ハイザック　ジオン国防軍指揮官機　ティターンズ所属

宇宙世紀0087年11月16日

ジオン国防大臣執務室にて、国防大臣と国防隊指揮官であるシェン・カー・バーシュタイン大佐がテレビを食い入るように見ている・・・

国防大臣「まさか『生きておられるとは・・・」

大佐「重大な事が起きるとエゥーゴ関係者から聞いたときには何かと思いましたが、この内容では事前に聞くことは無理でしたね」

国防大臣「これからの先行きは読めなくなったな・・・2日後に来るというティターンズの艦も良い話ではないだろうな・・・」

11月18日
サイド3、１番地にティターンズのアレキサンドリア級巡洋艦アンティオキアを中心とする艦隊が到着した。
数隻のサラミスに混ざってムサイ級も何隻か見受けられる・・・

ティターンズとエゥーゴの争いが激化する中、これだけの艦を派遣するとは、バスクの考えが透けて見えそうだよ・・・碌な物じゃないな・・・

大佐は随行するイアン中尉そうつぶやくと、艦隊指揮官を出迎えに向かった・・・

港の来賓室で挨拶もそこそこに艦隊指揮官のサール大佐からバスク大佐の親書を手渡される。

シェン大佐「・・・・・サール大佐はこの親書の内容を理解しておられると言うことで良いか？」

サール大佐「もちろんである。貴公らの賢明な判断を望んでおる」

内容とはこうだ
現在ザクⅡFZ、24機で構成されるジオン国防隊を２週間以内にハイザックに機種転換後、元より配備されているムサイ３隻と追加配備される３隻で艦隊を組んで、ティターンズ指揮下にて、今後予定されるグリプス宙域での戦闘に参加すべし

連邦軍がティターンズの指揮下に入った以上、このような事態を想像はしていたが・・・

シェン大佐「なるほど、貴官が艦隊を率いて来たと言うことは断るという選択肢は無いということか？どちらにしても、議会の承認か首相と国防大臣の承認を取らなければ返事は出来んか・・・」

サール大佐「皆まで言わなくても良いのは助かる。速やかな返答を期待する」

大臣執務室で一通り報告を済ますと大臣がつぶやく・・・

「つまりジオンの全国民が人質ということか・・・バスクらしい汚い手だな、全く・・・議会の承認を取ってる時間は無い、首相官邸に向かうぞ。これは首相と私で全責任を負うしかあるまい・・・」