ガンダムAGE ラストエピソード

ヴェイガン兵「うわー！」

ヴェイガン兵「ぐわー！」

ヴェイガン兵「ぎゃー！」

ゼハート「何！？一瞬にして...！」

フラム「首を、切断したの..！？」

ヴェイガン兵「うわー！！首狩族だ！！」

ヴェイガン兵「首を狩る死神が現れたぞおっ！！」

ヴェイガン兵「奴に近づくと首を切断されるぞおっ！！」

キオ「コレがボクの出した...答え！！ヴェイガンのMSのコクピットは首にある..！だったら、首を切り落とせばいいんだ！」

ヴェイガン兵「うわー！仲間の首があ！？」

ヴェイガン兵「次々と首が落とされていくぞ！？」

ヴェイガン兵「なんてこった！首だけが宙を彷徨って...！ココは地獄なのか...！」

アセム「キオ...。その戦い方、めちゃくちゃ不評だぞ...。」

ヴェイガン兵「次から次へとクビに...！？」

ヴェイガン兵「クビは..！クビは嫌だ！！」

ヴェイガン兵「リストラ時期の人事部だって、こんなにクビにはしないよ...！奴は悪魔なのかー！！」

ゼハート「おのれ、ガンダム！！むざむざ我がヴェイガンの戦士達をっ！クビにはさせん！」

フラム「お供します、ゼハート様。フラムは戦闘経験こそありませんが、フラムのX−ラウンダー能力は必ずお役に立てる筈です。」

ゼハート「相手はガンダムだ。危険だぞ。」

フラム「危険は承知の上です。私のヒロイン力、魅せてみせますっ。」

ゼハート「いいだろう。行くぞ、フラム！」

フラム「はいっ♡」

ゼハート「ちなみにフォーンファルシアのガンプラ画像は借りものだ。許せよ、フラム。」

フラム「はい、もちろんですっ♡」

キオ「あ、アレは...！」

アセム「アレは、ヴェイガンのガンダム...。ヴェイガンダムか！」

ゼハート「ヴェイガンダムではない！ガンダムレギルスだ！これ以上はやらせん！」

アセム「ゼハートか！」

キオ「イゼルカントさんじゃないの！？」

ゼハート「イゼルカント様は私にヴェイガンの全権をお譲りになり、ご隠居なさった！今のヴェイガンは私の統治下にある。お前たちにコレ以上やらせる訳にはいかん！」

ゼハート「なんだって！？とうとう代表取締役に昇り詰めたのか！？ゼハート！！」

キオ「じゃあ今は社長さんなの！？おめでとう、ゼハートさん！」

ゼハート「ありがとうと言っておこう。キオ君。だが、御社と弊社は敵同士、ヴェイガンの代表者として、ヴェイガンに危害を加える者に容赦はしない！」

フラム「ゼハート様、ヤツは私がしとめて見せます。正ヒロインである私が！」

ゼハート「フラム！」

キオ「あ！魔法少女！？魔法少女だ！」

フラム「魔法少女じゃないわ、坊や。」

キオ「どう見ても魔法少女だけど..？」

フラム「戦ってみたら解るわ。」

アセム「戦場に女連れとは！見損なったぞ、ゼハート！」

ゼハート「何を言う！ただの女ではない！フラムは、私の大切な....ﾌﾞｶ...。」

フラム「きゃーー！！ゼハート様っ♡ それ以上言わないでくださいっ！フラムは恥ずかしいです！」

アセム「くっ！おのれ！あんな若い娘と！！なんとなく許さん！！ゼハートーーーー！！！」

ゼハート「何を激情している！アセムーーーーっ！！」

キオ「あ、いつもの喧嘩だ。父さん達、仲良いなあ。」

フラム「私達も、どちらがガンダムAGEの正ヒロインなのか、勝負で決めましょ。」

キオ「ボクはヒロインじゃないよ！！」

フラム「違うの？」

キオ「えーっと、キオ編のヒロインは、確か...ウェン...？なんだっけ？思い出せないや。」

フラム「気になるって方は、ネットで調べてねっ♡」

キオ「うーん、後で調べてみようっ。」

フラム「とにかく！ゼハート様の為、フラムは負ける訳にはいかないっ！ゼハート様、見ていてください。私の戦いを…！」

キオ「やめて！ボク達に戦う意味は無いんだ！」

フラム「今更、何を言ってるの！？私達は長い、とても長い間戦いあってきたの！話し合いなんて、もはや不可能なのよ！さあ、来るなら来なさい！」

アカオ「キオ！とにかく動きを止めるぞ！」

アオ「話し合いはそれからだ！」

