先日制作したジムキャノン空間突撃仕様にふくらはぎのバーニアを取り上げられてしまったので、オリジナル設定を考えて少しいじって仕上げてみました。
ふくらはぎのバーニアが無い→陸戦用で連想しましたが、ジム・スナイパーカスタムが登場するのは一年戦争末期で既に地球での勝敗は決しており、スナカスのような新鋭機は全て宇宙の最前線に回され、地上への配備は無かったと考えました。
となると、終戦後地球でのジオン残党狩りでの運用時を考えるのがしっくり来ます。
ジオン残党狩りの代名詞と言えばティターンズなので、デラーズ紛争後の0084年、ティターンズ発足直後でまだ戦力が十分に整っていない状態の頃、旧式のMSも引っ張り出してきて運用していたという設定を考えてみました。
ジム・スナイパーカスタムは1年戦争においてはエースパイロット向けのハイエンド機ですが、ご存知の通りMSはその後も凄まじい勢いで進化を続け、0084年当時では既に1.5線級になっていたと考えました。
さらに年月が進んだグリプス戦役では、核の罠を仕掛けたジャブロー防衛部隊に「捨て駒」扱いで配備され、それこそ2線級の扱いを受けていましたよね。
本機はまだそこまで落ちぶれる前で、立派にティターンズカラーに塗ってもらって現役部隊で活躍できていたという感じの設定です。
以下、オラ詳細設定です。
総合性能としては新鋭機のジム・クゥエルやジム・キャノンⅡ等に見劣りしましたが、狙撃向けのセンサー類や制御システムは0084年当時でも十分通用する物であった為、狙撃に特化させたMSとして運用されました。
一年戦争時に極東の一部部隊で試験的に運用されていた、ロングレンジビームライフルシステムが本機のメイン装備です。
一年戦争時は陸戦型ジムに装備されていましたが、より高性能のジェネレータ、センサー、アクチュエーターを持つスナイパーカスタムが装備する事により、威力、精度、速射性、機動力の底上げを実現し、より長距離から敵機へのピンポイント攻撃を可能にしました。
交戦対象となるジオン残党は軍隊ではなく、いわば小規模なテロリストの集合体です。
なので組織的な大規模行動は滅多に出来ず、少数でゲリラ戦を展開し、連邦の施設を占拠したり民間人を人質に取り資金、物資の略奪や政治的要求、破壊活動をするような、所謂「不正規戦闘」が多発していました。
星の屑作戦後しばらくの間、ジオン残党は特に分散しており、更にティターンズによる強硬な圧力によって、非戦闘地域を多く含む世界各地で小規模な不正規戦闘が増加していました。
自軍支配地域内での戦闘においては、流れ弾や爆発等による副次的被害を最小限に抑えなければなりません。
このような戦闘の性質上、重装備のMS部隊で前線を構築して面で制圧するのではなく、敵の警戒域の外からスナイパーによる点の狙撃の方が有効である場合も多く、その運用にローコストで即配備できる戦力としてジム・スナイパーカスタムの狙撃特化装備案が提案、採用されました。
といった感じの経緯です。
重力下で大重量の狙撃システムを背負うため、宙間制御用の脚部バーニアと推進剤タンクは外され、空いたスペースを使って脚部フィールドモーターの耐久性&出力アップが施されています。
これにより重力下での踏破性がアップし、険しい地形でも素早い陣地転換を可能とし、常に最適な狙撃位置を確保できるようにしています。
バーニアを増強しジャンプした方が高速移動は可能ですが、スナイパーという性質上敵に察知される事が任務遂行の致命的な支障になるケースが多く、隠密性を確保したうえでの機動力向上を図っています。
主に自衛、対軽装甲目標攻撃用に装備しているセカンダリ武器は100mmマシンガンで、バックパックにアタッチしています。
電力はロングレンジビームライフルの運用で大量に消費してしまう為、電力に関係なく安定して稼働でき、信頼性の高い実弾兵装を選択しています。
100mmマシンガンは後発の90mmマシンガンよりも開発時期は旧いですが、一年戦争中期のMS配備数が極少ない頃にコスト度外視で製造されていたため造りが良く、戦争末期の膨大な数の量産機用の簡素な90mmマシンガンよりも性能が高いので、敢えて旧型の100mmが採用されています。
(本当は90mm持たせたかったのですが、家に100mmしか在庫なかったので言い訳です(笑))
パイロットの要望で部隊付のガンスミスによってロングバレル化改修されており、集弾性と弾速を向上させ、スナイパーカスタムの火器管制能力と相まって100mmマシンガンとしては抜群の精度で射撃が可能です。
銃身は適当な太さのランナーを切り、先端にピンバイスで孔を空けただけです。
シールドは一年戦争時に主に陸戦型MSが運用していたシールドを装備しています。
周辺にライフルの銃身を固定できる物が無い場合、このシールドを立てて固定します。
08小隊の輝き撃ちでお馴染みですね(厳密に言うと本編(08小隊OP)では実は銃身をシールドに置いてないと思いますが)。
漫画「ククルス・ドアンの島」でガンダムFSDもジャブローでやっていますね。
ガンダムFSDのライフルのようにモノポッドを作ろうと思いましたが、面倒になったのでやめました(笑)
パイロットはマシンガンの弾薬を自ら一発一発検品し、ブラシで洗浄してから装填するようなストイックで職人気質な人物をイメージしました。
映画「山猫は眠らない」のトム・べレンジャーみたいな、気難しそうなおっさんです。
思いっきりステレオタイプな意見ですが、スナイパーと言ったらやっぱり冷静沈着で寡黙な「ザ・仕事人」というイメージですよね(笑)
一年戦争時からずっとスナイパーカスタムに乗っており、自分の手足のように扱えるベテランです。
