2週間ほど前にガンスタに投稿した50投稿目記念作品「辞令。第04MS小隊を、オデッサ基地防衛に派遣する」より、個別投稿第1弾、ザクです。
本体には大きな加工は加えていないうえ、カラーリングもいたってノーマルな量産型ザク2機ですが、ウェザリングの入れ方や武装はかなりこだわって製作しました。
以前の投稿ではお伝え出来なかった工夫点なども紹介していきたいと思いますので、どうか最後までご覧になっていってください。
主人公、サム・ハーバート伍長機の正面素立ちです。
使用したキットはHGUC量産型ザク(正確には、61式戦車などの追加された「ザクⅡ地上戦セット」)です。
武装は旧HGUCグフに付属するMMP-78ザクマシンガンと、このキットに付いてくるヒートホーク、ミサイルポッドです。
実はキットに付属する手首パーツでは、グフのMMP-78ザクマシンガンをうまく構えることができません。
なので、手首はシステムウェポンに付属するモノに置き換えてあります。
造形的にもこちらの方がリアルな感じがするので気に入っています。
リアビューです。
バックパックには、以前プレバンで購入したプロトタイプ・グフや高機動試験型ザク(いわゆるアイナザク)に予備パーツとして入っていたバーニアを取り付けてあります(といってもただ単に塗装してから接着剤で貼っただけなので、可動も何もあったものではありませんが・・・)。
また、膝の関節パーツはミッドナイトブルー、銃鉄色(つやアリ黒と黒鉄色を混ぜた私のオリジナルカラー)、黒鉄色の3色で塗り分け、リアリティがアップするよう工夫しました。
部隊一の射撃の名手、ジョン・ブラック曹長機の正面素立ちです。
こちらのザクはザクとガンダムがセットになった「ガンプラスターターセット」なるキットのモノです。
そういえば説明が遅れましたが、本体は若草色とグリーン、ミッドナイトブルーの3色で塗り分けました(いずれも水性ホビーカラー)。
モノアイは銀色で下地を塗ってから、マッキーのピンクで塗装しました。
さらに関節などの細かな部分を塗り分けたあと、デカールやシールでマーキングをし、足元を中心に黄土色のパステルをけずった粉を平筆ではたき、つや消しトップコートを吹いてあります。
いつも通り鉛筆やシャープペンでスミ入れをしたあと、仕上げに銀色と黒鉄色でウェザリングも施しました(ウェザリングに関してはかなりこだわった部分なので、後ほど詳しく解説します)。
リアビューです。
こちらのザクにはメイン武装のザクバズーカのほかに、クラッカーとザクバズーカの予備弾倉を装備してあります。
ところでバックパックの「MS-06」のマーキングですが、実はこちらはドム用のデカールで、もともとは「MS-09」というマーキングでした。
しかし「6をひっくり返せばザクのマーキングにも使えるんじゃね?」と思いつき、数字の9だけ切り離し、ひっくり返して張り付けてみました。
サイドビューです。
機体番号42がブラック曹長機(「第04小隊2番機」の意味)、43がサム伍長機です。
さて、先ほど少し言及したウェザリングの件ですが、この2機、実は微妙にウェザリングのパターンを変えてみました。
具体的には、ブラック曹長は第2次地球降下作戦の時から地上で戦っていた(と言う設定)ので、シールドを中心にあちこちの塗装ハゲを激しめに、しかしバズーカで味方機の支援をするという部隊での役割上、接近戦をする機会はほとんどないはずでは、と考え、ショルダーアーマーのトゲはあまり塗装がはがれていないようなイメージで仕上げました。
サム伍長機はマシンガンとヒートホークを装備しているので、射撃戦のみならず、必要ならそれなりに白兵戦もするはず、と思い、ショルダーアーマーのトゲはタックルで敵を倒したことを表現するように塗装ハゲを入れてみました。
しかしながら、彼の機体はブラック曹長のザクに比べれば新しいモノなので、シールドをはじめ、全身の汚れはそこまでないはず、と考え、若干ですがウェザリングを控えめにしてあります。
武装一式です。
上から順番に
・ザクマシンガン
・MMP-78ザクマシンガン
・ザクバズーカ
・ザクバズーカ予備弾倉
・マゼラトップ砲
・ヒートホーク&装備用ラッチ
・クラッカー×2&装備用ラッチ
・ミサイルポッド
先ほども少し触れましたが、MMP-78ザクマシンガンは旧HGUCグフから、マゼラトップ砲は同じくHGUCのガルマ専用ザクから持ってきました。