キオ「でも..！わかった。でもボクは絶対に、諦めない！」

フラム「やっとやる気になったようね、坊や！」

キオ「戦いをやめて、これからのことを話し合うんだ！」

フラム「まだ言うの！？黙らせてあげるわ！行け！ビット！！」

キオ「Cファンネル！！」

フラム「く..！コレが...！ガンダム！？」

キオ「戦わなくてもいい方法を見つけるんだよ！道はあるはずだよ！....絶対にあるはずなんだ！」

フラム「戦争は話し合いじゃ終わらない。終われないのよ！」

キオ「そんな事ない！ボク達は、解りあえる筈なんだーっ！！行け！Cファンネル！！」

フラム「きゃー！！言ってる事とやってる事が伴わないーっ！！」

レイル「大丈夫か！？フラム！！」

フラム「レイル！あなた、なんでこんな所に！？」

レイル「助けに来た！ヤツはひとりじゃムリだ！」

フラム「レイル..！この戦いに来る意味、わかっているの...！？」

レイル「ああ..！だがお前をむざむざ失う訳にはいかん！」

フラム「レイル....！ダメ....私の心はゼハート様の...！」

レイル「わかってる！だが、それでいいんだ！」

フラム「レイル...！」

キオ「....。(あー、もう、やりにくいなあ...。)」

アセム「ゼハートーーーーっ！！」

ゼハート「アセムーーーーっ！！」

アセム「お前は一体何をしているんだ！！」

ゼハート「私は、イゼルカント様から受け継いだ、この計画、“プロジェクト・エデン”を成功させねばならんのだ！お前などに邪魔はさせぬ！」

アセム「その計画の全容を、お前は本当に理解しているのかっ！？」

ゼハート「当然だ！私は、新世界の...皆を導く光に...なる...！」

アセム「何だと！？お前は神にでもなるつもりか！」

ゼハート「神では無い！光だ！」

アセム「そんな抽象的な言葉に意味は無い！！ゼハート！お前はこんな戦いで味方を犠牲にしてまで、いったい何をやっているんだ！！」

ゼハート「必ずっ…やり遂げなければならないのだ…！！人の感情など...！とうに捨てている！！」

アセム「人であることを捨ててまでやる大義に、なんの価値がある！」

ゼハート「貴様になにがわかる！」

アセム「人が、人であるためのエデンじゃなかったのか！？」

ゼハート「私はエデンに.....、エデンにすべてをささげたのだ！悔いなどない！」

アセム「この.....っ！馬鹿野郎がーっっ！！」

ゼハート「ぐはあーーっ！？」

アセム「ゼハート！お前はイゼルカントの言うエデンを、本当に理想の世界だと思っているのか！？選別された人間だけが幸せな世界を！？」

ゼハート「だが、私は..！イゼルカント様に託されたのだ！そして約束したのだ！エデンをこの手で...！掴んでみせると！」

アセム「ゼハート！！お前自身の考えるエデンは...！理想郷は！そんなものだったのか！？俺はそう聞いているんだ！！」

ゼハート「....！！」

アセム「お前はヴェイガンの全権を託された筈！なのにお前のやっている事はイゼルカントの計画の遂行！！そんな事になんの意味がある！！お前のやりたい事は全てのヴェイガンの民の救済だった筈だ！！」

ゼハート「し、しかし...！」

アセム「お前はヴェイガンの責任取締役になったんだぞ！企業のトップなんだ！なのに何故、イゼルカントの命令を遂行しようとするんだ！！お前はもう、そんな中間管理職の様な事をしなくてもいいんだ！企業の方針はイゼルカントじゃない！お前が決めるんだ！！」

ゼハート「私が...、ヴェイガンの行く末を決める...！」

アセム「そうだ！イゼルカントの意思ではない、お前の意思で、お前が決めろ！それが企業の責任者ってものだ！！」

ゼハート「......！！」

ゼハート「......まさかアセム。お前にそんな事を教わるとはな..。」

アセム「お前がコールドスリープで眠っている間、俺は連邦から脱サラし、個人事業(宇宙海賊)を引き継ぎ、そこの従業員達の生活の為、個人事業主として厳しい荒波の社会と戦ってきた。今のお前よりも人生経験が豊富なんだよ。」

