HGUCグフ(リバイブ)を、アフリカのとある前線基地で現地改修や修理を重ねながら大事に使われている姿をイメージして組みました。
頭部アンテナが無く両手マニピュレータの、月のグラナダで生産された先行量産型(A型)という設定です(ギレンの野望に出てくるA型イメージ)。
0079年3月の第三次地球降下作戦に参加し、アフリカ東部のキリマンジャロ基地を確保後、そのまま遮蔽物が少なく交戦距離の長い砂漠、山岳地帯の前線に配備されたので、グフですが射撃戦対応の汎用性強化改修を施されています。
下記、オラ設定ポイントです。
・射撃戦で邪魔なスパイクアーマーは外し、右肩にはバズーカの運搬や射撃時の衝撃を吸収する、現地製作のショックアブソーバを装着
・左肩はザクⅡのアーマーを装備し、バズーカを担ぐのに邪魔なスパイクは付けず、グフでは珍しいツノ無し頭部を活かして敵に遠距離でザクと誤認させる狙いも有り
・補給されたB型の前腕ヒートロッド射出機構を、ザクマシンガン(MMP-78)のグレネード弾が撃てるランチャーに改造し、左前腕を換装
・稼動開始当初は全身サンドカラーに塗装されていたが、戦闘で右腿装甲、右前スカートアーマー、右二の腕から下を失い補給品に換装、塗装し直している手間暇が無い為通常量産カラーのまま運用している
・動力パイプの外装も一部脱落し、ここはザクⅡと共用部品の為、ザクⅡの量産カラーのままになっている
・被弾してもまだ使える装甲は交換せずそのまま使用しており、欠けや弾痕が残っている
緒戦から稼働している古参の機体で、満足な補給が得られない前線基地でやっとこさ運用されている、といった貧乏くさい感じを出そうと頑張りました。
グフといえば指バルカンやヒートロッド、ヒート剣等、対MS格闘戦に特化したMSというイメージですが、ザクⅡの完全上位互換の運用が出来るよう改修された個体も多かったのではないかな、と思ったのが制作のきっかけです。
特に連邦のMSが十分に配備されていなかった戦線では、このような改修事例が顕著だったと想像します。
なので、終戦まで比較的戦略的価値の低かった(=連邦のMS配備優先度が低かった)アフリカに配備された機体、ということにしました。
(確か0083絡みか何かの公式設定で、オデッサ陥落後アフリカは軽視された為、キンバライト基地のような大規模施設を終戦後も残せた、というのがあったと記憶しています。)
という感じで、小中学生の頃に部屋でガンプラごっこしていた時と同じように、オラ設定を爆発させてみました(笑)
当時はお小遣いも少なく技術も無かったので脳内妄想で終わっていましたが、20年の時を経てカタチにできました。
あれこれ想像しながらガンプラ作るのは本当に楽しいですね。
「オラ設定」という概念はガンダム界の宝だと思います。
カラーリングは1982年の川口名人のジオラマ「ZION'S砂漠の駐屯地」のオマージュです(ZEONではなくZIONという所に時代を感じます 笑)。
右腕は肩から下は大破し新品に交換、右腿と右前スカートアーマーは装甲が破損し交換したが塗装間に合っていない為、ノーマルグフカラーのままという設定です。
動力パイプは何個か部分塗装でザクⅡ量産カラーに塗り分けました。
この部品はザクⅡとグフで共用、というオラ設定です。
今回十数年振りにダメージ表現にトライしました。
右側から陸ジムの100mmマシンガン斉射を受けた想定です。
被弾したが交換せずそのまま継続使用しているスネやヒザ、右スカートアーマーにドリルやナイフやニッパーでガリガリ弾痕を付けてみました。
エナメル塗料で下地の金属色を塗り、その上からアクリル溶剤で溶いたパステルを塗り、指で拡げてみました。
色々試してみましたが、イマイチ深みがなく微妙な感じになってしまいました。
無念です。
胸~頭にかけての弾痕は、上空から急降下してきたフライマンタに30mm機関砲を一斉射された想定です。
後ろ2個の動力パイプ外装もこの時被弾し脱落、ザクの物に交換した設定です。