普通のザクマシンガンはニュートラルグレーにつや消し黒を混ぜた暗めのグレー(バズーカやクラッカー、ミサイルポッドも同じ色)で、MMP-78ザクマシンガンの方はミディアムブルーで塗装して若干違いを出しているのですが、写真で見ると同じような色に見えてしまいますね・・・。
クラッカーは「ザクⅡ地上戦セット」に付属するモノです。
クラッカーの装備用ラッチは、カスタマーズキャンペーンのジョイントパーツを加工して製作しました。
そして個人的に今回の目玉であるザクバズーカ予備弾倉は、プラパイプやプラ板によるスクラッチとなっています。
ザクマシンガン装備です。
ジオン軍の機体なら大体どんなモビルスーツに持たせてもサマになるとウワサの(?)この武装ですが、その名の通りザクが装備すると安心感が半端ないです(笑)。
マゼラトップ砲装備です。
塗装パターンは、08小隊や最近何かと話題(と言うか問題)になっている「戦場の絆Ⅱ」に登場するモノを参考に塗り分けました。
手元の機関部(?)は銃鉄色、銃身はオリーブドラブとミッドナイトブルーで塗装してみました。
また、銃口付近にはマスキングで白い線を2本描いてあります。
「ランバ・ラル隊」風です。
マゼラトップ砲とミサイルポッドがあれば、やはりこれは再現してみたくなります(笑)。
「闇夜のフェンリル隊」風です。
そういえばこちらの部隊の隊長も、隊長なのに旧ザクに乗っていましたね(しかもそれで最新型のガンダムであるマドロックを撃破するというとんでもない戦果まで挙げました・・・)。
ドムとの小隊です。
ウェザリングの方向性などが同じなので違和感はないのではないか、と思いますが、考えたらドムの機動力にザク2機は付いていけるのでしょうか?
連携も何もあったものじゃなくなりそうです・・・。
ザクバズーカ予備弾倉です。
MGのザクⅡホワイトオーガーに付属するモノを参考に、プラパイプとプラ板で自作しました。
取り付けには、ヒートホーク用のラッチを加工したモノ(画像左)を使っています。
これを作るのが地味に一番大変だったかもしれません・・・。
しかし、今回の小隊作品にはこの武装がどうしても欲しかったので、プラパイプに曲げ癖を付けた0,3mmプラ板を張り付けてなんとか完成させました。
ちなみに、塗装はミッドナイトブルーと黒鉄色です。
動力パイプです。
こちらは黒鉄色でスミ入れをした後、パイプひとつひとつを若草色で筆塗りして仕上げたのですが、何しろザク2機分の動力パイプともなるとこの量なので、これもかなり時間がかかりました・・・。
ちなみに画像はスミ入れが終わった状態なのですが、こうして並べてみるとムカデかヤスデの群れに見えてきてしまいます(笑)。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
ゼットコンを挟んでしまいましたが、なんとか個別投稿を開始することができました。
やはりザクは、複数機で並べると絵になりますね。
以前模型雑誌で「プロのモデラ―にとって、ザクは正直雑誌に乗せる作例としてはあまり作りたくない。みんなザクは大好きな機体だけど、それだけにいろいろな人を満足させる作品を製作するのは非常に難しい」というような記事を読んだことがありますが、今回はなんだかその気持ちが少し分かったような気がします。
様々な表現や加工を受け入れることができる、まさにガンプラの王道だからこそ、真正面から取り組むといろいろ悩みますね。
今回のように、インターネットに公開してたくさんの人に見ていただくとなるとなおさらです。
ですがその分「自分の理想のザク」を目指して手を動かすというのもまた、モデラ―の醍醐味ですね。
最後になりますが、本作品をご覧になっての感想などいただけますと幸いです。
ガンダムを代表する機体といえば、やはりこれしかないでしょう!
コメント
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バズーカの予備マガジン、良いですね…!
くぼさん少佐Mk-Ⅱさん、
コメントありがとうございます。
説明文の中でも触れましたが、MGのホワイトオーガーに付属するモノをダウンスケールして再現してみました。
自信作の装備なので、そこに注目していただけて非常に嬉しいです!
フル装備のザクはやっぱ良い☆
アコース、コズンな雰囲気もあってザクの良さが出てますね👍✨
GORO55さん、
たくさんコメントありがとうございます。
ザクはどんな装備でも似合いますね。
ランバ・ラル隊風の装備も気に入っていただけたようで、製作者として非常に嬉しく思います。
この2機のザクは微妙に色味がちがいますよね?
