AGEヒストリー第7話
ゼハート「今、戻った。」
フラム「おかえりなさいませ。ゼハート様。」
レイル「ギラーガの調子はいかがでしたか?」
ゼハート「ああ。問題ない。」
レイル「何か違和感を感じたら、必ず仰ってください。ギラーガゲリオンは特別な機体なのですから。」
ゼハート「ああ。」
フラム「しかし、EXA−DBなる物が、本当に存在するのですか?」
ゼハート「イゼルカント様からの情報だ。間違いはない。我等ヴェイガンの技術は、そのEXA−DBのデータが基になっている。」
フラム「え?」
ゼハート「フラム。おまえにも詳しく話しておかねばなるまい。今の我等の任務を。」
フラム「はい。」
ゼハート「80年前に地球圏にて腐敗した連邦軍の調査を続けられていたイゼルカント様は、偶然にもEXA−DBのデータの一部を入手し、そのデータの解析に成功された。それによって、MSや艦船の技術が、我等、火星圏にもたらされたのだ。」
フラム「っ!?EXA-DBの一部を手に入れたことで、ヴェイガンの今の戦闘力が形成されたと言うのですか!?」
ゼハート「そうだ。データの一部からヴェイガンのエンジニア達が開発を進め、新たなるテクノロジーを実現した結果だ。」
フラム「それでは、一部ではなく....全てを手に入れれば...!?」
ゼハート「そうだ。これを手に入れることが出来れば、イゼルカント様の計画....“プロジェクト・エデン”に大きく貢献する事が出来る。」
フラム「そのEXA-DBは今どこに?」
ゼハート「……。不明だ。分かっているのは、この宇宙のどこかに浮かぶ小惑星に隠されているということだけだ。一度はその小惑星を発見したが、見失ってしまったそうだ。」
フラム「そうですか...。」
ゼハート「特務隊が内密に行っていたそのEXA-DBの捜索を、今は我が隊が引き継ぐこととなったのだ。」
レイル「それがイゼルカント様から届いた、新たな指令なのです。」
ゼハート「フラム、これはヴェイガンの中でも最重要機密だ。たとえ同胞であっても口外すれば、機密漏洩の罪で処断する。」
フラム「肝に銘じておきます…。」
ゼハート「レイルはその特務隊から派遣されてきたのだ。ギラーガと共にな。」
フラム「あの機体は他のMSと何か違う。一体アレは何なのですか?」
レイル「ギラーガゲリオンはその任務の為、特別に開発された、ゼハート様専用のMS。EXA−DBを守護する“シト”を撃破する事が可能な唯一の機体...!」
フラム「“シト”...?」
ゼハート「その話をするには、時間を遡って話する必要があるな。あれは....。」
−1か月前−
ゼハート「イゼルカント様。ゼハート参りました。」
イゼルカント「ゼハート。おまえに新たな任務を授ける。」
ゼハート「ハッ!」
イゼルカント「EXA−DBの捜索だ。この名前は聞いた事はあるだろう。」
ゼハート「はい。存じ上げています。」
イゼルカント「一度、地球圏で偶然に一部のデータを入手はしたが、その全貌は明らかになってはおらぬ。EXA−DBの全データが有れば、我等ヴェイガンの技術は飛躍的に上がり、プロジェクト・エデンの計画遂行も容易となるに違いない。特務隊からおまえの部隊に引き継ぐ。役目を果たすのだ。」
ゼハート「ハッ!このゼハート、EXA−DBを必ずや見つけてみせます。」
イゼルカント「うむ。しかし大きな問題がある。」
ゼハート「EXA−DBを守護する“シト”の事でありますか?」
イゼルカント「知っておったか。そうだ。EXA−DBを手中に収めるには、“シト”の撃破が重要課題となる。だが奴にはビームも物理攻撃も通用せぬ。今まで特務隊は何度か“シト”に遭遇したが、生きて帰った者はおらぬ。」
ゼハート「“シト”の撃破...!」
イゼルカント「だが、EXA−DBの一部データの解析を進めていたところ、“シト”に関する情報を見つけ、対策を講じる事が出来る事がわかった。」
