個人的 好きなMSベスト3に入るトローペン。
想い入れが有る機体&しかし古いキット ということで、そこそこ技術が身に付くまでは触らんとこうと、ガンプラ始めてわりと早い段階でゲットしていたけど寝かせ続けていたモノ。
「我々は3年待ったのだ!」
今年の春に一旦仕上げていたんですがちょっと納得いかない部分があり、今回部分的にリテイクしてようやく登場。
…まぁ、完全に納得いく仕上がりなんて永遠に無いんですけどねーw
オーストラリアのジオン残党軍基地。
一年戦争にも参加し、袖付きの時代になっても尚戦い続けているベテランエースが居る。
袖付きの流儀で最近施された装飾によると、階級は中尉であるらしい。
旧ジオン軍章やツィマッド社章など、既に存在しない組織のエンブレムを綺麗に維持している辺り、良く言えばノスタルジックでセンチメンタル、或いは忠誠心の高い、悪く言えばザビ家信奉者といった印象も受けるが、果たして実際の人物像はどうなのだろうか。
幾度となく新型機に乗り替えるタイミングはあったハズだが、全て若手に譲り自分は旧式のドムに拘り続け、そして生き延び続けている。
普段の彼は控えめで静かな男だそうだが、日々この機体を触っている整備長が言う。
「何機落としただの、もっとパワーが欲しいだのもっとデケぇ銃を撃ちてぇだの、若ぇモンはそんな事ばっか騒ぐけどな、大事なのはそんなんじゃねぇ。ずっと生き残ってるヤツが一番強ぇんだよ。毎回ちゃんと生きて帰ってくる、それを10年以上だ、運だけじゃそんな事ぁ出来ねぇ。うちの中尉殿は本モンよ」
ギラ・ズールから拝借した腰部武器マウント。
バズーカにシュツルムファウスト、投擲榴弾と “一発必中” を求められる扱いの難しい武器ばかり装備している辺り、ベテランの伎倆が伺えるが、これについて整備長は
「別に中尉が爆弾好きってワケじゃねぇんだぜ。下手クソのヒヨッコどもにこんなん持たせたら1発も当てれずに無駄撃ちしてくんのが目に見えてるだろーが。マトモに使える人間に回してるだけよ、ガハハハ」
「中尉のウデやトシ考えたらな、もっと上の階級でも全然おかしく無ぇんだがな。欲が無ぇっていうのか、なんでも最初に就いた上官が少佐でMIAしたらしくてな、それを超えたくねぇだとか泣かせるじゃねぇか。
宇宙~ソラ~に帰ればもっと活躍出来る場所もあるだろうに。いやな、時々な、手が足りねぇって呼ばれてソラに上がったりもしてたんだが、なんでかしっかり此処に帰って来やがる。こんな寂れた基地にずっと居座っててよぉ、なんかこの土地に想い入れでも有んのかねぇ」
オーストラリアという軍事的辺境の地であるるが故、連邦正規軍と戦闘になるようなことは滅多に無く、連邦軍からの脱走兵が野盗化した集団から近隣の友好的な街を守る事が主である。(グリプス戦役後、元ティターンズ将兵の多くがトリントンへ左遷された)
野盗撃退の他にも、重機として労働力を提供したり、乾季には遠く離れた水源へ水を汲みに行ったり(地上ではあまり使う機会の無いプロペラントタンクを流用)、代わりに貰った農作物を基地まで運んだり、戦闘以外にもMSの仕事は有る。
何年もそんな事を続けているうちに、古いシールドを使った運搬用ソリなどという物も生まれた。
「若ぇヤツはそんな雑用仕事は嫌がるがなぁ、中尉はそういうのも色々工夫するのが好きみてぇで、このソリも中尉のアイデアだったんだぜ。…ま、あっちの街にオンナでも居るのかもしんねぇけどな、カカカ!」
そんな話を聞くと益々疑問が深まる。
戦略的価値の低い辺境の基地に10年以上、昇進を拒む一方で、腕は鈍らず士気も高く、その中尉は一体この地に何を見ているのか。
その答が明かされるのはもう少し先の事であるが…
おや、丁度その中尉が今から出撃するようだ。
「おう中尉殿、例の、左肘の動きが渋くてついてこないってヤツな、ようやく来週部品届くから腕外して全バラすっぞぉ。とりあえず油多めに入れて誤魔化してるからよ、急に勢いつけて振り回すんじゃねぇぞ!