私の勘違いでないのを前提にコメントさせていただきますね。生産時期や製造ラインが変われば同一機種でも多少の差が出る。仕様が違えば尚更の事。
それは塗料にも言える。
てな感じでしょうか?
だとしたらお話だけでなく、設定の裏まで煮詰めてますね!熱意が伝わる!
ロートルさん、
いつもコメントありがとうございます。
確かに、生産時期などの違いによって微妙に色味に違いがあるとリアルな感じがしますよね。
さすがはロートルさん、分かっていらっしゃる(実は全くおんなじ塗料を使って、おんなじ色になるようにしたはずなんて言えない・・・)!
色味の違いは、おそらく黄土色のパステルをけずった粉がどれだけ付着したかやツヤ消しトップコートの吹き付け具合などで意図せず差が生じたものだと思われます。
ですが今後は、そういった微妙な差を意識して表現できるよう精進します!!
相変わらずザク愛にあふれてますね✨
単体で立たせても良い!
同じ武器で2機立たせても良い!
違う武器で縦に並べても良い!別の機体の両サイドに配置しても良い!
そこにいるだけでいろんなシチュエーションを感じさせてくれる、そんなザクが大好きです😺
お豆腐さん、
いつもコメントありがとうございます。
ザクはどんなシチュエーションでも似合う機体なので、それだけ想像力が掻き立てられて製作意欲が湧きますよね。
前々回の投稿では旧型ザクが隊長機でしたが、グフやドムでも似合いますよね。
私も、どんな状況や製作アプローチも受け入れてくれる、そんな懐の深いザクが大好きです!
ザクを作るにしても、それぞれ個性があるし、例え型式が同じでも製造した時期が違うとデザインが違うからどれを買えば良いか迷いますね〜
実際に作ってみないと好みが分からないですね
作った人によってまた印象が変わるからホント人気の機体って作るのが難しいですね♪
手榴弾かと思った予備弾倉は直付けかと思ったらアタッチメントをかましていたんですね〜
蒼き鷹さん、
いつもコメントありがとうございます。
確かに、1/144スケールだけでもノーマルなザクのキットは(新旧合わせれば)10種類近くあると思うので、その中から理想のザクを選ぶのは大変ですよね。
ですが、それ以上にその中から理想のザクを選ぶのは楽しいですね(ちなみに、自分はデザインなら旧HGの08小隊版のザクⅡがかなり理想的です。可動範囲は旧キットに毛が生えた程度ですが・・・)!
予備弾倉のアタッチメントは、余っていたヒートホーク装備用のラッチを削って製作しました。
ザクはモデラーの思想といいますか、ある種の哲学がはっきり反映される機体だと思います。
運用設定に基いた汚し具合の変化や、使い捨て故に常に新しい武器と使い込まれた武器との塗り分け等細かい部分への徹底的なこだわりが美しい……
銃鉄色も、ブレンド具合を研究して使ってみたい素敵な色です!
pontyanさん、
いつもコメントありがとうございます。
確かに、シンプルで定番だからこそ、ザクはモデラ―の考え方や捉え方がストレートに表れる機体ですね。
前々回の小隊での投稿で、いち早く機体ごとの汚れ具合の違いに気付かれたのは恐らくpontyanさんだけでしたよ!
ちなみに銃鉄色は、ツヤ有り黒6~7割に黒鉄色4~3割くらいの割合で混ぜると良いと思います。
ただ、この配合はあくまで私の好みなので、ご自身で割合を変えながら混ぜ、理想の銃鉄色を作ってみてください!
マシンガンやビームライフルには絶対似合う色だと思いますよ!!
前回の小説の時からザクの機体が気になってました😊何となく新旧や地上戦の種類違いがあるなって感じてましたが、その推測を遥かに上回る設定に脱帽です!スクラッチした弾倉や多彩な銃機器、マニアックでヨダレものですし😋確かにザクは製作する設定で化ける楽しい機体ですね😄
中光國男さん、
いつもコメントありがとうございます。
前々回の投稿だけで機体の新旧やパイロットごとの戦い方の違いを何となくでも理解していただけていたなら、製作者として感無量です!
ザクは様々な銃火器が似合いますよね。
今回は装備させませんでしたが、MMP-80マシンガンやシュツルムファウストも用意しておけば良かったかもしれません。
ザクはどんなシチュエーションでも輝く懐の深い機体だな、と改めて感じました。
5年ほど前に、スマホのネットアプリ(?)のオススメで発見して登録しました。
地味な作品が多いかもしれませんが、暇を見て投稿していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
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