「おい、オッサン!!
話が違うぢゃねーかよぉ!!」
「あぁン? なンだよ小僧」
「地球に帰ればどうにでもツテがあるとか言ってたよなぁ!? 軍への再就職も簡単だとかよぉ!?
俺ら何でこんな田舎で井戸掘り屋なんかやってんだよ!」
「っしゃーねぇだろ、ベイトもアデルも連絡つかねぇンだし。
オマエは実感無ぇだろうけどな、“元ティターンズ” ってのは嫌われ者の厄介者なンだよ。コネが無ぇとマトモな仕事にゃ就けねぇ」
「ツテって2人だけかよ!
ぢゃあ何で帰ってきたんだよ! あのまま火星に居りゃよかったぢゃねぇか!」
「オマエが地球帰りたい帰りたいってピーピー泣くからだろ!」
「そ、そんな事言ってねぇし!!」
「だいたい、オッサン、なんだよこの社名、ダッセェの…」
「『ドナルド・モビル・サーヴィスぃず』
分かりやすくて良いだろうがぁ。
“サービス” じゃなくて “サーヴィスぃず” がポイントだぞ」
「自分の名前入れるとかダサすぎるぜ…もっとこう…『輝ける星コーポレーション』とか『トライステラーカンパニー』とか有るだろ」
「ケッ、オマエの方こそ厨ニ病じゃねーか」
「あんだとぉぉ!?
…ったく、そんでやってる事はMS使ったケチくさい雑用屋ぢゃんよ。
こんなんぢゃせっかくダイアナが餞別に持たせてくれたバーザムが泣くぜ…」
「それな。オマエがバーザムなンか持って帰ってくるから身元誤魔化しようが無くてややこしくなったンだぞ、わかってンのか。せめて色だけでも塗り替えりゃぁよ…」
「俺はチターンズを誇りに思ってるんだ! この色こそチターンズのプライドだぁ!俺の輝ける星だぜ、誰にもケチはつけさせねぇ!」
「…そーやってオマエが聞く耳持たねぇから、しゃーなしこっちも合わせて中古MS探したンじゃねぇか…慣れてるクゥエルが安くあって良かったぜ。
開き直って “ティターンズのコスプレ企業” の方が良くも悪くも宣伝になってワンチャン狙えるかもしンねぇからな…」
「あー、そうそう、まだわかンねぇけど、今度PMC(民間軍事会社)の依頼で模擬戦闘やるかもしれンわ」
「ぅぉ?!マヂか!戦えるぜぇぇぇっ!!」
「いやまだわかン…」
「自分で言うのもアレだけど、俺ら、エース級のパイロットだと思うんだよな、ウン。こんな所で野良仕事しててイイ人材じゃないと思うんだよな、ウン」
「まぁ、そのPMCとコネが出来ればそこから軍関係へも手繰って行けるかもしンねーからな。演るってなったら手加減無しでブッ千切ってやれや」
「いよっっっしゃぁぁぁ!任せろやぁぁ!」
「そうと決まればお仕事お仕事ぉ♪」
「いや、だから、まだ決まってねえって…」
「穴掘るぞ穴ぁ♪ 井戸掘るぞぉ♪」
「いや、今日のは井戸じゃなくて地質調査の縦穴だ」
「穴掘んのは一緒だろぉ?」
「まぁそうだけどよ…
もうすぐ学者サンのキャンプだからな、オマエは何も喋ンなよ!後ろで黙ってろよ!バカなのがバレるからな!」
「なんだよ酷ぇな! パワハラだ、人格否定だ、個人経営のブラックだ!」
「おー、来た来た、DMSさん、ヨロシクですー」
「この度はご依頼ありがとうございます。高い所から失礼致しますが…
えー、今日これから縦穴を掘らせて頂いて、人が降りる為の吊り滑車の設置まで、という事で宜しいですか?」
「ん、そうそう、お願いしますねー。
ちょっと岩盤硬いと思うから、イケる所までで良いっすよー」
「え? 少なくとも10mは、というお話でしたよね?」
「あー、いーのいーの、こんな調査なんて形だけなんだから。
どーせ上に都合の悪いデータ出たら改竄させられるんだし、経費使う為だけみたいなもんなのよ」
「…そうなンですか…
でも我々はご依頼メニューは全てやらせて頂きますので…」
「(おい、オッサン!良いのかよこんなフザケたヤツ!)」
「(オマエは喋るなって言っただろ!連邦の噛ンでる事なんてだいたいこンなもンなンだよ実際)」
「(でもよぉ!)」
「(こっちはやる事キッチリやってサッサとオサラバすれば良いだけだ。向こうの事情なンか気にしたって関係無ぇ。自分に正直にやるだけだろーが。オマエのよく言う “輝ける星” ってヤツだ)」
「(…ぢゃあ…文句のつけようの無い完璧な仕事してやるぜ)」
「では早速作業に入らせて頂きます。ドリル作業中はかなり粉塵が飛びますのでテントの中におられた方が良いかと思います」
「はいはーい、まテキトーにヨロシクですよー」
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
トイウワケデ
『くろうさぎのみた夢』の後、ドナルド(モンシア)とホシマルが地球に帰ってきた話を結構前から考えていました。
元々モンシア1人で考えていたんですが、
ホシマルは「地球に帰る(というかSSDへ帰還してのデブリーフィング?)」事を(刷り込まれたものだとしても)強い意志で決めていますが、一方では作中で「強化人間は人じゃなくモノ扱い」という描写があります。となると、誰か身元引受人のような存在が居ないと何をするにしても色々面倒臭くね?と思い、
