戦時中、それも末期ともなればおかしな思想が蔓延するものだ……目の前に座る男は観念したかのように口を開いた。
その男の名はケイン・シバムラ、彼こそが先の大戦で“いわく”付きの部隊……ストレイドッグ隊を率いていたその男だ。
ケインはその東洋系特有の細い目で机の上の煙草に目配せをする。
私が、どうぞ、と言うが早いか、彼は早速煙を浮かばせた。
優秀な兵士とは何だと思うか、彼の突然の問い掛けに私は困惑した。
「命令に忠実である……と言う事ですか?」
もっと根源的なものだよ、彼は細い目をさらに細め笑う。
オウムのように繰り返す私に彼は言う、死に減りしない兵士だ、確かに彼はそう言った。
確かに、死に減りしない、と言う事は戦争において理想の兵士の一つの到達点だろう。
兵士の数が圧倒的に劣るジオンにとって、死なない兵士は言葉の通り喉から手が出る程、と言っていても不思議で無い。
しかし、あり得るのか?死なない兵士とは。
私の生唾を飲み込む音が聞こえたのか彼は更に続ける。
如何なる作戦においても必ず生還する、例え他の仲間が死に絶えたとしても……そんな帰る家を無くした犬が俺たちのストレイドッグの正体さーー彼の少し自嘲気味に言っていた姿が妙に印象に今なお残っている。
話し過ぎたと彼はわざとらしく煙草を大きくふかす。
ややあって、再び口を開く。
俺の良き友人であり、忠実な右腕でもあったヤツ……ドグ・アキタの話でもしようか。
彼はまた大きく煙草をふかした。
煙草の火はジリジリとオレンジに帯びていた。
「ーーアイツのドムは如何なる戦場においても、その雄々しさを失うことは無かったーー」
どこか嬉しそうに彼は話した。
ドム、いいよね……と言う事でリック・ドムをオリジナルカラー&装備で作成しました。
本当はMGの方のリック・ドム良かったのですけど、行きつけの店に無くってね……ちょっと前まであったんだけどなぁ。
で、あったのはHGのドムかドム・トローペン……30分位悩んでドムを選択し今に至るわけです。
あと、ドムは面が広いと言う事で筆塗りでの練習に最適かと思ったがゆえのチョイスでもあります。
伊達にドムのキットにハズレ無しと言われていない、と感じざる得なかった為大きな改造はせずに気のなった点をちょいちょい手を加えていきました。
イタズラにディテールを増やすのではなく、基本的にビームバズーカのディテール量に併せたディテール量になるように、と言う事を念頭に置きました。
……近いと筆ムラ目立つなぁ。
頭部は一番手を加えたかと。
キットのままだと頭頂部がちょっと立体的な印象を覚えた為、下面を(おそらく)1ミリ削って少し潰れ気味に。
モノアイカバーの頂点、十字の上を0.3のプラ板で一部を囲って&頭頂部に半円の1ミリプラ棒でディテールアップ。
それに加えて面取りの角度と大きさを変更。
モノアイにジェルシール&それに合わせて基部の小型化。
そうすると内部フレームに干渉する場所ができてくるのでレール部分を切除。
胴体はプラ棒でディテールアップメインで。
武装を変更した関係でヒートサーベルの取り付けジョイントは適当に埋めました。
左胸の拡散ビーム砲は、個人的に有用性を見出せない為に銃身をでっち上げて機関砲にしました。
脳内設定ではコレはアヴェンジャー(実在の攻撃機A-10に装着されているもの)……個人的にガンダム世界の機銃の口径デカ過ぎだと思うのです。
腕は、ほぼストレート。
だけど、手首から先をグフのものに変更、それに合わせて手首基部を他キットから移植。
理由としては、ドムの手は出来が良く表情豊かであるものの大きめのサイズ。
アニメ的には正しいものの、リアル寄りにするとオーバーサイズと感じる為です。
あとは左腕にはゲルググの盾を装備させたかったから3ミリドリルで雑に開口。
腰は、表面がのっぺりした印象なので、プラ板とジャンクパーツ、半円プラ棒でディテールを入れ過ぎない程度に情報を増やしました。
スカート後部のプラ棒のディテールはF-2戦闘機のノーズ部分のイメージです。
キットのままではスカート内のバーニアが奥まった位置にある為、取り付け位置を変更しました。
あと、ゲルググから持ってきたビームナギナタを取り付けることができるようにジョイントを付けました。
脚部は、かなりの手抜きポイント。
このキットでは太もも上部に合わせ目が出ますが、どうせ大きなスカートで見えなくなる為、完全放置で良いかと。
膝アーマーには適当なジャンクパーツでディテールアップ。
このキットで個人的に一番面倒なところである膝関節をホバーユニットで挟み込み尚且つ背部に合わせ目が出る点……それに関してはホバーユニットの内側の目立たない場所での分割で対処しました。
スカートのバーニア同様、脚部フレア内のバーニアも奥まった位置にあるので30msのリングパーツを使って取り付け方法を変更しました。
……見えないけど!
ここも組み上げたらどうせ見えないからの精神で。
……よう見りゃ脇の下、塗装剥げてんなぁ……。
あと、右手はビームナギナタを持たせるとちゃんと挟めないし……。
武装には、付属のビームバズーカに加え、ビームナギナタとシールドを選択。
選択の理由としては、ビームバズーカ→リックドムだから。
本当はゲルググのライフルを装備して、対MS戦能力を高めた〜、ってしたかったケド、我が家のマウンテンサイクルから発掘出来ませんでした。
レンズはクリアレジンで作成です。
ビームナギナタ→ヒートサーベルがあまり好きで無い為。
拡散ビーム砲をオミットした為、ジェネレータに余裕ができビーム兵器の二本持ちが可能となった……と言う設定。
シールド→ゲルググのシールドを装着できるようにジャンクパーツで適当にシールド基部をでっちあげました。
装備させた理由としては、ドムは重MSと言われるが脚部のホバーを装備したのが原因だ……みたいな記述が小説だか解説本だかで読んだ覚えがあった気がする為ですね。
他のジオンのMSと対して耐久力は変わらないとすればシールドを装備するのも不思議でないはず……と言いつつも左手が完全フリーなのが気になったのが一番大きな理由だったり。
塗装はサフ吹いてからの前述通り筆塗りメイン。
塗料はアクリルガッシュを使用しました。
紺色部分はそのままストレートに紺色。
もう少し明るい青を使っても良かったかも。
黒は黒色に少しの紺色を混ぜて少しだけ青っぽく……なってるだろうか?
灰色は白をベースに黒と、紫を少々……二度と作れないな、この色……。
バーニア部分はガイアカラーのシルバーで塗装。
腹部と関節部だけはあまり塗膜を厚くしたくなかったので、ミディアムグレーでスプレー。
あとはいつもの如くウェザリングマスターでの汚しと艶消しトップコート。
今回もデカールはあまりしませんでした。
良い感じのが手元に無かったのよ、良い感じのが……。
そろそろラインデカールを仕入れないと……。
あといい感じなワンコロのデカール無いかしら……出来れば和犬で……。
長々と閲覧ありがとうございました。
遠く弾ける鉄のドラム それが俺たちのララバイ
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