ゼハート「なんと!」
イゼルカント「ゼハートよ。月の裏側にあるNERV基地へ向かうのだ。」
ゼハート「NERV基地....?」
イゼルカント「そこで“シト”に対抗出来る新たなMSを建造しておる。その機体はおまえしか扱えぬ。そこの技術者に話を聞くがいい。」
ゼハート「かしこまりました。このゼハート、必ずお役目を果たしてみせます!」
イゼルカント「頼んだぞ、ゼハート。」
ゼハート「ハッ!」
−NERV月面基地−
ゼハート「ココがNERV...。この様な場所が存在するとは。」
レイル「お待ちしておりました。ゼハート様。」
ゼハート「....おまえは?」
レイル「私は特務隊、EXA−DBの探索を任されている、レイルと申します。本日は、EXA−DBの守護者、“シト”に対するMSの為、この様な所まで足を運んで頂き、ありがとうございます。」
ゼハート「私は任務で来ている。出向くのは当然の事だ。それで、そちらの者は?」
oyz「私は、“シト”に対抗する為のMS...。いや、MSと呼ぶのは相応しくありませんな....、汎用人型決戦兵器、ギラーガゲリオンの開発責任者、oyzです。お見知りおきを、ゼハート様。」
ゼハート「汎用人型決戦兵器...?」
oyz「左様です。こちらにおいでください。ご覧にいれましょう。」
ゼハート「oyzとやら。色々と疑問があるのだが、何故わざわざ地球圏である月にこんな施設を建造したのだ?」
oyz「それは月に、ギラーガゲリオンの建造に欠かせないモノがあった為です。」
ゼハート「建造に欠かせないモノ...。」
oyz「それに敵の本部であるルナベースは、内部から我々ヴェイガンが掌握しつつあります。この施設を建設するにあたって隠蔽工作を行いました。問題はありますまい。」
ゼハート「その様な手間がかかってまで、1機のMSを建造するとはな...。」
oyz「到着しました。ご覧ください。こちらが汎用人型決戦兵器“ギラーガゲリオン”です!」
ゼハート「....何か違和感を感じはするが、この機体はなんなのだ?」
oyz「そうですね。この機体は、EXA−DBの一部データから検出された“シト”の対策方法を記した書物を基に建設されました。その為、ヴェイガンのMSとは全く別物になっています。」
ゼハート「書物?特別な物なのか?」
oyz「そう通りです。その書物の名は、“裏死海文書”」
ゼハート「“裏死海文書”....?聞いた事も無いな。」
oyz「そうでしょう。それは極秘事項です。そしてこの先は“エ◯ァの設定的に重大なネタバレを含みます。お察しの方はそっと閉じてください。また、この件に関しましては口外は禁じられておりますゆえ。個人的にお楽しみください。」
ゼハート「それだけ重要という事か。」
oyz「ハイ。」
ゼハート「それで、その対策方法とは?」
oyz「“シト”が我々の攻撃を受け付け無いのはご存知かと思います。」
ゼハート「ああ。」
oyz「その理由は、“シト”が持つ、特殊なフィールドにあります。」
ゼハート「ほう。」
oyz「ハイ。その名も“A.T.フィールド“。」
ゼハート「A.T.フィールドだと?」
oyz「裏死海文書の記述によりますと、A.T.フィールドとは、
『全ての生命が自らを形成するべく持っている自我境界、排他的精神領域であり、人間は自らの肉体を形成し個体を維持する程度の強さしか持たないが、“シト”はそこからさらに防御壁(バリアー)の一種として展開できるほどの強力なA.T.フィールドを持つ。その際には位相空間や相転移空間とも呼ばれ、強力になるにつれ視覚化し、さらには物質化され、極めて高い防御力を発揮する。』
と、あります。」
ゼハート「ちょっと何言ってるのか理解出来ぬな。」
oyz「我々もその全てを理解するまでには至っておりませぬ。」