ゼハート「....そうか...！そうだな....。見事だ...！」

アセム「解ってくれたか、ゼハート。」

ゼハート「ああ...。今から私は、私の理想のエデンを、誰のものでも無い、ヴェイガンの民の為のエデンを目指そう。.....ありがとう、アセム。」

アセム「ああ...。」

ーーーー

キオ「ボク達は戦うべきじゃないんだ！」

フラム「まだ言うの！？くどいのよ！！」

キオ「どうして、わかってくれないんだ！」

フラム「ゼハート様の為にも！私は負けられないのよ！」

ゼハート「待て！フラム！」

フラム「え！？ゼハート様！？」

ゼハート「フラム、レイル、戦いは終わりだ。我々はセカンドムーンに撤退する。」

フラム「え！？ゼハート様！？ガンダムは..！？」

ゼハート「もういいんだ。戦いは終わりだ。戻るぞ。」

フラム「どういう事ですか！？ゼハート様！」

ゼハート「私は間違っていた...。私は私の理想郷、私の思い描くエデンを創造るべきだったのだ。イゼルカント様のプロジェクト・エデンではなく、私のエデンを。」

フラム「ゼハート様...！それでは...！？」

ゼハート「そう、私は地球圏とヴェイガンの不毛な戦いを終わらせる決意をしたのだ..！責任は全て私にある...！」

フラム「ゼハート様...！」

ゼハート「戻るぞ、フラム。セカンドムーンに。」

フラム「はい、ゼハート様...！」

キオ「あ！待って！フラムさん！」

フラム「え！？」

キオ「ボクわかったんだ。」

フラム「え！？何が？」

キオ「ガンダムAGEの後半のヒロインは、間違いなくフラムさんだよ。圧倒的にフラムさんだから。だからこの勝負はフラムさんの勝ちだよ。」

フラム「....ありがとう...。」

キオ「まあどっちにしても、ボクはヒロインじゃないけどね。」

アセム「よし...！戦いは終わりだ。父さんに報告しよう。ディーヴァ、聞こえるか！？帰艦するぞ。父さん、聞こえるか！？」

ナトーラ「....こちらディーヴァです。」

アセム「父さんは...、艦長、フリット指令に繋げられるか？」

ナトーラ「あのーーー。フリット指令は出撃しましたー。」

アセム「....え？」

ナトーラ「フリット指令は、“ヴェイガンは殲滅じゃー！”って言いながら、プラズマダイバーラムネミサイルを持って、セカンドムーンへ行っちゃいました..。私、止めたんですけど....！」

アセム「ぬおおおおっっ！！あんの、わからず屋ジジイいいーーーーーっっ！！！」

キオ「どうしたの父さん！？」

アセム「キオ！ゼハート！！大変だ！！うちのジジイがセカンドムーンの殲滅に先走った！！ジジイを止めるぞっ！！」

キオ「えええーーっっ！？じいちゃんが！？」

ゼハート「何！？フリット・アスノか！？なんて事だ！！」

アセム「セカンドムーンへ急ぐぞっ！！」

ーーーー

フリット「...この機会に乗じて..一気にカタをつける！！何があろうが、ヴェイガンは....殲滅じゃ！！」

フリット「ヴェイガン....！！ここまでじゃ！！コレで..このプラズマダイバーミサイルで！我々の勝利だ！！」

アセム「いたぞ！まさか..！ヴェイガンの民の住むセカンドムーンに..！プラズマダイバーミサイルを撃ち込む気かっ！？」

キオ「じいちゃん！！」

フリット「コレでいいのだ..！コレで...、全てが終わる！！喰らえっヴェイガン！！」

キオ「やめて、じいちゃん！！」

フリット「ぬ！？」

キオ「もう止めてよ！もう戦う必要は無いんだ！」

フリット「キオ！何をしておる！そこを退け！」
キオ「もうやめようよ！みんなで探すんだ。一緒に生きていく道を」
フリット「今更できるものか！ヤツらは我々から何もかも奪っていった。儂は誓ったのだ！大切なものを守るために、救世主になってみせるとっ…！」
キオ「...火星圏の人たちだって苦しんだんだ。生きるためにもがいてきたんだよ！」

フリット「キオ...お前...！」

アセム「やめろ、父さん！すでに戦いは終わったんだ。コレ以上戦う必要は無いんだ！」

フリット「何を甘い事を..！ヤツ等がしてきた事を思い出せ...！地球圏の何も罪もない人達を大勢、犠牲にしてきたのだぞ...！ヤツ等を殲滅せねば、殲滅せねば..！何も終わりはしないのじゃ...！」