ティターンズに志願した理由は出世欲やアースノイドのエリート意識からではなく、純粋なジオンに対する憎しみ、という方がしっくりきそうです。
手垢まみれのベタ中のベタ設定ですが、シドニー出身でコロニー落としで故郷も家族も全て失った的な。
工作内容ですが、基本的にはジム・スナイパーカスタムのキットをそのまま組み、ふくらはぎバーニア部は前回制作したジム・キャノンの余剰ジャンクパーツを使い蓋をしました。
隙間を空けて涼しそう(空冷してそう)な感じにしてみました。
モーターがあるって言ってるのに砂が入りまくりそうな構造なのは、自分でもどうかと思ってます(苦笑)
ロングレンジビームライフルをはじめ、武装類はMGジム・スナイパーからそのまま持ってきました。
バックパックは嵌合形状が違いましたので、穴を空けてスナカスの突起に合わせました。
なので通常のバックパックへの換装も可能です(脚部バーニアは戻せませんが)。
次は目玉のスナイパーライフルを取り上げられ、バックパック無しのただのグリーン陸ジムと化したジム・スナイパー君の処遇を考えてあげなければいけません(苦笑)
こちらも既にざっくり構想は出来ているので、早速取り掛かろうと思います。
カラーリングは色々悩みましたが、ジム・スナイパーカスタムのイメージをガラッと変えてみたくてティターンズカラーにしてみました。
塗料はかなり迷いましたが、タミヤスプレーのダークブルーとレーシングブルーで塗ってみました。
下地色は何回かテストし、ダークブルーの下は白サフ、レーシングブルーの下はグレーサフで微調整しています。
ティターンズ初期の機体という設定なので、塗り分けは同じく初期配備機体のジム・クウェルを見本としました。
ただ、お腹の二段腹の塗り分けをミスっているのをウェザリングまで全て終わった後に気づきました(苦笑)
昨年半ばにガンプラ出戻りして今まで30体弱作ってきていますが、初の1年戦争以外の設定のMSが何とも泥臭いオラジムになってしまいました(笑)
しかも機体自体は思いっきり1年戦争世代機ですので、言いようによってはこれも「1年戦争のMS」ですしね。
ちなみに私の制作MS一覧にはまだ1体も「ガンダム」が出てきていません。
どんだけ主人公機嫌いなんだって話ですね(苦笑)
私の積みプラ棚は、まだまだバイザー頭とモノアイばかりが控えてます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
ティターンズ発足当初の情勢を想像して、ティターンズ所属のスナカスを組んでみました。
コメント
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説得力のある細かな設定と、それをキッチリ模型に落とし込む技術力、毎度感服致します。
スナイパーカスタムにロングレンジ・ビームライフルって想像以上に似合いますね。
型落ち気味のロートル機体を地上戦でスナイパーとして使用するという所は、ジオンのザクⅠ・スナイパータイプにも通じるものを感じます。
私事ですが、自分も1年半ほど前にジム・スナイパーカスタムをブルーグレーで塗装した作品を投稿したので、なんだか親近感を感じます。
いつもありがとうございます!
足りない技術を、都合の良い妄想でカバーしているだけです(笑)
たしかに、言われてみればザクスナイパーと同じようなコンセプトですね。
何かに特化させた機体にはロマンを感じますよね。
zooさんの作品拝見しました。
シブいカラーリングですね!スナカスは緑白のイメージが強いので、色変えると一気に新鮮に感じますね。
宇宙ではクゥエルが配備されたけど、地上ではスナカスが、、、って妄想設定してもいいですよね。ティタカラーに塗られたスナカスは、作品としての0083がなかった世界線ではカラバリキットとしてありそうな設定ですね。
ワタシもスナカスは作るつもりでストックしていますよ〜。個人設定では星一号作戦発動中のため数を回せない地上軍に少数精鋭部隊としてジムカス部隊が存在したというご都合設定ですけれどw
コメントありがとうございます。
デラーズ紛争で当時の連邦は消耗していたでしょうから、使える物はなんでも使っていたと妄想してみました。
これまた素敵な設定ですね!
拝める日を楽しみにしています。
ティターンズカラーのスナカス素敵ですね!設定もまたロマンがあって機体の魅力を高めていると思います。自分もMG作ってみたくなりました!
ありがとうございます!
ノーマルカラー以外に似合いそうな色を模索していたら、ティターンズカラーに行きつきました。
MGはHGとはまた違った存在感があって魅力的なので、是非!
現場作業中風のポーズが決まっていますね
ありがとうございます。
いつも泥臭い戦場をイメージしながら作るので、どうしても小汚いMSばかりになってしまいます(苦笑)
制作された順序/時期等の関係で、0083の機体は総じてZガンダム登場機体よりもデザイン的に新しく、辻褄的にはどうかな?といつも思うのですが、この機体はZ前夜感がかなり高いですね。
ライフル構えて走ってそうなポーズとか、最後の空を合成した画像とか、かなりその雰囲気を感じます。
コメントありがとうございます。
たしかに、0083とZのデザイン関係は少し違和感ありますね。
ジムⅡよりジム改の方が強そうな見た目してますよね(笑)
2020年6月頃から、約20年振りに再びガンプラにハマり始めた30代です。
自身の制作備忘録も兼ねて、ここで記録していこうと思います。
0079~0083あたりまでのミリタリー色の強いMSや設定が好物です。
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