ゼハート「その説明をそのまま鵜呑みにするならば、A.T.フィールドとは、生命が自ら持っているフィールドだと。そして“シト”も生命体だと言う事になる。そんな馬鹿な話があるものか。」
oyz「確かに。しかし重要なのはこの後です。裏死海文書では、更にこう記述されています。
『N2兵器含め通常兵器ではほぼA.T.フィールドを突破できずダメージを与えることができないが、A.T.フィールド同士では中和したり強引にこじ開けることが可能である。』
とあります。」
ゼハート「A.T.フィールドを発生出来る機体ならば、“シト”が倒せる、という事か。」
oyz「その通りです。そしてその対抗出来うる機体についても記述がありました。」
ゼハート「ほう。」
oyz「それこそが汎用人型決戦兵器です。その機体の名は、エ◯ァンゲリオン!」
ゼハート「....正気か?」
oyz「はい?」
ゼハート「正気かと聞いている。」
oyz「どういう事でしょうか?」
ゼハート「とぼけるな。私も今まで知らんぷりして話していたが、大丈夫なのかこのストーリーは。」
oyz「時期が時期ならばアウトでしょう。しかし、映画の放映も全て終わり、考察動画も出尽くした今ならば、これくらいのネタ、どうという事は無いでしょう。」
ゼハート「本当だな?」
oyz「大丈夫です。信じてください。」
ゼハート「....そうか、わかった。信じよう。」
oyz「お任せください。ではゼハート様、知らんぷりしてお続けください。」
ゼハート「ああ。了解した。」
oyz「で、何でしたっけ?」
ゼハート「ガンダムでは出してはいけない名前と画像を堂々と出したあたりからだ。」
oyz「ああ、そうでしたね。えーと、そうそう、さらに“裏死海文書”を解析したところ、”リリスの神“と呼ばれるゲンドウがエ◯ァンゲリオンを建造した、とあり、その建造方法も見つけました。」
ゼハート「何?」
oyz「えーと、アダムをベースに巨人を建造してコアに魂を封入する。って書いてありました。」
ゼハート「大丈夫か?急に説明がグダグダしてきたが?」
oyz「そのアダムっていうのが月の裏側のセントラルドグマにあるっていうので、穴掘って調べたら発見しましたので、その上にNERV月面基地を建設し、“裏死海文書”の記述を基に巨人を建造していきました。」
ゼハート「なんだその巨人を建造っていうのは!?具体的にどうするのだ!?アダムとはなんだ!?セントラルドグマとは!?意味がわからぬ。」
oyz「エ◯ァってそういうモノですから。わからなくても良いのでそのまま聞いてください。」
ゼハート「そうか。では続けてくれ。」
oyz「そして出来上がったゲリオン巨人の口の中にコクピットを設けて、さらに拘束具を纏わせる事により、外見上は完成しました。」
ゼハート「口の中...に?コクピット..!?」
oyz「しかしまだ問題がありました。それはコアに封入する魂の存在です。」
ゼハート「何故そんな生贄の様なモノが必要になるのだ?」
oyz「それはゼハート様、この機体は、擬似生命体と呼ぶべきモノだからです。A.T.フィールドは強力な生命体にこそ宿る、だからこの様なモノを建造するのです。」
ゼハート「そうか...。しかしそういう事であるなら、その生贄の魂を巨人に移し替えるという事になるが...。」
oyz「まさにそういう事です。しかも、その魂に近い存在でなければ、機体を動かす事は出来ないのです。つまり、操縦者の魂の親族を封入する必要があるのです。」
ゼハート「なにっ...!!!」
oyz「そんな訳で、いちおう冷凍保存しておいたデシル様をぶち込みました。」
ゼハート「なっ!?兄さんを!?」
oyz「いや〜、たまたま宇宙で撃破されて彷徨っていたデシル様を回収しておいて良かったですよ。瀕死の状態でしたからね。」
ゼハート「貴様、とんでもない事をサラッと言ったな...。なんて非人道なモノを造ったのだ...。」