アセム「ヤツらだって血の通った人間だ。死の恐怖に押し潰されないよう地球を呪い、そして、地球を奪うという希望がなければ生きていけなかった！」
キオ「敵だからって、今まで大勢が犠牲になったからって..！殲滅したら全て終わるなんて...！これがじいちゃんがなろうとした救世主なの！？」
フリット「儂は！儂が守れなかった者たちのためにやってきたのだ！」

キオ「違う！絶対に違うっ！！その人たちだって、そんなこと望んでない！」

フリット「(....そんな事は...わかっておる。だが、儂は....私は....僕は......。)」

ユリン「(フリット...。)」

フリット「(ユリン....。アイツ等だって苦しいのは、わかってるさ...。でも....)」

ユリン「(優しいフリット...。もう...もう、いいんだよ..。)」

フリット「(ユリン...！でも僕は！ユリンを守れなかった！！)」

ユリン「(いいの...。もう許してあげて...。彼らを...。そして、貴方自身を...。)」

フリット「(ユリンーーーーっ！！)」

キオ「じいちゃん...！」

アセム「父さん...！」

キオ「ねえ、じいちゃん....。ユリンちゃんは、許してくれた？」

フリット「(ギクッ！！)」

アセム「キオ？」

キオ「じいちゃんは、今までずっとユリンちゃんの為に戦ってきたんでしょ？」

アセム「？？ユリンちゃん？」

フリット「ちちち...違う...！！儂は、みみ皆んなの為にじゃ...！」

キオ「ねえ、じいちゃん。ボクね、今、X−ラウンダー感受性MAXなんだ。」

アセム「？どういう事だ？キオ。」

フリット「(.....ま、まさか、さっきの脳内の会話を...聴かれて...！？)」

キオ「うふふ....正解だよ〜。じいちゃん(笑)」

フリット「(怖ーーーーーーーっっっ！！)」

キオ「もう充分でしょ？じいちゃん。」

フリット「わ、わかった...。戦いは終わりじゃ...。」

アセム「わかってくれたのか、父さん！」

フリット「当然じゃ。儂を誰だと思っとる！」

キオ「ふふ、さすがは、じいちゃんだね〜。」

フリット「(キオ...！アセムにはユリンの事は内密に...！)」

キオ「ふふ、どうしようかなぁ...(笑)」

アセム「？どうしたキオ？少し様子がおかしいが？」

キオ「大丈夫だよ、父さん。」

アセム「そうか。」

ドドドドッッ！！！

アセム「なんだこの爆発音は！？」

フリット「味方の戦艦が！？どういう事じゃ！？戦争は終わった筈じゃなかったのか！？裏切ったのか！？おのれ、やはりヴェイガンは...我々を！」

アセム「いや違う！！ヴェイガンも攻撃を受けている！！」

キオ「父さん！！アレ！！」

アセム「アイツは！？」

ゼハート「アセム！！」

アセム「ゼハート！！」

ゼハート「な....！！ヤツは“シド”だ！！」

アセム「バカな！？ヤツは俺達が倒した筈....！だとしてもあの大きさは何だ！？小惑星並みの大きさじゃないか！」

ゼハート「こちらで分析したところ、半壊したヤツは、やはり半壊したEXA−DBと融合し、巨大化したのだ！ヤツは全てを破壊しようとしている！」

フリット「なんだと！？万が一、セカンドムーンが破壊される様な事があれば、コロニーの残骸は地球に落下するぞ！？」

キオ「(アレ？さっきじいちゃんは、セカンドムーン破壊しようとしてなかったっけ？)」

ゼハート「ヤツを止めなければ、我等に未来は無い！」

アセム「しかしあの大きさでは！我々だけでは！」

フリット「いや、方法は...ある！アルグレアス、聞こえるか！通信をつなげ！」

アルグレアス「ハッ...！」

フリット『聞こえるか、地球圏と火星圏の全ての戦士たちよ。私の声が届いている、全モビルスーツに告ぐ。私の声に耳を傾けて聞いてほしい。今、我々は過去の宇宙世紀の遺物、“シド”の襲撃を受けている。このままでは、ヴェイガンの移動コロニーセカンドムーンは崩壊し、多くの命が失われる。そしてセカンドムーンが地球に落下すれば、さらに被害は天変地異にも匹敵する程に拡大するだろう。我々は互いの争いをやめ、わだかまりを捨て、共に“シド”を撃退する！もはや時間はない。ここにいる全ての者たちの協力がなければ、間に合わないのだ。地球連邦軍と、ヴェイガン全ての戦士たちに告ぐ！多くの命を救うため、君たちの協力を要請する！！』

