MS-09 R(a1) 初期生産型
グラナダ工廠で建造された空間戦闘用MS-09Rの初期生産a1型と思われる個体。
MS-09R「リックドム」は公式にはワングレードだが、生産時系列順にa1型からa3型、統合整備計画後に生産されたb1型、b2型に細かく分類される。
後年、戦場記録に多く残る機体に比べ胸部装甲板が大型で直線基調なところが他モデルとの目立つ相違点。
また肩部が複雑な3次曲面装甲を使用していない点も挙げられる。
モノアイの直径も小さいが、試作品のワンオフなのか初期型共通の仕様なのかは不明。最初期モデル群は06系のモノアイシステムを流用していたとの説もある。
打撃力不足のザクバズーカに代わり360mmジャイアントバズーカが09の主兵装として開発された。
この大口径砲の運用を前提とされたため、09の機体は大型・重装甲化され、マニュピレータも06系とは異なるL型が装備された。
ジャイアントバズ用にトルクチューンされたマニュピレータは06系には不向きで、06系と09系ふたつのメンテナンスラインの併用で前線での整備は多忙を極めた。
頭部にはロッドアンテナを装備。
a2型以降は頭部形状が変更されたことにともない、このアンテナは廃止されている。
白兵用兵装は、ヒートサーベルのほかに実剣も用意されトライアルされた。銘は「Yamanba-Slayer;長義」。
耐ビームコートされた装甲に実剣の一撃は効果的だったが、その重量による腕関節への負担、運用と整備のシビアさから標準装備はヒートサーベルとなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー MS-09 R(a1) 初期生産型
満を持して、1年戦争期の機体の制作です。
ザクもそうですが、1年戦争時のMSって好きすぎて思い入れアリすぎて制作に取り掛かる敷居が高いんですよ。キモいわねワシ。
さて、ドムです。
ドムはやはりスカートと裾がキモと思い、まずそのあたりに想いを込めました。WAVEのパンチで抜いた0.1mmプラバンを短冊状に切り、裾のアールにあわせて接着。
キットそのままでは厚みが足りないので、縁だけエポキシパテで増してあります。
最近キットは店頭で見かけることが多くなり、品薄感が解消されてきたかなー?と思いますが、ビルダーズパーツが枯渇気味?
どこの模型店に行ってもMSハンドが無い・・・。
たまたまドムには平手が付属していたので、それだけは関節で切り刻んで再構成。握り手、銃持ち手は彫り込んで多少違和感無いようにはしました。
今回多用したディテールがコレ。
WAVEのパンチで抜いた1mm角のプラバンを使って、さらに0.4mmの穴を開けてフック状にしたもの。1/144サイズを超えたディテールアップを目指しました。
接着面積が極小のため、ちょっと触っただけで取れる・折れる。塗装終わった後に無くなってるのを見つけると3分ぐらい立ち直れませんでした。
各バーニアの中央部分には径1.3mmの極小ハトメを使用。
以前作ったザクⅢ(https://gumpla.jp/old/1202254)で多用し、お手軽に高密度化できるものなので是非。
ハトメは大阪日本橋、ネジのナニワさんで購入。
ナニワネジさん、他にもディテールアップに使えそうな金属部品をいっぱい売ってるのでお近くの方は覗いてみては。
赤いモノアイガードは上下方向に詰め、平たくしました。あわせてモノアイも2mm径にして爬虫類的な不気味さを出してみました。
本体はすべてフラットですが、この赤いモノアイガードだけテカテカのグロスにしました。
胸部は頭の左右を高くし、前面装甲のデザインを変えてより重装甲っぽく。肩も微妙な曲面がイマイチだったので単純な直線になるようパテで成形。
どれも言われないと気付かないレベル。
弄るところが無いほど完成されたデザイン故、重箱の隅をつつく程度のプロポーション改修が精一杯。
定番の頭部埋設ではなく、取り付け部分を後退させ、うつむき加減にして固定。あいた後頭部の首回りにはパテで装甲を制作、違和感が無いよう延長しました。
延長した後頭部が間延びして見えたためロッドアンテナを増設してアクセントに。
見にくいですが背部メインスラスターカバー内側にもWAVEパンチディテールを巻くように付けてあります。
流行り?の脚部機体№マーキングと国籍章。
「09」は単に機体ナンバーで、MS-09の09じゃないです。
ここだけクリアを厚く吹き、カーモデルのように研ぎ出しをして段差を消してみました。
今回の塗装は、数回の実戦を経たあと、目だった傷もなく程よくヤレた感じ、整備はまだ充分受けられる体制のもと出撃後の洗浄もしっかりなされている、という雰囲気にしようかと(細かい)。