じゃあモンシアとペアで動かすか、と。
キャラ的にも面白い組み合わせだしw
本文中でも触れましたが、
バーザムは火星から持って来たけど、クゥエルは地球に戻ってから一般中古市場で調達したもの。
ティターンズ製MSは不人気な分、安く手に入り、更にコストを抑える為に一部のみ業務用に塗装し直した。…という設定です。
なので、ティターンズブルーの部分は塗装剥げで使用感を出し、トラジマ部分は塗り立ての綺麗な感じにしています。
『ドナルド・モビル・サーヴィスぃず』、要は何でも屋ですw
土木、建築、戦闘指南、重量物運搬、僻地やワケ有り組織への行商などなど。
なんだかんだ言ってもティターンズ残党のコネで(2人共ただの一兵卒でもないし)もっとどうにでも楽にやれる気はしますが、モンシアは既に、上手く世渡りしようとか上昇志向とかは薄れているっぽいし、半隠居生活みたいな方がそれっぽいんじゃないかなーと。
コトブキヤのドリル。
デカ過ぎてマトモに持てないw ただのハッタリアイテムですね… ちゃんと持てたら色々演出出来たんですが。
コトブキヤさん、コレもう一回り小さくしないとやりたい使い方出来なくて勿体無いっす。
MGなら丁度良いんかもせんけど。
本体は太ももを2mm、胴体も2mm延長してます。
30MMのコンテナ。陸戦のより一回り大きい?
Nゲージのコンテナ(地質学者のテントの横に置いてあるヤツ)を入れようとしたらビミョーに入らなかった…
工具だけじゃなくてそういうストラクチャー系も入れられたら面白いよね。
トラジマと紺の塗り分けは、
①パーツ全体を茶サフ
②黄色部分を塗装
③マスキングして黒を塗装 (トラジマ完成)
④トラジマ部分をマスキングして、残っている(紺にする部分の)茶サフにシリコン塗布
⑤紺を塗装
⑥紺部分を塗装剥がし
という順序。
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
「ザマァみろってんだ!完璧に仕事してやったぜ!」
「よーし、サッサと帰って一杯やンぞ」
「ところでオマエ、例の自慢の彼女とやらにはいつ逢いに行くんだよ?」
「い"? なんだよ突然!いいだろそんな事、オッサンに関係ねぇだろ!」
「てぇかオマエ、ミズノがどうとかも言ってたよな? ヒヒヒw」
「あ…あ"あ"あ"ぁぁ…ミズノ姐さぁぁん…!なんで一緒に来てくれなかったんすかぁぁぁ!! 一緒に本物になりましょうよぉぉ!」
「(あー…まぁた始まった…)
オマエには酷かもしれンがな、ミズノは火星に残る方が幸せだったンだよ。アイツはもう死を覚悟していた、だけど生き延びた。拾った命、オマケみたいなモンだ。そうなったヤツは本当に大切な一つ以外は削ぎ落としちまう。アイツにとって一番大事なモノは男じゃなかったって事だ」
「ぅぁぁぁ姐さぁぁぁん…こんな形見みたいなモンいらねぇっすよ…」
「……バーカ、オマエにだから預けたンだろうが。アイツの一番はガキ共だったけど、オマエは二番くらいにはなってたって事かもしんねーだろ?
…逢いに行けば良いンじゃねぇのか?1年足らずの距離だ。
“地球の彼女” は埋め込まれた嘘の記憶だろ。ンな事ぁ皆わかってるよ。
1回地球には帰ったンだから、もうオマエは自由だ。オマエの “輝ける星” が何なのか、もっかい考えてみるこったな」
「……なんだよ……オッサンどうしたんだ? 変なもん食ったんぢゃねぇか?」
「うっせぇ、伊達に歳くってンじゃねぇンだよ。俺にも若い時はあったし男女のイビキ?機微?も、少なくともオマエよりは知ってンだよ。ミズノに逢いたいンだろ?」
「ぉ……ぉぅ…… でも、だったらよ…」
「あン?」
「火星までの船代、経費で出してくれるよな社長ぉぉ♪」
『ドナルド・モビル・サーヴィスぃず』
コメント
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いやー設定面白いですね😂🤣👍😁
ありがとうございます♪(gundam-kao2)
あのコミック読んでる人にしか細かい所が通じないので難しいなーと思いましたが。
2020に未経験からプラモ開始。
HGを缶スプレーで。
“リアリティ” “兵器感” に拘って、基本暗め配色で塗ります。
塗装剥がし大好き、合わせ目はキニシナイ。
“駆け抜ける悦び” に侵された、戦闘BGMはHR/HMなジオン軍人。
RotStaffelさんがお薦めする作品
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成形色に見えますが全塗装ですぅー(^_^;) 寸劇の新章の為…
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違う頭が付いていますがゲルググですw 通して下さいw
「UCキャラの年齢」に関する一考察
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