oyz「ククク....。ゼハート様、貴方はその実の兄を見限った筈ですが..?」
ゼハート「く...!私は、ヴェイガンを束ねる司令として、自分勝手に部隊を動かす兄さんを許す訳にはいかなかったのだ...!」
oyz「ええ、ゼハート様の立場上、そうでしょうとも。ですから私がそのデシル様をヴェイガンの為に有効活用しても問題は無いでしょう。」
ゼハート「....貴様は....悪魔か...!」
oyz「フッ、私はヴェイガンの為、自分の出来る限り働くだけです。その為ならば、私の魂は悪魔にでも捧げましょう。」
ゼハート「そこまでの覚悟とは..!!すまなかった。覚悟が足りなかったのは私の方だった様だ。」
oyz「お顔をお上げ下さい、ゼハート様。貴方ならば、この“ギラーガゲリオン”。乗りこなす事が出来るでしょう。」
ゼハート「わかった。デシル兄さんの魂、無駄にはせん!」
oyz「ちなみにカラーは弍号機準拠です。」
ゼハート「火星を象徴する色か。実に良い色だ。」
oyz「なので、ゼハート様にはアスカのプラグスーツを着て頂き...。」
ゼハート「.....断る。」
ゼハート「....という訳だ。」
フラム「はい。(プラグスーツを着たゼハート様、見たいなあ..。キャッ♡想像しちゃったっ)」
ゼハート「フラム?私の話をちゃんと聞いていたか?」
フラム「あ、ハイ、もちろんです♡」
ゼハート「あの機体は精神力を異常に酷使するのだ。まるで魂を闇に引き込む様な....そんな感覚を覚える。だが、ヴェイガンの為、私は乗りこなせばならん。」
フラム「ゼハート様、フラムは心配です。今はお休みください。」
ゼハート「ああ。すまない。そうさせて貰おう...。」
フラム「お休みなさい。ゼハート様...。」
− アステロイド宙域−
レイル「大変です!ゼハート様!」
ゼハート「どうした!?」
レイル「EXA−DBの探索に出ていた部隊の消息が途絶えました!」
ゼハート「何!?宙域の探索はどうした!?」
レイル「今やっております!」
オペレーター「.....パターン青!“シト”です!!」
レイル「ゼハート様!」
ゼハート「わかっている。」
ゼハート「(ギラーガゲリオン....。未だ私は乗りこなせてはいない....。あの魂を闇に引き込まれていく様な感覚は....私には到底耐え難いものだ...。今の私に、“シト”が倒せるのか...!?)」
フラム「ゼハート様...?」
(.....逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ...!!!)
ゼハート「....よし、私は覚悟を決めた!ギラーガゲリオンで出るぞ!」
フラム「ゼハート様!」
レイル「お気をつけ下さい、ゼハート様!今のゼハート様のシンクロ率は30%です!100%のシンクロ率にならなければ、A.T.フィールドはまともに使えません!」
ゼハート「わかっている!」
フラム「え...?30%!?シンクロ率低すぎじゃない...?」
フラム「ああ...。本来なら、ギラーガゲリオンを動かすのも困難な筈..!」
フラム「ああ、心配だわ。ゼハート様...!!」
ざーんーこーくな天使の様に♫
しょーおーねーんよ神話になーれー♫
ゼハート「ゼハート・ガレット、ギラーガゲリオン、出る!」
テーテーテーテッテ♪テテテレテレッテ♫
テーテーテーレッテ♪テレレレレッテ♫
フラム「お気をつけて!ゼハート様!」
ゼハート「ああ...。必ず“シト”を倒し、EXA−DBを手に入れてみせる!」
レイル「ギラーガゲリオンの武装は、専用パレットライフルです。ギラーガのシンクロ率が上昇すれば、“シト”のA.T.フィールドを通過してダメージを与える事が出来る筈です!」
ゼハート「了解だ。」
レイル「ゼハート様!居ました!アレが“シト”です!」
ゼハート「イゼルカント様の計画の為、必ず倒す!」
ガガガガガッ!!