そのため、ウェザリングツールによる汚しは行わず薄い塗料を何層も重ねて経年を表現することにしました。
チッピングも油汚れも、たいていヤリ過ぎで廃車同然の汚さになっちゃうのが嫌だったので…。
実体弾のジャイアントバズもおそらく使い捨てなので、こちらも新品同様パリッとした雰囲気に仕上げてあります。
これまでを見返すと、直線基調の1年戦争以降の機体ばかりを作っていたので、この頃の微妙な曲面だらけのMSはものすごく複雑・難解なものでした。
また、自分で決めた俺設定(赤・緑チップやセンサー類の区別、トリガーに指を掛けない、人差し指は赤、etc.etc)をすべて白紙にして制作。そういった成熟した運用設定は、まだドムが開発された頃は確立してなかった、という俺設定にしました。面倒な奴だなワシ。
そのためディテールは入れてあるけどモノトーンで地味~な雰囲気となってしまいましたが、まぁヨシとします。
せっかく手に入れたガンプラですもの。妄想をふんだんに盛り込んで、その時やれる精一杯をやって。調合した塗料で塗装してオンリーワンを作る喜びはいつまでも持っていたいですよね。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
しかし、何故だか前ほどモチベが上がらないねぇ。
24時間ランキングとは無縁の男
コメント
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赤いモノアイガードの工作めちゃいいですね!
参考にさせていただきますー
ディティールもりもりでカッコいいです!
先ほどはザクにコメントありがとうございました!
ザクはモノアイスリットを細くするのが定番ですが、ドムは見ないなーと思いまして。
モノアイも小さいして凄味を出してみたので、そんな雰囲気を感じて貰えたら嬉しいです!
コメント失礼します。
オンリーワンのドム、素晴らしいです。
全部はとても真似できませんが、メインスラスター周りのディテールとか、左手の造形とか、私も挑戦してみたいと思いました。
ウェザリングの加減も絶妙で、渋くてリアルです。凄い!
コメントありがとうございます!
以前からWAVEのディテールパンチ(https://www.hobby-wave.com/products/ht438/)を使っていたのですが、使い方によってはこんな感じにも出来るんだなーと試行錯誤してます。
ウェザリングツールは今回一切せず、エアブラシで薄く塗料を重ねて表現してます。自然な雰囲気に見えてるといいなぁw
エアーブラシを使った表現だったんですね。とても自然な雰囲気です。
ディテールパンチで切り出したプラ板をパーツに接着するのはどうされたのでしょうか?
曲げながら接着するのは大変だと思うのですが、メチャクチャ綺麗に仕上げられてますよね。
よろしければ教えてください。
基本、切り出したプラ板を位置決めしてその場所に置いたら流し込み接着剤(自分はタミヤの緑瓶)を流し込んで接着してます。
曲面に接着するには、片方の端を接着し、そこが乾いて固着したら、もう片方を曲げながら接着します。その際、浮かないようにしばらく指で押さえ、乾燥後に指紋の跡をスポンジヤスリで消してます。
今回、裾はエポキシパテを使用したため瞬間接着剤を使用してますが、ゼリー状のを使えば固着するまで多少の時間があるため位置決めがラクになりますよ!
詳細な手順を教えていただいてありがとうございます。
とても参考になりました!
TAK_Ohyamaさんの作品に近づけるよう頑張ります!
自分なんてまだまだw
世間には鬼のようなモデラーさんがいっぱい居ますからw
そんな人達に近づけるよう、お互い上をめざしてがんばりましょう!
頑張ります!
新しいチャレンジを乗り越えて、自分で納得のいく作品を制作できればいいなと思います。
今後ともよろしくお願いします!
足腰膝周りについてるカナード?ボルテックスジェネレーター?的なパーツ、どれもサイズは小さいのに、存在感大きいですね。実際に宇宙でも効果があるのか?は分からないけど、航続性能やスピード性能に効きそうなイメージですね。
いつもコメントありがとうございます!
スケール的には何の効果が…?といった感じですが、雰囲気を感じ取ってもらえればw
極小パーツを使用することで、大味で間延びして見える部分も引き締まって見えるかな?と思います。
ナイスディテール!! こと脚フレアの”厚み”部分が説得力抜群です。&指の工作もいいですね。
コメントありがとうございます♪
裾の工作は大変ではありますが、その苦労に見合う喜びを感じられますよw
指の表情は毎回こだわって作っているので、注目していただいて嬉しいです!
