HGアッガイ

ベアッガイに寄せて脚を丸くしたのが許せん、脚の四角いアッガイを作ることが今回のゴール、と最初の製作ストーリーに書いて着手したのですが…。結果的に当初からずいぶん離れたところにゴールが移動していました。最初は脚を四角くするだけのつもりでしたが、仮組みするとキットに対する違和感が増大しました。

私にとっての「正解」である、小田アッガイと比べてみたら、違和感の正体が見えてきました。肩というか腕の付け根が低い。腕に丸みがあり、肩の位置も相まってモコモコ感が強調されている。頭も丸みが強い。腹のモールドの角が丸まっている。脚が丸いだけでなく、鳥脚になっている（「正解」はガニ股）。これらは明らかにベアッガイに寄せに行っている証左です。

また肘、膝、足首の関節の露出が大きいのは、可動を優先したためでしょうが、体育座りが出来るわけでもなく、中途半端です。ちなみに胴体から出ている肩関節の軸は、普通は胸を張れるよう後向きか真横に出ているものですが、このアッガイは前向きに出ています。とにかく可愛く見せようとする意図が伺えます。

出来る範囲の改修はとりあえずやってみたら、ほぼ全身に手を加えていました。「こだわりの徹底改修」とかじゃなく、収拾がつかなくなったというか。現行キットでここまで本格的に改造したのは初めてです。出来ることが増えたのは嬉しいのですが、その分時間も掛かっちゃいますね…。

• 頭…削り込んでふくらみを抑える。クリアパーツは使用せず。
• 首…胴体側を1ミリ程切って短く。
• 胴体…腹のモールドを四角く。よだれ掛けを厚み増し。肩口をボリュームアップ。
• 上腕…0.3ミリプラ板を巻き付けて、肘関節を隠しつつ、直線的なシルエットに。
• 前腕…削り込んで直線的なシルエットに。
• 太股…三角プラ棒でエッジを出し、膝関節が隠れるよう下に延長。
• スネ…0.3ミリプラ板で囲んでエッジを出し、膝・足首関節が隠れるよう1ミリプラ板で延長。
• 足…盛って削って直線的なシルエットに。
• ランドセル…お碗型のノズルを筒状に。

各パーツの形状を修正していますが、首を少し短くした以外はプロポーションはキットのままですね。

ご存知の通り、ファーストガンダムの中でも特にシンプルなデザインなので、ディテールアップも（私にしては）頑張ってみました。一応、フラッドホールを意識して穴を彫ったりしてみましたが、よく分かっていません。

苦手なスジボリはこの膝だけです。どんな線を引くか色々考えたんですけど、「アッガイの中身はザク」というのを思い出して、何かしらザクの痕跡を付けたかったんです。オプションとしてザクの六角形の膝アーマーを取り付ける仕様も存在…みたいなことを妄想して、敢えて不自然なデザインにしました。

「だからってそうはならんだろ」とか「自然なデザインができないだけ」とか言われそうですが、そこはアレですわ、「ガンプラは自由だぁー！」言うといたらよろしいねん。

「ＲＮ」は皆さんお見込みのとおり、「Red Nose」です。

塗装は外装は缶スプレー、手や関節は筆塗りです。カーキはクレオスにもタミヤにもイメージ通りのスプレー塗料が無かったので、アサヒペンのアースブラウンを使いました。いい色が揃ってるんですが、厚塗りになりがちなのが難点です。

水陸両用なので、普段あまりやらないウェザリングもやりました。タミヤの墨入れ用のグレーをちょんちょんと塗って、縦に筋が残るように綿棒で伸ばしていきました。やり過ぎたと思えばライターオイルで拭くだけなので簡単です。

あとはオイル汚れ的なイメージを、リアルタッチマーカーでちょこちょこと。あ、頭の銃口が隠れてる…。デカールも1個取れてた…。

私としてはかなり派手に汚したつもりですが、それでもウェザリング大好きモデラーさんからしたら地味でしょうね。正直、スケールを考えればこれでもやり過ぎだと思っているのですが、でもスマホサイズで見た時に物足りなく感じるのも確か。やってみて、派手に汚したくなる心境も分かった気がします。

ミサイルの先端は赤で塗る方が多い気がするので、私は緑にしました。

今回は完成まで３か月も掛かってしまいました。製作ストーリーは21回！おかげで「製作記録」のページでは20件しか表示できないことが分かりました。

他に現場ジムキャノンやゴッグも作っていたのですが、それでも時間が掛かり過ぎです。それは工作や塗装そのものだけでなく、その失敗のリカバリーに費やした時間も大きいからです。この経験を活かして、次こそはサクッと完成させたいと思います。

それではバイバ～イ。