ゼハート「全弾命中!...何っ!?全て弾いた、だと!?」
レイル「ゼハート様!シンクロ率が足りません!ギラーガゲリオンのA.T.フィールドが上手く作動しておりません!」
ゼハート「ぬう!」
バシューン!バシューン!バシューン!
ゼハート「くっ!」
フラム「ゼハート様っ!!」
レイル「避けて下さい!A.T.フィールドが作動していないギラーガゲリオンでは、敵の攻撃が当たったらひとたまりもありませんっ!」
ゼハート「やはり...このままでは...!」
???「ククク.....!」
ゼハート「なんだ!?この闇は....!?」
???『ククク....いいザマだなあ、ゼハート...!』
ゼハート「この声は....!まさか!デシル兄さん!!」
デシル『そうだ、ゼハート。』
ゼハート「一体どこから...?まさか..!」
デシル『おまえは今の状況がまだ飲み込めていない様だな。おまえは俺の中、しかも口の中に居やがるんだ。どうゆう事か解るな?』
ゼハート「なんという事だ..!それではこの機体...、ギラーガゲリオンそのものが兄さんの身体、という事なのか..!」
デシル『ようやく理解したか!俺は、貴様が搭乗する度に、貴様を噛み砕いてやりたい気分になるんだぜ。』
ゼハート「兄さん...!」
デシル『何が兄さんだ。貴様は俺を見捨てたばかりか、実験の道具にし、操り人形にしたんだ..!!貴様は絶対に許さん...!』
ゼハート「う.....!」
レイル「大変です!シンクロ率がどんどん低下しています!このままでは..!」
フラム「ゼハート様...!!」
バシューン!バシューン!バシューン!
ゼハート「う!機体が動かん!!?うおおお!?」
アセム「ゼハート!!」
ゼハート「おまえは....!!おまえは、アセムか!?」
アセム「そうだ。アセム・アスノだ。久しぶりだな、ゼハート。」
ゼハート「何故こんなところに...!」
アセム「そんな事はいい!逃げろ、ゼハート!ここは俺が食い止める!俺のフルクロスのI・フィールドなら、奴の攻撃を止められる!逃げろ、ゼハート!」
ゼハート「おまえは、まだそんな事をー!!」
アセム「だがゼハート!見たところ全く動けない様だな。」
ゼハート「アセム!これは私自身の戦いだ。余計な真似をせず、早々に立ち去れ!」
アセム「ゼハート!俺がヤツを引きつける!逃げろゼハート!」
ゼハート「ふざけるな!おまえには無理だ!“シト”は普通の攻撃は通用しない!」
アセム「だがなゼハート。おまえの攻撃も通じていなかった様だ。」
ゼハート「くっ...!」
デシル『.....ゼハート。ゼハート..!なんだあの化け物は?ゼハート!貴様!ちゃんと避けやがれ。貴様は俺をまた殺すつもりなのか...!」
ゼハート「!?またデシル兄さんの声..?」
デシル『ゼハート、そうだ、身体の主導権を俺に渡せ....!俺を自由にさせろ....!この人でなしが...!』
ゼハート「フッ、フフフ....。」
デシル『ゼハート!貴様!何がおかしい!?』
ゼハート「兄さん...。貴方は自分の身体を自分では....、動かせないんですね....!?」
デシル『何!?』
ゼハート「だから、口の中に居る憎い私を、噛み殺す事も出来ない...。フ...フフフ...!」
デシル『ゼハート!貴様...!!』
ゼハート「兄さん...貴方は今や、魔中年でもなんでもなく、魔改造を受けた操り人形にすぎないんです。フフフ...!」
フラム「!?ゼハート様の様子がおかしいわ!?闇堕ちしてるの!?」
レイル「だが、シンクロ率は上昇している!これならば、“シト”に対抗できる!」
ゼハート「フッ...。操り人形ならば操り人形らしく、おとなしくして下さい...。兄さん。」
デシル『くっ.....、おのれ...!ゼハート...!』
ゼハート「フフフ....。さあ、仕切り直しだ。奴を倒し、EXA−DBをこの手に!」
アセム「よし、いくぞ。ゼハート!」
ゼハート「アセム。おまえは手を出すな。コレは私自身の戦いなのだ!行け!ギラーガビット!!」
ドドドッ!!