失礼します。 うあ!惚れました😍💖 『チッさい、モノアイ』『Yamanba-Slayer』『各部ディテールアップ』等々、学ぶ所を挙げれば枚挙につきません。勉強になりました。
コメントありがとうございます!
書いてあるのは全部俺設定なので信じないようにして下さいねw
でもこういう妄想を元にカタチにしていくのがガンプラの楽しい所かと。お互い精進してカッコイイもの作っていきましょう!
ヒエッ!
触るな危険のフックとか裾裏の加工とかめっちゃ手が込んでますねΣ(゚Д゚)
HGに見えない加工精度でありつつもごちゃごちゃし過ぎず纏められてて凄いです(≧∀≦)
コメントありがとうございます!
最近はどれだけ情報量を上げられるかを考えながら制作してますが、見た目うるさくなるのもマイナスですよね。
その辺りのバランスが難しいので、纏まって見えたということはちょっと良い感じにできたのかな?w
コメント失礼します。
すんごくカッコイイ!
一つ一つのディテールアップが積み重なって、機体全体のリアル感、存在感に繋がっています。塗装&ウェザリングも素敵です。
コメントありがとうございます!
細かいディテールを積み上げていくのが好きなんですが、そのうちやり過ぎて手先だけで考えるようになってしまうのは反省点ですw
やはり意味のあるディテールが大事ですよねw
大変だった塗装もお褒めいただき光栄です!
アゴを引いて頭部が沈んでいる
このドム✨カッコイイですね😊
筋彫りと
細かなディテールの追加で
旧hgのドムが凄くいい感じに
仕上がってる✨っと
ついコメントしちゃいました😅
コメントありがとうございます!
自分の中の拘りとカッコイイを詰め込んでみました。
出てからだいぶ経つ古いHGではありますがプロポーションは完璧に近く、作られた方々が褒めるのも納得のものでした。
重心の低いドムの格好良さが溢れ出てますね😊
数々の拘り改造、ディテールアップ、素晴らしい技術力。さらに私好みの落ち着いた美しい塗装。質感も生唾ものです👍
猫と酒、ご馳走様です。
コメントありがとうございます!
実在しないMSをリアルにするのは妄想力だけですw
ボディカラーの紫をどう表現するかも今回迷い、この色に落ち着きました。ベースカラーあわせて4色を吹いて、地味に手間かかりましたw
拘った点をお褒めいただき嬉しいです!
こんにちは。相変わらず凄い手の入れよう、、裾とフック状のディティールが良い感じです😃 以前Pinterestでそのフックにチェーンをじゃらじゃらぶら下げてるドム?を見た気がするのですが、フック、アリかも知れません(笑)あと設定好きな自分としては、足の甲のメンテナンスハッチが一推しです!妄想がはかどります😆
コメントありがとうございます!
いいですね、イスラエルのメルカバの砲塔みたいに裾にびっしりとチェーンカーテン!ただ1/144でやろうとすると地獄だと思いますけどw
やはりメンテナンスハッチは男のロマンですよ!
情報量の追加や渋い仕上がりはオッサンホイホイですね!!
コメントありがとうございます!
目標はサムネでMGに見えるHGを目指してます(笑)。
派手さは無いけど、こうして喜んでくれる方がいるのでコチラとしてもすごく嬉しいです!
少しずつの回収がドムの格好良さを最大限に引き出してますね!
見えない裾までディテールにこだわるその心意気!感動しました😫
コメントありがとうございます!
流行りのカッコイイスジ彫りが苦手なので、こういった地味な場所におとなしくディテールを刻んでいますw
いやぁ、1年戦争時代のMS、難しいです…。
カッコいい…裾までこだわる加工が凄すぎです😳ドムに刀も良いですね🥷
モチベが上がらない…わかります…私も上がりません😅
でもお酒とネコちゃんで+10いいね👍(笑)
反映されてなかったら運営様に不具合メール投下して下さい🙄
いつもコメントありがとうございます!
なかなか深く鋭い考察、感心しながら読ませていただいてます!
ドム、野武士のような無骨さからもっとゴツイ武器も似合うかな、とも思いますが公式設定をあまり外せない小心者でw
モチベ上がらない上に尊敬するモデラー諸氏を見なくなったことも寂しいですけど、きっと気のせいですよね!
雑食系作業遅滞型樹脂工事士(二種)
1/144しか作れないという重い十字架を背負って生きる人。作品に考え抜かれた設定などがあると燃えます。俺設定の改造品大好き。丁寧な工作をしている作品を見ると問答無用でイイね!+1/144モデラー様とアラフィフモデラー様は勝手に同士認定します。フォローリムーブご自由に。
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