品をさかのぼっても、ビット相手に奮闘するキャラの姿ってなぜか胸を撃たれるものがありますよね。水星ならグエル、敗北と克服も描かれてるガロード、ユニコーンの名も無きスタジェのパイロット、と特にオールドタイプだと感情移入されがち。最近島本和彦さんのアオイホノオを見ましたが、主人公の学生が同級生の天才庵野秀明に圧倒される姿が印象的に描かれていました。こういう、自分と次元の違う能力持ちの人に打ちのめされる経験って現実世界でもあるから、ビットにやられる姿にどこかそれと通じるものを見るのかもしれません。「ビットにやられる」はこれ一つで掘り下げられるようなテーマ性がありそうです。コンテストなんかあっても面白そうですね。
ビームの射線を上下の写真で共有することで、違うシーンだけど連続性を感じられるような表現を試してみました。最後はビットを引き付けて自爆させるラフレシアフィニッシュですね。今回はとにかくビットの中を駆け抜けるような写真を中心に載せました。また、ちょうど悪役機イベントがあるのでタグ付けしましたが、こちらの投稿では主役機っぽい描写になっちゃいましたね。
今回、水星の魔女を見てキャリバーンに対して個人的に熱いと感じたのが①単騎で敵陣のビームの嵐の中に我武者羅な軌道で突っ込んで行くところ②敵を倒す以外にも用途のある装備を持っているところ③他人の装備を持っているところ で、これらをしっかり表現できる作品をつくることを目標に制作しました。自分なりのアプローチはできたかなと思います。コマンダーを器としてそれらの要素をなんとなく再構成できたのもよかったです。
ごちゃごちゃ長々と書きましたが、プラモ作ってると色々考えちゃいますね。制作中だったプラモを放置して急慮作りましたけど、それくらいキャリバーンはいいキットだったと感じます。他制作工程はこちらに、素立ちの写真など載せきれなかった写真はツイッターなどに順次追加していこうと思います。
ビットの中を駆け抜けるキャリバーン
コメント
コメントをして応援しよう
コメントにはログインが必要です
カッコイイ「コマンダーキャリバーン」でした!!
コメントありがとうございます!
まずキャリバーン自体がかっこいいので、それを残しつつ少ない変更箇所でイメージが変わるものを目指してみました(gandam-hand2)
演出を考えるのが好きです
kisaさんがお薦めする作品
HGCC ∀ガンダム ハッチオープン 関節改修
ライジングセンナリシンフリーダム
ヤタノカガミ装甲が施されたライジングフリーダムの派生機。ビ…
SD マスターガンダム
マスターガンダムのアレンジ版です。腿を太くし、かつ太いまま動…
SD シャイニングガンダムレッドフレイム
シャイニングガンダムのアレンジ版です。やはりライバル機が欲…
ブラックナイトスコードルドラと近像型構図
ブラックナイトスコードルドラのパチ組みです。ポージングや表…