資料不足で文面でしか確認できなかったですが、フライマンタの機関砲は機首に2門付いていたようですので、間隔狭めに2列の弾痕をピンバイスで空けました。
頭部は球面なので跳弾した感じにもトライしてみましたが、まだまだ全体的に表現力不足で仕上がりも稚拙で不満が残ります。
ダメージ表現は勇気も要りますしとても難しいですね。精進します。
右肩はバズーカを担いだり射撃した際の衝撃を吸収するショックアブソーバを、メカニックが現地の有りものでこしらえた設定です。
元々肩はタックルしたりする前提なので、肩ジョイントは衝撃に強い設計だと想像し、火器使用時の衝撃を腕ジョイントに直接ではなく丈夫な肩ジョイントを介す構造、というイメージで作りました。
補給の少ない貧乏前線基地で、部品損耗を効率化する為の現地メカニックの涙ぐましい努力の結晶といったところです。
RGザクのジョイントパーツに、オリジンHG旧ザクの肩プロテクターをくっつけました。
旧ザクプロテクターはそのままだとグフの肩に入らなかったので、一度中央で切断しプラ板を挟み接着し幅増ししています。
左肩はRGザクの物です。2分割されているパーツは接着し合わせ目消し&縁の凹凸モールドも削り落としシンプルにしました。
スパイクは付けず、代わりに穴にビルダーズパーツのバーニア部品を嵌めています。
基地在庫の予備品を使ったので、色やマーキングは前装備していたザクのままという設定で、使用感の差を出そうとエッジを金やすりでガリガリしたり、ウォッシングやハゲチョロ強めにましたが、ちょっと強調が足りない感じがします。
スパイクアーマーは余剰パーツもう一個組めるので、今度改めて作り直そうかと思います。
補給されたB型の前腕ヒートロッド射出機構を改造し、MMP-78と同じ弾を撃つグレネードランチャーにしているという、オラ感丸出しの設定です。
ヒートロッドや指バルカンの弾倉が内蔵されていた訳ですから、グフの前腕内部は結構な空きスペースがあると想像し、このアイデアに行き着きました。
通常この機構が付いているのは右腕ですが、射撃武器を持つと使いづらいのでこのグフは左手に設置しています。
構造上装弾数は減りますが、スモーク弾、閃光弾、HEAT弾、榴弾など、場面に応じて弾種が選べるよう内部は分割式弾倉になっている、という設定です。
見えている弾頭はランナーの先を丸めて塗ったもので、穴内部で接着しました。
近接武器は初期量産型であるA型の名残で、ヒートホークを右腰に備えました。
オリジンHGザクの収納状態のヒートホークを使いました。
収納状態がある、という設定はオリジンからですかね?地味に好きです。
左腰はF2ザクのハングレあたりを下げたいところです。
あらゆる映像やゲーム作品で、地球でジャイバズ担いだザクの描写は皆無ですが、グフは初代劇場版でジャブロー攻略作戦時にジャイバズ担いで出てきます。
そこから、重力圏内ではザクではパワーが足りずジャイバズを扱えなかったが、グフは可能だった、という想像をしました。
ジャイバズが運用できるという点に、汎用性強化改修グフの大きなアイデンティティーがあったと考えました。
なので武装はザクマシやザクバズではなく、敢えてジャイバズを担がせてみました。
以前作ったHGUCドムから奪いました。
陸戦MSは煽り視点(歩兵視点)で見るのが一番好きです。
MS ERAの緑リックドム2を噴水の影から歩兵が狙う絵や、PS2ガンダムのオープニングムービーのザクを真下から見上げているシーンは脳裏に焼き付いています。
もっとちゃんと巨大に見えるよう、スケール感を出す技術を上げたいです(工作、撮影共に)。
高機動型ザクの時に作った「指差しハンド」を付けてみました。
僚機か、もしくはマゼラアタックあたりが欲しくなりますね。
仮組した状態です。
ジャイバズはドムから奪ったので既に仕上がっています。
頭はアンテナを接着後根元で切断、隙間はパテで埋めました。
リバイブグフは2種類頭部を選べますが、悩みに悩んでR35の方を使いました。
モノアイは基部にピンバイスで穴を空け、ビルダーズパーツのMSサイトレンズのピンクを嵌め接着、裏からキット付属シールの銀色部分をあてがいました。