キオ「じいちゃん...！」

アセム「さすが、只者では無いな...、父さん..。よし...！行くぞ、キオ！ゼハート！」

キオ「うん！」

ゼハート「ああ！やるぞアセム！」

アセム「よし...！ココにいる全モビルスーツで攻撃し、ヤツのi -フィールドに穴を開ける。そしてそこに、父さんのプラズマダイバーミサイルをぶち込む！」

ゼハート「だが“シド”のフィールドは以前よりも強化されている！生半可な攻撃では傷も付かん。」

キオ「それじゃ、どうしたら..！」

oyz「そんな事もあろうかとー！！」

キオ「え？」

oyz「行くぞキオ！どっせーいっ！ライフルをバズーカにするオプションパーツだ！名付けて、”ダイダルバズーカ“！使ってくれ！」

キオ「ありがとう、室長さん！」

シド「キエエエエエーーーーッ！！」

oyz「ちゃんと当ててね！」

キオ「え？ハイ！」

バシューン！バシューン！バシューン！

キオ「やらせない！いけえ！ダイダルバズーカ！！」

アセム「よし！あそこに火力を集中しろ！！」

ゼハート「全ヴェイガン兵！私に続け！！ヤツを倒す！！恐れる事はない！」

フラム「ハッ！お任せください！ゼハート様！！」

シド「キエエエーーーーッッ！！」

アセム「よし！フィールドが開いたぞ、父さん！！」

フリット「儂に任せておけい！！旧世界の遺物め、とっておきのプラズマダイバーミサイルを喰らえいっ！殲滅じゃあああああーー！！」

シド「キエエエエエーーーーッッ！！」

アセム「バカな！？まだ動きを止めないだと！？」

キオ「ボクが行く！！」

アセム「何！？」

キオ「ボクのガンダムAGE−FXの奥の手！バーストモードを使うよ！！ボクのガンダムは伊達じゃない！！」

アカオ「よーし全力でいくぞ！！100万パワー＋100万パワーで200万パワー！！」

アオ「いつもの2倍のジャンプがくわわって200万×2の400万パワーっ！！」

キオ「そして、いつもの3倍の回転をくわえれば400万×3の……」

アカオ・アオ・キオ『シド！おまえをうわまわる1200万パワーだ――ーーっ！！』

アセム「何を言ってるんだァ！キオーーーー！？」

シド「キエエエエエーーーーーーーッッ！！」

どごーーーん！！

ゼハート「やったぞ...！シドを倒した...！」

アセム「キオ...！」

フリット「ふ、アレがキオ・アスノ。儂の孫じゃ..！」

フラム「キオ君....お疲れ様。」

キオ「人は...。これからも生きていきます。手を取り合って...。きっと！」

ーーーー

ここにひとつの戦いは終わった。この後人類は、AGEシステムとEXA−DBの情報を集約し、火星圏に巣食うゴ◯ブリを一掃するバルサン的なシステムを開発した。

それによって火星圏は安全かつ食料を生産出来る星へと変わり、人類はついに、火星での生活を可能にしたのだ。

ラ・グラミスの戦いから、実に37年目の事であった。

そして火星の環境改善が整ったのと同じ時期、AGE-1を展示した「ガンダム記念館」が建てられ、そこにフリット・アスノの銅像が建てられたのだった。

キオ「じいちゃんは英雄になれたんだね。」

アセム「ああ。なかなか男前じゃないか。」

アカオ「しかし俺たちもまた身体が貰えるとはね。」

アオ「キオとは15歳下になったがな....。」

キオ「兄じゃなくて、すっかり弟だね。」

アセム「俺も息子がまた増えるとは。嬉しい事だな。」

キオ「あ...鳥が...。」

鳥「チュンチュン。ああ、疲れた。少し休もう。エジプトまでもう少し頑張らなきゃ。」
フリット銅像「鳥くん、鳥くん。お願いがあるんじゃが。」
鳥「え、誰かな、ああ。これはフリットじいちゃんではないですか。お願いとはなんですか？」
フリット銅像「鳥くん。ほらそこでコッチを見ている連中がいるじゃろ？儂、ココにひとりで寂しいんで、隣にユリンの銅像を建てる様にアイツ等にお願いして欲しいんじゃ。」

鳥「チュンチュン。ムリ。」

フリット銅像「なんじゃ、ケチじゃのう。」

こうして、長きに渡る戦いは幕を閉じた。

ヴェイガンがコロニー攻撃を行った悲劇「天使の落日」から実に100年後になるA.G.201年の事であった...。