アセム「よし!攻撃が通じているぞ!」
ゼハート「当然だ。ヤツは私が倒す!ギラーガビット!!」
アセム「む!?ヤツが..!」
ゼハート「消えた...!?」
レイル「あ...!アレはまさか...!?」
フラム「ミラージュコロイド...!?」
レイル「なんか違うけど、それだ...!」
アセム「そうか....。コレがEXA−DBが見つからなかった訳か...!」
ゼハート「ヤツは...何処だ...!?何処から来る...!?」
アセム「ゼハート!....下からだ!!」
ゼハート「わかって...いる!!」
バシューン!バシューン!バシューン!
アセム「ゼハート!!」
ゼハート「わかっていると...、言っている!」
フラム「ああ...!また消えた...!」
アセム「また消える…これじゃいつまで経っても奴を捉えることが出来ない…。やってみるか!」
ゼハート「アセム...!?何を....!?」
アセム「アンカーショット!よし!捕らえた!」
ゼハート「何も無いところに...!?」
アセム「ゼハート、相手はこのワイヤーの先だ!そこに攻撃を集中させろ……!この先にヤツが居る!」
ゼハート「ワイヤーだと...!?そうか!うおおおー!!ギラーガランス!!」
ガンッッ!!
ゼハート「なんだと!?ランスが阻まれている!?」
レイル「ゼハート様!“シト”のA.T.フィールドが強化された様です!」
oyz「....苦戦されているご様子ですね。ゼハート様は。」
レイル「あなたは...!室長!」
oyz「今...!シンクロ率が100%のゼハート様ならば!使いこなせるでしょう、ギラーガゲリオンの奥の手を!」
レイル「奥の手!?」
oyz「ギラーガゲリオン!裏コード!ビーストモード!!」
デシル『グッ!グオオオオ....!!!』
ゼハート「コレは!?」
アセム「ゼハートの機体が!?獣に変形した!?」
デシル『グオオオーーーーっ!!』
アセム「なんだあれは!?まさか!“シド”の防御フィールドを噛みちぎっているのか!?」
oyz「ククク...これぞ、ギラーガゲリオンの奥の手!ビーストモード!獣の様な本能を剥き出しにし、獲物に喰らいつくのだっ!だが操縦士には相当な負担がかかっている筈!」
フラム「そんな...!ゼハート様っ!!」
ゼハート「ぬうう...!!」
アセム「大丈夫か!?ゼハート!」
ゼハート「今のうちに...!やれ!アセム!私がコイツのフィールドを無効化してるうちに..!」
アセム「...!わかった、ゼハート!!槍を借りるぞ!うおおおおーーっ!!」
ドスッ!!
シド「キイヤアアアアアーーーーッッ!!」
ドドドドーーーーーッッ!!!
アセム「やったか....!?」
アセム「そうだ、ゼハート!?無事か!?ゼハート!!」
ゼハート「やったか....アセム。」
アセム「ゼハート!!」
ゼハート「私はまだ死ぬ訳にはいかんのだ...!EXA−DBを手に入れ、イゼルカント様の計画を...実行するまでは...!」
アセム「ゼハート!目をさませ!イゼルカントの目的は、ヴェイガンの民の救済では無い!」
ゼハート「何...!?ふざけるな!海賊に堕ちた貴様の言うことなど!私は聞く耳を持たぬ!」
アセム「現実を見ろ!ゼハート!イゼルカントの作戦は妙だ!味方にも犠牲が出る様な作戦を、おまえは何とも思わないのか!?」
ゼハート「うるさい!」
アセム「聞かぬか。だがゼハート!今回は我々の勝ちだ!」
ゼハート「何!?どういう事だ!?」
ドドド.....!!!