首が少し長い気がしたので、基部を少し削り込み短く調整しました。
後は基礎工事として腕と腿を後ハメ加工、各部合わせ目消し、パーティングライン処理したくらいです。
基本塗装が終わったところです。
クレオスのタンとブルー、タミヤのNATOブラックとライトブルーで塗りました。
関節類は未塗装です(艶消しクリアのみ)。
どのキットでも毎回、基本塗装状態を見て「ここまで結構苦労したけど、本当にかっこよく仕上がるのかな...」と不安になります(笑)
完成状態と見比べると、この後の工程がいかに大事か思い知らされます。
基礎工作も勿論大切ですが、ウェザリング技術をもっと重点的に磨きたいと思う今日この頃です。
作っているうちに思い入れが深くなり、投稿内容も非常に長くなってしまいました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
コメント
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このグフかっこいいですね^ ^
一瞬ザクと間違えそうですが、よくみるとしっかりグフ
ありがとうございます!ツルツルヘッドのグフ、珍しいですよね。何気に公式設定ではギレンの野望のA型だけだと思います。
シンプルさの中に最前線のキツさがでてるような気がします、ミリタリー感でてていいですね
ありがとうございます!
小さい頃からずっとミリタリー×ガンダムが大好きで、子供の時の夢想をカタチにしてみました。
お邪魔します♫
パッチワークのような外装が最前線の武士(もののふ)機体を
演出しています😁
何処となく?MSVのキットが販売された当時の雰囲気を感じ取れました。
コメントありがとうございます!
最前線で頑張ってる感を感じてもらえたなら嬉しい限りです。
カラーリングはまさにMSV時代の作品をオマージュしたので、その影響かもしれないですね。
オラ設定は素晴らしいですよね。
ガンプラを無限にさせます。
昔ホビージャパンで、ランバ・ラルがグフに搭乗する前はこんなザクに搭乗していただろうと、アニメのラルの設定やセリフ等から想像して作られたランバ・ラル専用ザクⅡは、ザク以上グフ未満のよく考えられたデザインでカッコよく大好きでした。
コメントありがとうございます。
リアル路線のオラ設定の寛大さは、ギレンの野望で「if」の世界線を公式が堂々と成立させた事で爆発的に拡大したように思います。
自由な発想を無限に拡大でき、それを誰でも手軽に物質的な作品として表現できるガンプラは、本当に優れたホビーだと思います。
このつぎはぎ感がたまらなくカッコいい!
ありがとうございます!
めちゃくちゃカッコいい。オラ設定最高です。
ありがとうございます!
自分でも今のところこのグフが1番気に入ってます。
細かく考えられた設定と、それを余すところなく実際の作品に反映してしまう技術の高さに驚かされます・・・!!
あちこちツギハギされた色違いの装甲や被弾痕、ウェザリング、全てが最高です!!
私も現在グフを製作しているのですが(ちなみにノーマルカラーのB型です)、非常に参考になりました。
最後になりますが、私の先行量産型グフにコメントいただき、ありがとうございました。
お褒めのお言葉恐縮です!
ご参考いただけて光栄です。
私もいつかジオフロA型のコックピット窓への改造挑戦してみたいと思います。
アンテナを廃すと、胸の形状からMS05的な印象になるのが面白いですね!
たしかに旧ザク感出ますね。
ザク以上にアンテナ有無でガラッと印象が変わるので面白いです。
アンテナ切らずに、もう一つの頭に付ければ良かったと後悔してます。
2020年6月頃から、約20年振りに再びガンプラにハマり始めた30代です。
自身の制作備忘録も兼ねて、ここで記録していこうと思います。
0079~0083あたりまでのミリタリー色の強いMSや設定が好物です。
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