あとこないだ言ってたフットペダルの引っ掛かりな、 ナカ開けて掃除しといたからマシにはなってると思う。乗ってみてまだ変だったら言ってくれ」
「わかった、ありがとう、おやっさん。私の機体は古いから仕方ないさ」
「まぁ、おめぇさんは機械に無理させねぇから大丈夫だろうよ。丁寧に、素早く、って若造達にいつも言ってんだがなぁ…アイツらは雑でダメだ」
「ハハ、必死なうちはまだ無理だよ。私も若い頃はそうだったかも知れないからな、無茶して壊して色々覚えるのは若者の特権だ。まぁそれも、フォローしてくれる良い上官あっての話だが…」
「おぅおぅ、中尉殿のいつもの上司論な!よっぽど良い上官だったんだな、その少佐殿は、ガハハハ
…大丈夫だよ。アンタはちゃんとなれてる。アンタと組んで出た僚機は誰も死んでねぇだろうが。今日も頼むぜ!」
「そうかな…ありがとう、おやっさん。
…ドム! カリウス!出る!」
…というわけで、私の一連の「残党軍風ジオンMS群・格納庫ジオラマ」はこんな方向に向かっていく…かも?(笑)
この少し後にUC0096トリントン襲撃に参加、そしてUC0105アデレードへ…という夢想。
中尉殿がオーストラリアに拘る理由は、少佐の “星屑の記憶” の面も多少はあるものの、少佐から託された “客人” がその後思わぬパイプに育ったというのが大きな要素。
その “客人” ニナは、あの性格なので(笑)ウラキとは早々に破局。自分で思っていたよりもガトーの存在が大きかった事に気付き、立場・性別は違えど同じ想いを抱いているだろうカリウスに接触する。そこからニナが情報・物資両面でカリウスに横流しを始めるまでさほど時間は掛からなかった。
天性の “魔性の女” っぷりを発揮してアナハイム・トリントン支社内で影響力を手に入れたニナにより、次第に質・量を増していく横流し品はカリウスにも無視できないものになっていった。(アナハイム内でも “抹消されたGP計画の女” という存在は腫れ物であり、ある程度までの事は見て見ぬふりをされたようだ)
だからといってそれで何かを変えられるワケではなく、過去に囚われて立ち止まっているだけではないのかと、クレバーなカリウスはしっかりと理解していながら、そこから世界に対して何か事を起こそうとするほど若くはなく、また賢すぎた。“星屑の記憶” という2人だけの宗教が次第に手段から目的に移り変わっていく。
そんなある時、ニナがカリウスに1つのMS設計図ファイルを渡す。それは全て抹消された筈のガンダム開発計画、GP02の機体データだった… 「今更そんなものを」と冷静に断る一方、胸の奥の残り火がザワつくのも否定できなかったカリウスは…
~ ~ ~ ~ ~
…と、結構先までシナリオが浮かんでおりますw
尚、2人の間に肉体関係は無い!キッパリ(`・ω・´)ソコ ジュウヨウ
製作過程の話を少しすると、
まずは顔面のくり貫き。中にはお家芸の手芸用スワロのモノアイを。
透明フィルム(食品の外装袋)をチョキチョキして挟んでモノアイシールドにしましたが、上手く合わずビミョーに隙間が出来た(のでそこは見ないようにw)
そしてHGドム系の定番、首埋め。
ボディの天板をゴリゴリカットして、一段低い位置にプラ板で作った新しい天板を。
before/after図。
ちょうど良い埋まり具合じゃね?(・∀・)
ウェザリングペーストは1色だけだと淡白&嘘くさい感じになるので、2色使って濃淡をつけるとイイカンジ。
入魂のウェザリングで良い出来だった足が、泥ペーストを塗りたくって殆どわからなくなったのはちょっと切なかったw
元のバックパックにシーマゲルググのバックパックも重ねてくっ付けたので、マウントラッチ(ジョイント穴)多数で色んな武装に出来ます。
ケンプファーのバズーカ背負ったり、タンク挿したり、左肩のミサイルポッドも別にこの機体固定というつもりではなく他にも使い回しします。
腰のギラ・ズールの武器ラックはスカート裏にネオジムつけて固定。
リテイクしたお陰で自分の看板機体として納得の仕上がり。ジオラマでも使っていくと思います。
…野盗化した元ティターンズ兵としてモンシアさんに登場してもらおうかしらw
コメント
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脚部、なんとリアリティを感じさせるマディな汚しでしょう。その他の部位の経年ぶりも感服です。
ありがとうございます!┏◯
“納得いかなくてリテイクした” のは正に脚の泥汚しでした。裾の部分はホバー走行のスピード感を出すようにやってみたつもりです。
2020に未経験からプラモ開始。
HGを缶スプレーで。
“リアリティ” “兵器感” に拘って、基本暗め配色で塗ります。
塗装剥がし大好き、合わせ目はキニシナイ。
“駆け抜ける悦び” に侵された、戦闘BGMはHR/HMなジオン軍人。
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