ゼハート「ぬ!?なんだ!?あの爆発は...!まさか!!」
アセム「そう...今の爆発。あの小惑星がEXA−DBのありかだ。“シド”の動きから、我がアルカディア号のクルーに位置を特定させて、総攻撃する様に指示しておいた。ヴェイガンや連邦にも、あのEXA−DBのデータを渡す訳にはいかんのでな..!」
ゼハート「くっ...!おのれ..!おのれアセム!!」
アセム「あんなモノは無くていい。これ以上、余計な犠牲を出す必要は無い!」
ゼハート「おのれ!待て!アセム!!」
アセム「撤退するぞ。」
ゼハート「く....。EXA−DBをむざむざ失ってしまうとは...!申し訳ございません、イゼルカント様...!だが....、私は、このギラーガゲリオンのチカラを手に入れた..!このチカラで、イゼルカント様の計画を、必ず成し遂げてみせる!」
−後日−
フラム「調子はいかがですか?ゼハート様。」
ゼハート「フラムか。ああ、もう大丈夫だ。」
フラム「あの戦いのあと、しばらく眠ったままでしたので、フラムは心配しておりました。」
ゼハート「心配をかけたな、フラム。すまなかった。」
フラム「いえ、ゼハート様が無事なら私はそれだけで...!胸がいっぱいで...。あ、そうだわ。室長がゼハート様に謁見したいと...。」
ゼハート「室長が?通せ。」
フラム「はい。」
oyz「ご機嫌いかがでしょう?ゼハート様。EXA−DBは残念でした。」
ゼハート「oyzか。EXA−DBの件では世話になった。」
oyz「その件ですが、ひとつ報告があり、参りました。」
ゼハート「報告?」
oyz「はい。EXA−DBの守護者“シト”ですが、正解には“シト”ではなく、“シド”である事がわかりました。」
ゼハート「?それで何か問題が?」
oyz「はい。我らの言っていた“シト”とは“使徒”との事で、“裏死海文書”と“シド”には全く関係が無い事がわかりました。」
ゼハート「.....は?」
oyz「つまり...“シド”を倒す為に、エ◯ァンゲリオンを模する必要は無かった、という事になります。」
ゼハート「な...なんだと...!?それでは、私があれだけ苦労したのは...!?」
oyz「あまり意味はなかった、という事に..。」
ゼハート「な...!?」
フラム「あ...あんたバカあ!?」
oyz「いや〜ハハハ。」
フラム「す...すみません、ゼハート様...。私、こんな時、どんな顔をしていいかわからないのです..!」
ゼハート「笑ってくれ。笑ってくれればいい...フラム。」
フラム「はい....ゼハート様...♡」
いーつまでも〜♪帰るー事なく〜♪と〜もだちで〜いよう〜♫
今日〜の日は〜♪さよお〜なーら〜♫
まーたー♪会う〜♪日まで〜♫
ギラーガゲリオン −終−
ギラーガ....似てる...。シド.....使徒....!?ハイこうなりました。(´ω`;)
コメント
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完全に黒に近いグレーゾーンなネタ満載ですわw
お陰で作品がちっとも頭に入ってこねぇ!
しかも話の内容のクオリティが高いからより厄介です🙄
でもなんというかギラーガと汎用人型決戦兵器のシンクロ率高いですね〜違和感なく仕上がってます😚
ありがとうございますっ
自分、ストーリー作りにも魂込めてますんでっw
今回、AGEとエヴァのシンクロ率100%合致しましたw
最初はネタのつもりでギラーガをエヴァ化しましたが、いろんな意味で楽しかったですー♪
フォース“GUNSTARDOM”可変開発室 室長。
可変機が大好き!作品毎にストーリーを書きます。最近小説みたいになってガンプラの写真が挿絵の様になってます。
嫁がガンプラアンチでナイショで深夜のみで制作。なので塗装は筆です。(´・ω・`)
oyz (オイズ) 可変開発室長さんがお薦めする作品
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